秋の山梨いろどり紅葉&ワイン号

快速「秋の山梨いろどり紅葉&ワイン号」グリーン券

2014年11月に運行され、今は亡き485系「彩(いろどり)」を使用した臨時快速「秋の山梨いろどり紅葉&ワイン号」のグリーン券です。

2019年にE353系で中央東線特急列車が「あずさ」「かいじ」「富士回遊」で統一されるまでは、中央東線にはいろいろな形式で臨時列車が多数運行されていました。定番だと、「はまかいじ」「ホリデー快速ビューやまなし」「ムーンライト信州」、そして新宿~甲府を中心とした全車グリーン車の臨時快速列車です。

新宿~甲府の全車グリーン車の臨時快速は列車名もさまざまで「さくらんぼ」だったり「もも」だったり「ぶどう」だったりしますが、今回は「紅葉&ワイン」となっています。発着も新宿~甲府を中心に東京側は使用する車両にあわせて千葉、大宮、横浜などわりとばらばらでした。
車両は主に首都圏のジョイフルトレインが起用され「」「」「ニューなのはな」等が使われていました。

今回は長野支社から「彩(いろどり)」を借り入れて運行しました。
券面にB室とありますが、これは2,3,5号車のセミコンパートメントであることを示したもの。「いろどり」にはセミコンパートメント車両と、開放座席車両がありますが、セミコンパートメント車両の比率のほうが高めとなっています。

このセミコンパートメント車両をB室として区別する仕組みはJR東日本では割と一般的で、リゾートしらかみなどでも見られます。厄介なのはこのように券面で分けているにもかかわらず「えきねっと」で購入すると、開放座席、セミコンパートメントどちらが当たるか購入しないとわからない点です。

ゆったりいこうぜ甲州路

甲府
甲府駅に入線した「いろどり」前面のヘッドマークが液晶ディスプレイなのが珍しい。

本列車は竜王駅始発ですが、乗車したのは甲府から。
なんだか目玉のようにも見えなくもない前照灯と、市販の液晶モニタをそのままヘッドマークに転用するというなかなか大胆なデザインは登場当初話題になりました。
ただ外観は元の485系電車からあまり変わっていません。どことなく国鉄特急型電車の雰囲気を漂わせています。

個室
2,3,5号車はセミコンパートメントで席を引き出して足を延ばすことも可能。なお、この写真は「北アルプスいろどり号」で乗車したときのもの。
6号車
1号車と6号車は1+2列の開放座席でリクライニングシートが並びます。これも「北アルプスいろどり号」で車内撮影したもの。
4号車
4号車はラウンジカー。北アルプスの山々が見やすいように座席は1方向配置。これも「北アルプスいろどり号」で撮影。
多目的室
「秋の山梨いろどり紅葉&ワイン号」では多目的室は開放されて談話室みたいな使われ方していました。

写真を一気に並べましたが、車内写真は「北アルプスいろどり号」で撮影したものが含まれています。というのも、この「秋の山梨いろどり紅葉&ワイン号」では割と客が乗っていたので車内撮影しなかったからです。

割と乗っているといっても乗車率は半分程度。行楽帰りと思しき満席の「あずさ」を後目にこちらはのんびりムード。ただ、新宿~甲府間はもともとこの快速列車用のダイヤが設定されており、極端に遅いわけではありません。
途中で特急に1本抜かされる程度で、普通列車よりは余程スピーディーに新宿に着くことができますので、時間さえ合えば積極的に利用したいものです。

とはいっても11月の夕方は17時にはもう真っ暗になり、車窓は望めません。というわけで、あとは駅弁でも食べて過ごしましょう。

高原野菜とカツの弁当
小淵沢駅の定番駅弁「高原野菜とカツの弁当」カツはチキンカツと明記されてますね。
「高原野菜とカツの弁当」中身
蓋を開けると生野菜が出てくるところがユニーク。カツなのにカロリーが低めというのもポイント。

中山道トレイン」から塩尻、小淵沢と乗り継ぐ間に小淵沢駅で購入した「高原野菜とカツの弁当」。
「高原野菜」の名のとおり、生野菜が駅弁に入っているのが特徴です。生野菜を弁当に入れるとたいていしわしわになっていますが、この駅弁ではシャキシャキ感が残っており、食べるたびに不思議な感覚に。レタスが目立ちますが、キュウリ、カリフラワー、ミニトマト、さらにセロリもあります。
もう50年以上続いている最早伝統といういうべき駅弁で、発売時から変わっていないというパッケージの字体がそのレトロさを醸し出してくれますね。

セミコンパートメントの座席を引き出し、足を投げ出しながら駅弁を食べるのはある意味極上の贅沢。
ただ、中央東線のこのような臨時列車の運転も少しずつ減っていき、「ホリデー快速ビューやまなし」は一足先に2020年11月で運転終了。一方ジョイフルトレインを使った列車も、2022年9月に「華」で運転された「お座敷新宿・甲斐国」を最後にこの手の臨時列車の設定は消滅してしまいました。
2023年秋の臨時列車の設定を見ると、新宿~甲府の臨時列車はE257系の「あずさ」「かいじ」ばかりでちょっと寂しいものがあります。

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