久々のJR急行券です。そもそもJR線上から定期急行が消滅して久しく、このため急行列車自体取り上げることが少なくなっています。
ただ、臨時列車やイベント列車などで「急行」で運行する場合があるため、しばらくは制度自体は残るのではないでしょうか。
今回はそんな「イベント列車」にあたる「だんだんさんべ」の急行券・指定席券です。
「だんだんさんべ」は2008年に山陰本線松江~安来間開業100周年を記念して米子~大田市間で運転された臨時急行です。
「だんだん」とは中国・四国・九州地方の方言で「ありがとう」の意味があります。広島あたりではめったに見なくなりましたが、山陰や愛媛県あたりではまだ使われることがあります。(東北にも「だんだん」という方言がありますが、意味が全く違います。)
大田市発着なのは若干違和感ありますが、「さんべ」の由来が「三瓶山」になり、大田市が最寄りとなるため大田市発着になったのではと思われます。
前回の記事で、東京から松江まで新幹線とやくも乗継でやってきました。
主目的は一畑電車の「デハニ50形」乗車のためでしたが、乗換駅の新神戸駅の新幹線待ちの間に何気に5489に電話して当日の「だんだんさんべ」の空席を聞いてみると、なんとワンボックスまるまる空いているとのこと。
その場で窓側席を押さえ、1日一畑電車乗り倒しのつもりを変更して、出雲市~松江間に「だんだんさんべ」を挟むプランに置き換えました。
イベント列車ってえてして当日空席がぽっかりできてしまうものです。
山陰最後の国鉄色急行列車
山陰地方のうち、鳥取県・島根県は現在もキハ40がメインで活躍しており、旧国鉄の香りが残っています。
しかし快速列車については比較的早期にステンレス車に置き換えられており、2008年当時山陰地区に急行型であるキハ58・28はジョイフルトレインである「ふれあいSUN-IN」「ほのぼのSUN-IN」以外は既にいなくなっていました。
そこで、臨時列車用としてキハ58・28を残していた岡山から車両を借り入れて運行されたのがこの「だんだんさんべ」で、山陰地区では久しぶりの急行色による運転となりました。
意外と車内はまったりとしており、乗車率も半分程度。ほとんどがそれとわかる鉄道ファンばかりでした。
ドロンとシートが多かったのかもしれなかったのですが、自分のように当日まるまるボックスが空いていたことから団体が思ったほど埋まらなかったのかもしれません。
臨時列車だけあって走行自体もいたってのんびりした感じ。「急行」といっても所要時間は普通列車と変わらないので当然ですが、宍道湖沿いの景色を見ながらの40分のミニトリップでした。
サボにはしっかり「さんべ」の文字が。
TRAIN+に「さんべ」のサボタイプのフリーきっぷがあり、購入したことがありました。しかし若干フォントが異なっています。どっちがもともとのフォントだったのでしょうか・・・?
なお、岡山にいたキハ58・28は2010年に廃車されています。
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