つどい【第一列車】足湯列車券(2024年)

前回記事は2014年のものですが、今回はその約10年後の2024年に運行された「つどい」です。
考えてみれば「つどい」ももう10年選手なんですね。

今回は名古屋->湯の山温泉の「つどい」足湯列車券です。足湯列車というだけあって車内に湯の山温泉から運び込まれた足湯があるのが特徴です。
券面自体は観光列車券とほぼ同じ。座席指定はなく座席定員制で、座席は早い者勝ちとなります。
運行区間は名古屋~湯の山温泉ですが途中の四日市で下車、乗車が可能です。

2018年に運行開始しましたが、ほどなくコロナ渦で運休。2023年12月~2024年1月に久々の復活運行となりました。

「足湯列車券」はインターネット予約できないのは相変わらずで、近鉄主要駅の有人特急券売り場のみでの販売。しかも当日購入はほぼ満席で不可、と近鉄沿線以外の客にはかなり購入難易度が高いものとなりました。
そろそろ座席定員制の列車もインターネット販売に対応させるか、いっそのこと特急扱いにして座席指定制にするかどっちかのほうがよさげな感じなんですがねえ・・・

ちなみに「つどい」の列車種別は特急でも急行でもなく「貸切」。近鉄の運賃料金体系はJRと違って貸切列車は特急料金の設定がない(車両ごとに貸切料金を設定)ので特急券を発行するわけにもいかないのですが、ネット予約に対応してほしいとはつくづく思います。

落ち着いたカラーリングの「つどい」

つどい-2024年度版
以前とはうってかわって落ち着いた塗装となった「つどい」足湯列車の行き先案内板が取り付けられています。

以前は伊勢市~賢島間の伊勢志摩をメインに運行していた「つどい」でしたが、2017年にいったん終了。2018年にリニューアルして、開湯1300年となった湯の山温泉の開湯記念の目玉として名古屋~湯の山温泉で運行されるようになりました。

リニューアルは外部塗装がクリームとこげ茶のツートンカラーに変更。色って面白いものでこれだけでもかなり落ち着いた感じになります。そして「TUDOI」のロゴを配し、「楽しい列車」から「大人の列車」感を醸し出せるような仕上がりとなりました。

車内
車内は基本的にリニューアル前のまま。ただし、モケットなどは交換されて落ち着いたイメージになっています。「風のあそびば」は土足OKとなりました。

車内については客室についてはモケットの変更のみで客室レイアウトは変わっていません。色調が変わるだけでかなりイメージが変わるんだなあと実感しました。

ただし、「つどい」の特徴である「風のあそびば」については、カラーリングはそのまま。パステルカラーの内装が残され、かなり他の車両とアンマッチになっています。意図的なのか仕方なくなのかはわかりませんが。。。
ただ時期が時期だけに、暖房も効かず、風が駆け抜ける「風のあそびば」は比較的閑散としていました。

2号車イベントスペース
2号車はイベントスペース。ビュッフエカウンターはそのまま残されましたが、湯の山温泉の足湯が設置されたのが最大のポイント。
足湯
足湯は4人用スペースが2つあり、一度に8人は入れます。握り棒がつけられているのは列車あるある。

最大の特徴は2号車のイベントスペースで足湯が設置されたこと。
乗車時に入り口にて「足湯列車券」を提示する必要がありますが、同時に足湯を利用するか聞かれます。「はい」と答えると時間がかかれた整理券が渡され、指定された時間になるとビュッフエカウンターで「足湯利用券」を購入します。
ビュフェ横の待機所で待ったあと、時間になったら足湯に入るという流れ。

足湯利用券は100円で湯の山温泉のロゴが入ったてぬぐい付。足湯に入れる時間は約8分ほど。
最初は短いと思ったものの、いざ入ってみると案外長く結構足が温まるものでした。
揺れの影響でずっと握り棒つかみっぱなしなのは車内湯あるあるでしょうか(笑)

飲み比べセットと名物のチャーシュー
飲み比べセットと名物のチャーシュー。チャーシューが一番人気なんだそうな。

足湯のあとは一杯・・・ということで、日本酒飲み比べセットを購入。3種類で1500円はえらく高いなと思ったら、木枠おちょこ全部お持ち帰りということで、容器代が含まれていた模様(笑)ちなみにおかわりは一杯200円ととたんに安くなります。

つまみは何がいいか・・・と聞いてみたら一番人気は大黒屋の焼き豚なんだそうで、これもあわせて購入。

大黒屋は初めて聞きましたが、軽く調べてみると地元では割と有名な肉屋さんで菰野町のふるさと納税にも使われているそうな。
やや濃いめに味付けされたチャーシューが日本酒にぴったり合いました。
あと一人分にはやや分量が多い気がする(笑)

木曽川
木曽川を渡ります。名古屋~四日市間はこういった巨大河川を次々に渡っていきます。

列車は途中特急に道を譲りながら淡々と進みます。
おおきな河川を連続して渡るのは中京地区ならではの光景。JR線をクロスして工場の煙突が見えるようになったら四日市で、ここから湯の山線に入ります。

しばらく四日市に停車後に方向が逆向きになって発車。
途中の伊勢松本駅で20分以上の大休止。その間に後続の普通列車一本に抜かれ、行き違いの普通列車2本とすれ違います。
車内はかなりののんびりムード。「風のあそびば」が先頭になったため、こちらに移って前面展望?を楽しむ人もいます。

菰野を過ぎると山が近くなり、これ以上電車では進めないだろ、という位置に「湯の山温泉駅」がありました。

湯の山温泉駅停車
湯の山温泉駅に到着した「つどい」。先頭車の前半分が「風のあそびば」でドアが開放されています。

湯の山温泉はここから先は電車では登れないどんづまりの位置にある駅です。駅舎の反対側は崖になっており、到着時に「野生の猿がいる可能性があります。見つけても近寄らないように」の注意喚起がありました。
湯の山温泉の温泉街やロープウェイの乗り場へはここからバスで10分ほど。ほとんどの人はバスを待って湯の山温泉街に出かけていきました。

なお、この「つどい」の再リニューアルが1/18に発表されました。
主に外装がメインの再リニューアルで、現在の落ち着いた感じから賑やかな感じに再度変更されるそうです。

どうやら現行カラーの「つどい」は1/21の運行が最後になってしまったようで、来年は新しい「つどい」の足湯列車があるのではないでしょうか。

 

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