特急「銀河紀南ファースト・夜」グリーン券・特急券(株主優待)

またもや、WEST EXPRESS 銀河の記事となります。今回はファーストシートと呼ばれるグリーン車のグリーン券、特急券となります。今回も株主優待を効かせており、特急料金・グリーン料金が半額になっています。グリーン料金も半額になるのはかなり大きく、株優万歳(笑)

前回までは京都~出雲市間を運行する列車でしたが、今回は京都~新宮間の列車になりました。紀南コースの夜行ということで、列車名が「銀河紀南ファースト・夜」という列車名となっています。なお紀南コースは新宮行きが夜行、京都行きが昼行として運転されています。
なお、紀南コースは2024年は1~3月のほか、7月~9月にも運行されることが決定されました。

なお、2024年3月末から運行されている山陰コースから一部販売体制が変わっています。具体的には2号車の女性専用車のうち、クシェットの女性専用席が廃止され、座席の一部のみが女性専用席となっています。女性専用席が売れ残る傾向にあるからだと思いますが、おかげでおそらくクシェットについては比較的取りやすくなったのではないかと思います。
ただ、個室やグリーン車のチケット争奪戦は相変わらず激戦の模様。

現在「クシェット」については乗車日の一か月一週間前にe5489から「事前申し込み」を利用すると団体が入っていない限り結構な確率で取れているようです。

A寝台のようなグリーン車

新大阪駅に入線したWE銀河
新大阪駅に入線した「WESTEXPRESS銀河」運行開始からかなり立ちましたが今でもかなり注目を集めているようです。

今回は日程の都合で始発の京都ではなく新大阪からの乗車。新大阪は3番ホームからの発車です。すっかり見慣れた濃いブルーの車体が到着。今回はファーストシートなので最後尾となる1号車になります。

新大阪で3分ほど停車。そのあとは地下線に入り、大阪駅のうめきた地下ホームに入線します。ただし、ホームドアのある21番ではなく22番乗り場に到着。

ファーストシート車内。
ファーストシートの車内。2人掛けシートが並びます。定員は16名ですが、8名で使用とかなり贅沢なつくりです。

ファーストシートは2にんがけシートは16脚。ただし、シートを倒して寝台にできる関係上実際の販売は8名とかなり少なめです。
シートはセミコンパートメント風になっており、通路側のカーテンを仕切ると個室感が高まります。ただそのカーテンが夜行バスやかつての開放型寝台のような遮光カーテンではなく、中が透けて見えるタイプなので、プライバシーという面ではあまり高くなく、このあたりは賛否両論ありそうです。

荷物は座席上の荷物棚か座席裏に置くことになりますが座席裏は防犯面でちょっと心配。コンセントやUSBポート、車内WiFiといった設備は他の車両同様に設置されています。
このほかファーストシート客専用のミニラウンジが運転台直後にあり、気分転換も可能です。ただ、このために4号車のラウンジにほとんど行く必要もないのも事実ですが(笑)

このシートは寝台に変えることが可能です。手順は言葉で説明するのも面倒なので画像で。

座席状態
座席の状態。真ん中のテーブルは折りたたみ式なのでまずはこれを下げます。
寝台への展開1
シートのヘッドレスト上部のサイドに握る部分があり、そこを握ると倒すことができます。片方を倒した状態。倒したベッドの右下に握り部分が見えます。これを見つけることができるかがベッド状態にできるか否かの分かれ目です。
ベッド展開2
両方とも倒すとこのようにベッドになります。
ベッドへの展開.3
シーツをかけて完成。なお、シーツはマジックテープがあるのでずれる心配はありません。どうみても寝台です(笑)

座席⇔寝台への変換についてはその手順の説明が一切なく、とりあえずやってみる必要があります。(まあ車掌に聞けばいいのですが・・・)
最大のネックは座席を倒すところで、座席のヘッド部分にある取っ手を握って倒すのですがこれに気づくかどうか。作業自体は非常に簡単です。

