「BRT筑前岩屋->BRT宝珠山」ひこぼしライン乗車券

日田彦山線BRT「ひこぼしライン」の線内のみの乗車券については、現時点は日田彦山線BRT内相互区間の乗車券はマルスで発券ができず、JR九州E-POSによる発券となっています。
というわけで、今回はBRT線内相互の「BRT筑前岩屋->BRT宝珠山」の乗車券です。一見マルスで発券しているように見えますが、マルス端末上でもE-POSモードに切り替えて発券しており、発行駅に四角で「九」の文字が入っているのが特徴です。当然のことながら九州外では発券できません。
経路表記が「日田彦山BRT」となっており、マルスによる鉄道線~BRT接続の乗車券の場合は単に「BRT線」となっていることを考えると、ちょっとしたアクセントになっています。
また「筑前岩屋」が4文字、「宝珠山」が3文字のせいか、その前につく「BRT」の文字が半角と全角の差なのか妙に形が違うのも気になります。

また、E-POSによる発券ですので、当然ながら指定席券売機では発売できず、JR九州の有人窓口のみの発売となっています。昨今JR九州の有人窓口の混雑が指摘されているので、購入時は空いているときにするなど気をつけるようにしましょう。

BRT化も残った立派な駅たち

筑前岩屋駅
筑前岩屋駅駅舎。鉄道時代からそのままで、右側に見えるシャッターが消防団の車庫。湧き水が出ていて、待っている間も水を汲みに来る人が絶えません。

7/11の記事から続く)

BRTを筑前岩屋駅で降ります。駅舎は鉄道駅時代からある立派なもので、無人駅ながら木造の屋根に待合室がガラス張り、さらに「岩屋」だからか駅舎に岩がごろごろあって一部に水が張られており、一種の庭園のような感じになっています。駅舎としてはちょっと不思議な感じ。
右側に見えるシャッターは地元消防団の消防車車庫。側面のガラスから消防車が見えます。

またすぐ近くには釈迦岳トンネルからの湧き水が出ており、有料で販売しています。この湧き水を汲みに来る人が結構多く、無人駅にしてはかなり広めな駐車場に車が多数停車していました。

ホーム側から
ホーム側から撮影。線路がないとこっちが駅舎正面と間違えそうではありますが、BRTのバス停で判断。しかし駅舎内の「岩」が凄い。「岩」が屋内にあるから「岩屋」なのかな?(多分違う)

駅舎を通り抜けるとBRTの専用道路が。次に乗るのは宝珠山方面なので、専用道を横断して向かいのホームに向かいます。線路だと線路内を歩こうという気が起きないのですが、道路だと駅構内とはいえなんか道路上をうろうろしてしまいがちですね(笑)

待っているとバスが到着

日田方面行きバス
日田方面行きのバス。小型の電気バスです。

やってきたのは緑色の電気バス。ひこぼしラインのバスは、すべての車体の色が全部異なっており、何色がくるのかわからないのも楽しみなところ。(燃料電池バスは最初から決まっていますが)

バスは7割方の乗客を乗せて到着。流石に小型のバスだとちょっとの客でも一杯になるようです。
乗車すると、窓が全部曇ってて外が全く見えません。これは到着直前に抜けた釈迦岳トンネルが5km近い長大トンネルのため、トンネル内と外で気温差が発生。このために曇ってしまいます。長大トンネルあるあるです。
乗り心地はモーター駆動であるため先の燃料電池車とほぼ同じ。やっぱり加速のすばらしさは目を見張ります。

先ほど燃料電池バスで通った道を引き返し、今度は今回のきっぷの目的地宝珠山駅で下車しました。

宝珠山駅到着
宝珠山駅到着。下車したのは自分ひとり。右奥に見えるのがBRT専用道入り口のゲートバー。

宝珠山駅に到着。目の前に立派な木造駅舎があります。あるんですが・・・

宝珠山駅
宝珠山駅は7/1から工事のため駅舎を閉鎖するとのこと、訪問日は6/29ですが、既に駅舎に入れなくなっていました。

Oh!No!

