水島臨海鉄道特別1日フリーきっぷ

水島臨海鉄道特別1日フリーきっぷ

水島臨海鉄道は倉敷市やJR貨物などが出資してる第三セクターの鉄道で、倉敷市内の通勤通学と貨物輸送を主に担っています。
旅客は基本的に通勤輸送の比率が高く、土休日はディーゼルカー1両ですが、平日の朝夕は連結運転を行っています。
このため、平日の朝夕のみ稼働の車両に旧国鉄の中古車を使用するようになっています。

ところで、この水島臨海鉄道は鉄道の日記念はかなり派手なイベントをすることが多く、このときはせっかく他に存在しない旧国鉄の旧型車が主役に躍り出ます。
2023年は10月29日にイベントを実施。このときに、普段は旅客列車が入らない水島~東水島間に旅客列車を運行するようになりました。
この列車の乗車と、水島臨海鉄道の1日乗車券をつけて、10/29限定で販売されたきっぷがこの「水島臨海鉄道特別1日フリーきっぷ」です。

倉敷市駅で特設販売ブースを設置して販売され、購入時に1日3便運行される、水島~東水島の旅客列車の列車を指定します。私は第1便を指定しました。

東水島へGO

DD50
3両をけん引するのはDD50形機関車。水島臨海鉄道線内でのみ使用され、JRには乗り入れなかったはず。

倉敷市から水島に移動。水島からはDD50形ディーゼル機関車に牽引された、キハ35+キハ38+キハ37の3両編成が入線しました。
水島から折り返しのため、機関車が機回しを行いますが、これも貴重なシーンに。

キハ35
やはり1番人気だったのはキハ35。外釣りドアが特徴的
キハ38
八高線で活躍していたときの復刻塗装となったキハ38。3両の中で一番若く、JR化直前に登場。
キハ37
朱一色のキハ37。国鉄の新型エンジンの先駆け車両となりましたが、製造は5両に留まりました。

東水島行きは、DD50形機関車を先頭に、3両の国鉄型気動車を従えていきます。気動車の自走もできそうですが、保安設備の関係か気動車は入れないようです。

基本的に全員着席する分しか販売はしていないはずですが、録音したり撮影したりで車内を歩き回る人多数。鉄ヲタ半分、家族づれ半分といったところでしょうか。
水島を発車すると、水島港のそばを走ります。それほどスピードは出ないのでおっかけする人多数。

基本的に走るのは工場・港湾地帯なので、工場勤務とかで旅客輸送できなくね?と考えたものの、実際は工場・港湾の間を縫って走るようで正直これは貨物線しか使い道なさそう。
東水島駅はホームはなく(当たり前)、車内にとどまったまま約15分後に折り返していきました。

東水島
東京製鐵のそばを走行。水島港を過ぎると東京製鐵を回り込むような形で東水島に向かいます。

折り返しも込みで約40分のミニトリップは無事終了。
ところで鉄道完乗を目指す場合、この水島~東水島間についてはどうなるんでしょうかね?

水島から三菱自工前行きに乗車。こちらも2両で満員の乗客です。
終点の三菱自工前に到着。しかし誰も降りません。客の全員がこの先の倉敷貨物ターミナル駅に向かうことに。
毎年、鉄道の日前後に行われる鉄道の日記念フェスタ時は、水島・三菱自工前どまりの列車をこの倉敷貨物ターミナル駅まで延長して、ここで様々なイベントが行われます。
ただ、倉敷貨物ターミナルにもホームはないため、乗降は、仮設に設置された渡り板から線路に直接降りていきます。
その先の屋根で覆われたところがフェスタの会場となっていました。

会場ではイベントや屋台、中国・四国地方の私鉄やJR貨物の部品即売会などが実施。特にJR貨物のは機関車のプレートから列車のスタフ、EF65の運転室に設置された扇風機まで、ここぞとばかりにいろいろ出品。踏切一式なんてものもあったけど、これどうするんでしょうか。

キハ20
キハ20。営業運転はできませんが、港内運転が行われていました。

一方、港内の片隅にキハ20が鎮座中。元国鉄で活躍していた車両で車籍こそ失っていますが、クラウドファンディングで動態復元整備が完了し、倉敷貨物ターミナルで動態保存という形で残されています。
この日は一回1000円で体験乗車ができる催しが行われていますが、このフリーきっぷをもっていた場合、1回分無料で乗車できます。
というわけで早速乗車。

