長野電鉄では、週末に1日1往復、「ゆけむり」用車両(1000系)を使用した「ゆけむり~のんびり号~」を運行しています。特急は通常45分ほどで長野~湯田中間を結びますが、「ゆけむり~のんびり号~」はだいたい70~80分ほどかけて走ります。

そのうち3号車はツアー専用車両「北信濃ワインバレー号」専用となります。すなわち定期列車にツアーが乗る形です。
今回乗車した2017年度は5500円。2025年度の運行は7500円となっており、この中に長野~湯田中間の運賃、料金、弁当、そして信州ワイン飲み放題となっています。
最近1万円越えが当たり前のこの手のツアー列車にしては比較的廉価で、一人でも参加しやすいですね。
運行時刻は2017年当時は長野11時01分発、湯田中12時35分発でしたが、2025年現在は長野13時08分発、湯田中11時20分発で、湯田中の各温泉に宿泊する人向けのダイヤとなっています。
2017年当時は電話予約&銀行振り込み後、チケットが郵送されてくるスタイルでしたが、2025年現在は電話予約とWEB予約両方が完備されています。
景色を見ながらワイン三昧
車両は3号車のロマンスシートを4人ボックス固定とし、真ん中にテーブルを配しています。そして、真ん中のカウンターで係員からワインをついでもらうようになっています。なお、ツアー参加者は飲み放題です。
なお、「ゆけむり~のんびり号~」にはトイレがありません。このため、全体の中間点地点となる小布施駅で長時間停車となり、トイレ休憩も兼ねることになります。
このほか「ゆけむり~のんびり号~」全体の車内販売も行っており、係員がカゴを抱えておつまみや飲み物などの販売で車内を巡回する、今時珍しい車内販売が実施されていました。
ツアー参加者は弁当も配られます。意外としっかり分量があり、駅弁のように昼食がわりになります。ワインが相手なので食事は基本的には洋食弁当となり、サンドイッチ、鴨南蛮などワインに合いそうな食材がチョイスされているようです。
車掌以外にこの「北信濃ワインバレー号」や、「ゆけむり~のんびり号~」の車内販売などで4人の係員が乗務しており、価格の割にはかなり力を入れている列車なのではないでしょうか。
その分人的資源が必要で、2024年9月から12月の間は要は人出不足で運休の憂き目に合いました。

千曲川を渡る村山橋では超徐行運転。2025年現在は2分ほど停車するようです。ここから見る千曲川と信州の山々の眺めはなかなか雄大です。
信濃竹原で運転停車。でもドアが開き駅舎を見学できます。この信濃竹原駅は昭和2年の鉄道開業当初から現存している長野電鉄では最古の駅舎で、通常は施錠されている旧駅舎が「のんびり号」停車時は開放されました。
駅舎自体はこじんまりとしたもの。通常乗降人員は40人ほどの小駅ですが、一瞬賑わいます。
駅舎内は硬券の券箱などが置かれ、歴史を物語っています。「分譲地の御案内」とか系列ホテルの予約とかができたのは、旧国鉄の駅舎ではありえない光景ですね。これはこれでなかなか面白い。
なお、現在は信濃竹原駅の開放は行っておらず、湯田中行きは3分停車(ドア開かず)、長野行きは通過となっています。
信濃竹原駅を出発するとほどなく湯田中。ワインはもちろん全銘柄制覇しました(笑)
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