宝珠山の木造駅舎は気になってたので楽しみにしていたのですが、まさかの目の前でのおあずけ状態。工事自体は翌々日の7/1からなのですが、工事を前に駅舎の閉鎖が行われており、入れないようになっていました。これは全く予想してなかったなあ・・・

なお、看板には完成予想図が描かれていましたが、見ると水戸岡鋭治氏による駅舎も含めた駅周辺の全般的な改修計画となっており、完成した暁にはキッチンカーなどもできて賑わっている姿になるそう・・・なるんだろうか。

専用道入り口
専用道入り口の遮断機。車内にはBRT専用道区間について通行許可がでる車内信号方式が取られているようで、この許可車輛のみゲートが開くようになっています。

気を取り直してあたりを散策。
宝珠山は「ひこぼしライン」の一般道と専用道の切り替え地点となっており、境界部分にはこのような遮断機があります。これは気仙沼線BRT等と同じ仕組み。どうもBRTの運行システムそのものは気仙沼線・大船渡線BRTと同じ仕組みの模様。

振り返るとかつての宝珠山駅のホーム跡がありますが、7/1からの工事のためか多数の工事用資材が置かれており、風情もへったくれもありません。

県境の駅標識。
工事のためか、県境の駅標識は引き抜かれ、無造作に建てかけられていました。盗まれたらどうするんだ。

また、宝珠山駅はホームが福岡県と大分県の県境にある駅として有名で、ホームにはそれを示す「県境の駅」標識があるのですが、これは引き抜かれ他の工事道具と一緒に立てかけられていました。

知らなかったとはいえ工事期間中に訪問したこっちもあれなんですが、なんとなく興をそがれた形に。若干のモヤモヤを残したまま添田行きのバスに乗り込みました。

添田行きバス
添田行きバスは中型バス(おそらくいすゞエルガミオ)での運行。通常のディーゼルバスなので、乗るといつものバスエンジンが聞こえてきます。

やってきたのは中型バス。通常の中型の路線バスと同タイプです。客は先の日田行きとさほど変わらないですが、バス自体が大きくなったので車内がガラガラに見えます。

先ほど降りた筑前岩屋駅を発車し、釈迦岳トンネルに突入。
単線の鉄道トンネルだけあって狭く、バスも慎重に進んでいきます。10分近く走ってトンネルを抜けると深倉駅。ここで対向バスと交換したあと、今度は彦山方面に向けて高度を下げていきました。

彦山で専用道から一般道に切り替わり、ほどなく添田駅に到着。同時に小倉方面からの列車もやってきました。

添田駅
添田駅ではひこぼしラインと日田彦山線が対面乗り換えできるようになっています。日田彦山線の車両はひこぼしラインのラッピングトレイン。

やや遅れ気味ながら添田駅に到着。ここでは対面乗り換えで日田彦山線の列車に乗り換えが可能です。
やってきた列車は、ひこぼしラインの開業を記念したラッピングトレイン。

日田彦山線 BRTひこぼしライン開業記念ラッピングトレイン 運転

確か2024年1月から4月まで運転のはずでしたが、いつの間にか2025年10月までえらく長くなったようでこの日たまたまこの列車に入っていました。これまた予想外のサプライズ。

ラッピングトレイン車内
車内はひこぼしライン沿線のPRをおこなっています。

車体はクリームっぽい白色に黄緑帯という、一見するとJR北海道の気動車に見えなくもないのですが、あくまでも「ひこぼしライン」をイメージした模様。

車内は窓や座席にひこぼしライン沿線の観光案内や景色などのポスターが貼られていました。
2両編成の小倉行きは車両10人弱と寂しい人数で添田駅を発車。旧式気動車のボックスシートでのんびりと小倉に向かいます。

小倉に到着すると既に帰宅客でホームはいっぱい。下車した瞬間、多数の人がいる空気にちょっと面喰います。
気を取り直して、とりあえずうどんだあ~と、ホームのうどんスタンドに突撃していきました。

 

 

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