クシェットでは枕カバーとブランケットのみでしたが、ファーストシートにはシーツとクッションが追加されています。シーツにはマジックテープで固定できるようになっており、ずれることなく結構便利です。また、クッションを枕がわりにすることができ、こちらも便利ですね。

ただ寝心地はというとクシェットのほうに軍配があがるかな。クシェットは完全に「寝台」なのに対し、こちらは座席からの「組み立て寝台」なんですよね。適度なクッションが効いたクシェットに対し、こちらはどうしても継ぎ目部分が気になります。
同様の構造の開放型A寝台車では、組み立てた寝台にマットがひかれ、寝心地でも考慮されていましたがこちらはそういうのはありません。
要はあくまでも「真横になれるグリーン車」であって寝台車ではないということでしょう。

阪和線に入るといったん車内が暗くなりますが、和歌山でまた明るくなります。ここで長時間停車。和歌山ラーメンの時間です。

和歌山駅ひしお
和歌山駅前にある「ひしお」。ただここは和歌山ラーメンでも主流の豚骨醤油系ではなかったはず。

今回は和歌山駅前に店を構える「ひしお」和歌山駅前店。和歌山ラーメンというと全国区では「井出商店」に代表される豚骨が染みた豚骨醤油ラーメンですが、ここは豚骨ではなく鶏ガラベース。
なので典型的な和歌山ラーメンとはちょっと違いますが醤油にこだわっているのは変わりません。

一杯1000円(予約なしだと1100円)で、持ち帰りのみ。車内や駅のホームで食べることになります。

醤油ラーメン
ひしおのラーメン。白醤油でかつドロッとしているため一見すると醤油ラーメンには見えないのですが、食べると醤油らしい味わいが。

出てきたのは白いどろどろとしたラーメンで、一見醤油ラーメンには見えません。ただ食べると確かに醤油の味わいがあります。ただ、若干煮詰まりすぎかな?駅への帰り時間も考えて、おそらく通常より短めにして伸びてしまわないように考慮しているのかもしれませんが、このあたりは店売りとテイクアウトの違いなのでしょう。

和歌山を発車するとほどなく消灯。そのまま闇の中を進んでいきました。

朝焼けの橋杭岩

橋杭岩
橋杭岩。日の出の橋杭岩が見られるのは夜行列車あるある。

串本駅手前のおはよう放送で目が覚め、橋杭岩の案内が。
確か串本駅から橋杭岩までは徒歩25分ほどだったはずですが、バスを出しているということで乗車。ただバス5分ほどの乗車で片道500円往復1000円はちょっと考え物で、行きはバス、帰りは海岸線をのんびり散歩して帰ることにしました。

バスというよりはジャンボタクシーに乗って橋杭岩へ。
ちょうど夜明けの時間帯だったのですが、天候がやや曇りだったということで、綺麗な日の出とはならず、ややぼやけた感じの日の出に。ただ、こういう夜明けイベントがあるのは夜行列車あるあるでしょうか。
帰りは予定通り海岸線の砂浜をぶらぶら散歩しながら戻ります。出発の時間が気になるところではありますが、正直よほど寄り道をしない限り乗り遅れることはないかと。

串本発車後は2度寝に(笑)
新宮到着は9時半ですからまだまだ時間があります。

後部運転台からの展望。
後部運転台からの展望。運転台はほぼ原型のままでした。

とは言っても紀伊勝浦を過ぎたあたりからもそもそと置きだしてベッドを撤収、身支度をします。ファーストシート専用のラウンジで簡単な朝ごはん。これぞ夜行列車の醍醐味。
三輪崎を過ぎるとフィナーレを飾る海岸線沿いの光景が続き、街が見えたかと思ったら終点の新宮に到着しました。

新宮到着
新宮着。地元の歓迎を受けて改札を抜けていきます。

新宮駅は主に「くろしお」が発着する1番乗り場に到着。地元の歓迎を受けながら改札を抜けていきました。

今日はこのあと駅前の新宮市観光協会に立ち寄り、レンタサイクルで街めぐりです。
(5/4の記事に続く)

 

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