銚子電鉄ですが、原則駅発売の線内完結の往復乗車券は発売しないそうです。しかし例外的に犬吠~外川間のみ専用の乗車券を発売しています。これが「一駅往復散歩きっぷ」です。
主に犬吠地区に車で来た観光客向けにちょい乗りでいいので乗ってもらおうというのがこのきっぷの趣旨のようです。
犬吠駅と外川駅で図案が違うものが発売され、往復乗車券なので有効2日。最大の特徴はきっぷの様式で、おそらく現役ではここだけしか使われていないC型券(縦60mmx横57.5mm)。銚子電鉄の入場券で使われるA形券を縦方向に2倍にしたサイズで、きっぷ2枚分の情報が書き込めるため往復乗車券や乗継の特急券/急行券などで使われていました。
乗継特急券/急行券は、主に新幹線の特急券+半額の特急券/急行券がセットになったものです。(このほか青函連絡船を挟んだ本州と北海道の乗継などもあります。)マルス券では2枚になりましたが、制度上は新幹線の特急券と半額の急行券が一緒に扱うことが正当な扱いで、C型券では2列車同時に記載していました。最近は在来線側の半額のみがクローズアップされてましたが、2024年春に乗継割引制度はなくなっています。
しかし、横長のスケールで切り落とすのが基本の硬券で、縦に長いC型券は特殊な形状となるため印刷機が限られる弱点があり、C型券はもともとあまり使われていませんでした。確か国鉄末期に廃止され、JRのC型券は存在しないはず。

このため、現在C型券自体を印刷できる機械も1台しかなく、現存もここのみとなっているようです。
20年ぶりのしまたけ再訪
(5/3の記事から続く)
先の乗車券で外川駅で降り、一駅往復散歩きっぷを購入して犬吠駅に戻ってきました。
犬吠駅では「銚電春祭り × 銚電犬吠ギャザー」が行われ、駅前がイベント広場になっており、ステージでイベントやっていたり屋台が出ていたりしてかなりにぎやかです。
駅前広場を抜けると犬吠駅での目的地「しまたけ」が見えます。実に20年ぶりの訪問で、以前は犬吠駅前の踏切を渡った先に2階建ての建物であった気がしますが、今回訪問すると駅広場の向かいに平屋建ての真新しい建物になっていました。おそらく新築移転したのでしょう。
以前は1階が回転すし、2階がレストランでしたが、今は平屋の半分が回転すし、半分がレストランのようです。今回も回転すしを選択。
日曜日とは言え、昼下がりになると空いています。
さっそくここの名物の「ビンデカ」380円を注文。ビンチョウマグロのデカイ寿司という意味なのか、かなり大きなネタを載せた寿司が到着。ただし、そこまで脂がのっているわけでなく、この大きさでも普通に食べられます。
さすがに20年前と比べると大幅に値上がりしており、やや観光地価格っぽい感じでそこまでコスパがいいとは言えませんが、ビンデカと鉄火巻(280円)、そして通常の赤身まぐろ(380円)で、2000円ほどでまぐろ三昧を堪能です。
正直まぐろだけならまぐろ専門店のほうがいいとは思いますが、回転寿司というのはやっぱり気軽で楽ですね。
駅に戻るとイベントも終了し、撤収中でした。犬吠駅には簡単なギャラリーがあり、銚子電鉄の写真などが展示されています。
駅員に犬吠駅の入場券を聞くと3種類発売中。そのうちスタンプが押せるサイズの入場券を購入しました。
スタンプ台紙付き入場券はかなりの大きさ。購入すると、スタンパーを出してきてどうぞ、と。自分で押すのですね。一発勝負なのでかなり緊張しましたが、それなりにきれいに押すことができました。
これまで紹介したものも含めて銚子電鉄はとにかく普通きっぷの種類が多いですが、積極的に一般に宣伝していないような気がするのはちょっともったいない気もします。
犬吠駅で帰りのきっぷにスタンプを入れてもらい、外川行きに乗車。
外川駅到着前に車掌がきっぷの回収に回りますが、きっぷの持ち帰りを申し出ると、きっぷに「済」と記載して返却してくれました。
(5/7の記事に続く)
コメント