大井川鉄道「千頭->金谷」乗車券・SL急行券

SL急行券
SL急行券。急行券は800円となっています。現在は1000円です。

6/1の記事からの続き)

千頭からの帰路は、SL「かわね路」号としました。そのための乗車券、SL急行券です。SL急行券は2011年は560円。そして2014年に800円に値上げし、2022年には1000円となっていて現在に至っています。

10年ほど前まではSL列車単体では収益は基本度外視で、まわりの収入によって全体の利益を上げる考えが強く、SL単体は比較的低廉な料金で乗車できていましたが、最近はSL自体で運行経費ぐらいは捻出しようとする傾向がでています。2021年にSL料金を1680円に値上げしたJR九州を皮切りに、SLの値上げが続いています。
まあ、毎日乗るものでもないので、これぐらいならば・・・とは思いますね。

SL急行券で指定された号車は7号車。すなわち7両の大井川鉄道の最長編成ということで、これはなかなか期待ができますね。

さすがの迫力

発車待ちのかわね路号
発車待ちの「かわね路」号。C56を先頭に客車7両+電気機関車の補機の合計9連の堂々編成。

SLフェスタでもしかしたら指定が取れない・・・とも思ってたものの、当日「かわね路」号の指定は増結されていたこともあってあっさり取れました。
7号車ということは最後尾。SLは聞き取りずらいですが、編成写真が撮りやすそう。

レトロな7号車
ニス塗り車体が特徴的な7号車。近代化された車両は主に「トーマス」にもっていかれたので、「かわね路」に残されたのは相対的に古い車両ばかり。

大井川鉄道の旧型客車はいろいろありますがそのうちスハフ42/オハ47系列といった比較的新しい車両は大半が「トーマス」号にもっていかれたので、残された車両は比較的古めな車両が大半。
乗車した7号車のオハフ33 215は、昭和16年製。ニス塗り車体で扇風機もない比較的古めの車両です。

元特急用のスハフ43
元特急用のスハフ43。2列シートで小窓がずらりと並びます。

1号車は、荷物合造車であるオハニ36、2、3号車が元特急車であるスハフ43。このスハフ43は現在では大井川鉄道でしか見られない車両で、2人掛けのロマンスシートを並べた特急型車両です。大井川鉄道では向かい合わせにしてボックスで使用していますが、それでも青い車体ぬずらりと並んだ小窓は、インパクト十分。

だいたい5割ほどの客を乗せ、千頭を出発しました。

塩郷の吊橋
大井川どころか、鉄道線、民家も飛び越える「塩郷の吊橋」。橋の上からも見物客が。

塩郷駅付近では塩郷の吊橋の下をくぐります。吊り橋の上にもたくさんの見物人が。みんな手を振り、こちらもふりかえします。

カーブ
流石に7両だとカーブではこのように、編成全体がよく見えます。SLがちょっと遠いですけど(笑)

大井川沿いのうねうねと線路がひかれているため、カーブが多いです。このせいもあってカーブではこのように窓から編成全体を見ることができます。いかにもSLが牽引している感があって楽しいかと。

やがて最大の見せ場である大井川第一橋梁へ。

大井川第一橋梁
大井川第一橋梁を渡る列車。たくさんの観光客が見上げていました。

大井川第一橋梁は、ゆるくカーブを描いた橋梁で、編成全体がよく見えます。大井川のほとりや、川根温泉の露天風呂からは手を振っている人も多く、こちらもやはり振り返すことに。

ここから先は大井川が進行方向左手になります。大井川を見られないため、少々味気ない景色ではあるものの、道路を並走する区間が多く、道路では多くの人が手を振っていました。ここではSLのある日常ですが、SLへの手振りもこれまた日常なのでしょう。

平野が見えてきたらゴールはもう少し
福用付近のカーブを走行。やっぱりSL+旧客7連はかなりの迫力です。

崖っぷちを走行していたと思えばいきなり視界が広がり、終点の新金谷へ。ほとんどの人が改札を抜けますが、一部の人が隣に停車中の金谷行きに乗車。
2011年10月以降、新金谷~金谷間はSLの運行を休止し、連絡列車による運行となりました。連絡列車はすぐに発車。坂を駆け上がると金谷駅に到着です。

大井川鉄道は2022年の台風15号による土砂災害で、2024年現在も川根温泉笹間渡駅~千頭駅間が運休ですが、なんとか復旧を祈るばかりです。。。

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