キハ20車内
車内は綺麗に整備され、意外をボロさを感じさせません。整備状況の良さを物語っています。

車内は国鉄時代のボックスシートがずらりとならび、冷房が追加された以外はほぼ国鉄時代そのままです。
キハ20はゆっくりとスタートし、数百メートル進んだところで停止。
折り返してこれまたゆっくり進み、10分ほどで終了しました。これはこれで貴重な体験かと。

チャレンジマンガ盛り

そうこうしていくうちに、お昼となりランチタイムに。
フェスタ会場の飲食店でもよかったのですが、あえて栄駅まで戻り、西に10分強ほど歩いたところにある「ラーメンハウス喜楽園」に

喜楽園
喜楽園。栄駅から徒歩10分ほど。見た目はいたって普通の町中華ですが・・・
チャーハン
チャーハン大盛り。というよりマンガ盛り。総重量1kg。でもお値段は715円+税とリーズナブル。

喜楽園はいたって普通の町中華ですが、ラーメン、チャーハン550円とリーズナブルなこともあってお昼過ぎにもかかわらず、ひっきりなしに客が入ってきていました。

ここで注文したのがチャーハンの大盛り。そして出てきたのが1kgの山盛りチャーハン。まわりもみんな当たり前のように頼んでいるので、これが普通なのか?と錯覚してしまうほど。
味もかなり濃い目。ラーメン屋由来だからかチャーシューがかなり効いており、見た目にもチャーシューの破片らしきものが大量に見られます。こぼさず食べるため、上からちょっとずつかき氷を崩すように食べていきます。この味の濃さにやや苦戦しますが、無事完食。
ややしっとり系のチャーハンだったにもかかわらず、水が欲しくなったのは予想外でした。

 

フィナーレは3両編成

水島自工前駅
三菱自工前駅に入線するキハ35+キハ38+キハ37の3両編成。イベント帰りの客満載で倉敷市に向かいます。

所用を済ませて三菱自工前駅に向かいます。
この駅は、おそらく日本で一番終着駅らしくない終着駅でしょう。
なぜなら片面ホームがポツンとあるだけで、列車が到着しても折り返さず、何事もなかったように先に進んでいきますので、途中駅で降ろされる気分になってしまいます。

そして待ち受けること10数分。
お目当ての倉敷市行きは、午前に東水島行きで乗ったキハ35+キハ38+キハ37の3両編成でした。
イベント帰りの客を乗せて普通の列車として運行されます。

沿線ではそこかしこで、見物客がずらり。一応平日の営業列車でも使われるのですが、流石にこの組み合わせは珍しいのか写真を撮る人も多いです。
もちろん撮り鉄も多し。

倉敷市から発車する列車
倉敷市駅から折り返し水島行き列車に。このあとさらに1往復したそうで、沿線は夕方にもかかわらず撮り鉄たくさん。

この列車は倉敷市駅に到着したあと、何事もなかったように水島行きになり、「日常の足」として水島に向けて出発していきました。

基本的に土休日にこの旧国鉄の譲渡車両が確実に稼働するのは毎年10月の鉄道フェスタのときのみで、やはりこの時期に倉敷に訪問するのが鉄道ファンにとってはこの時期を狙うのが一番いいのではないでしょうか。

12/10の記事に続く)

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「水島臨海鉄道特別1日フリーきっぷ」への2件のフィードバック

  1. 倉敷へようこそ!(^o^)

    10月はもし土日に休めるなら地元(観音寺)の祭に合わせてしまうせいで、「鉄道の日」関連のイベントはなかなか行く機会がありません。水島臨海鉄道のイベントも、いつもチラシを見て気にしているだけで終わってしまいます。

    で、なんで喜楽園が出てきたんですかwww 本来なら味の濃さはスープで多少緩和されるのでしょうけれど、ココはスープもなんか濃いんですよね。喜楽園の大盛をクリアできたら、次は岐阜のサッポロラーメン21番折立店へどうぞ。(私は2連敗中です)

  2. 水島臨海鉄道のイベントは毎年派手なので行こうとは思ってたのですが、今回初めていけました。

    喜楽園は、まあ、ネタということで、
    といいつつカテゴリに「駅チカグルメ(大盛りメイン)」なんてものをこっそり足しています(笑)
    サッポロラーメン21番折立店は確かチャーハンのごはんが4合だったはず、となると約1.5kg。流石にそれは私は無理かなあ。完全にフードファイターの領域ですわ。
    一応完食できるレベルの大盛りで考えてます。

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