弘南鉄道生活応援きっぷ「わにサポ」

裏面
裏面に協賛店の証明をもらって弘南鉄道に乗ると下車駅で精算時に100円となります。

弘南鉄道は、もともと大鰐線で医療機関などの利用時に帰りの運賃が100円になる「あんしんパス+(プラス)100」を発売していましたが、2020年に対象施設が医療機関だけでなく沿線の店舗や美術館も仲間入りし、「わにサポ」としてリニューアルされました。
その背景は大鰐線の深刻な経営不振があります。

つい先日ニュースで弘南鉄道が過去最大の赤字を出したことが報じられました。

過去最大の赤字 大鰐線の存廃議論へ 弘南鉄道

特に中央弘前~大鰐間の大鰐線の収益が厳しく、2億3000万の赤字のうち、約1億3000万が大鰐線の赤字が占めています。この数字は存続基準とされた赤字1億を3000万も超えており、廃線まったなしの状況です。
もっとも両線ともに2023年に脱線事故を受けて一か月もの長期運休を余儀なくされており、その扱いでどうなるか微妙なところもあります。

この「わにサポ」も大鰐線の利用促進を目的とした形になっており、沿線の店舗がサポーターとして登録すると、その店舗を利用するだけで帰りの運賃の割引が受けられるものです。
一見弘南鉄道からすると減収のように見えますが、それで新規の客が乗って定着すれば、という目論見があるそうで、実際に効果があったのか2024年も継続して実施されています。

一方弘南鉄道も弘南線のほうは長らく黒字でしたが2010年代後半に赤字に転落して以降、赤字が増え続けている状況です。
このため従来は大鰐線のみ対象だった「わにサポ」を2022年に弘南線にも拡大し、弘南線沿線の店舗も対象に入れるようになりました。「わにサポ」の「わに」は大鰐の「わに」ですが、弘南線拡大後も名称はそのままとなっています。

というわけで前置きが長くなりましたが「わにサポ」です。
乗車時に運転台後ろに置かれている「わにサポ」を取り、対象となる店舗や施設で証明を受けて、帰り時にこの「わにサポ」を下車駅の改札や運転士に提示して100円支払うという仕組みです。

弘南鉄道生活応援きっぷ「わにサポ」

きっぷは茶色の券面でお札サイズとやや大き目です。

平川市内散策

平川市役所
平賀駅から道なりに5分ほどあるくと見える平川市役所。なんかできたてっぽい。

6/23の記事から続く)

平賀駅で下車し、てくてくと道を歩くと市役所と広場があり、そこには「HIRAKAWA」の文字が。HIRAKAWAスタンドと呼ぶそうで、文字には平川市の景観や特産物、近辺を舞台にしたアニメ「じいさんばあさん若返る」のイラストなど、平川市に関係したものが描かれているそうです。

その平川市役所の向かいにあるのがスーパー「いとく平賀店」。
ここで今日の晩飯を仕入れ、「わにサポ」に証明を入れてもらいました。購入金額に制限はないそうで、うまい棒1本でももらえるみたいですが流石にそれはちょっとどうかと・・・

2番線停車中の列車。
2番線に停車中の団体専用列車「津軽時巡号」。通常2番ホームは使いません。

平賀駅に戻ると団体専用列車がお昼寝中。
この「津軽時巡号」は弘南鉄道のイベント列車で、車内は畳を敷いてお座敷にもできるイベント対応列車です。この日は団体列車として運行していたようで、平賀駅ホームで待機していました。

改札では「わにサポ」にもハサミを入れてもらい、そのまま乗車。100円は下車時に支払う仕組みだそうです。
やってきた弘前行き列車は中高生?でほぼ満席。賑やかな車内のまま弘前駅に到着しました。

弘前駅到着。
弘前駅に停車中の7000系電車。元東急の車両です。そして冷房はありません。

弘前駅の改札で、「わにサポ」と100円を支払って下車。
改札を抜けると、折り返し黒石行きの乗車待ちの行列がずらっと並んでいました。
いつもガラガラで寂しい印象だった大鰐線に比べ、弘南線はまだまだ元気なようです。

6/27の記事に続く)

この記事をシェアする: