JR九州ではグループ全体の共通ポイント「キューポ」を導入しています。

JR九州のインターネット予約をしたり、列車に乗ったり、JR九州系列の店舗で買い物したりするとたまるポイントで、JR東日本の「JREポイント」、JR西日本の「WESTERポイント」と同じような性格を持ちます。
ポイントはJR九州のSUGOCAにチャージしたり、JR九州系列の店舗で商品券に変えたりできましたが、正直あまり興味はひくことはありませんでした。
しかし、2025年1月22日より「キューポ特典きっぷ」を発売すると発表されると俄然興味が。
JR西日本の「WESTERポイント特典きっぷ」やJR東日本の「JREPOINT特典eチケット」などと近いタイプのきっぷです。

「WESTERポイント特典きっぷ」は必要なポイントは「運賃・料金の半額」。「JREPOINT特典eチケット」は乗車距離によって必要ポイントが変動。じゃあJR九州は・・・?というと駅間ごとに個別に必要ポイントを設定するようになっています。
具体的には博多~大分2500ポイント、博多~鹿児島中央5000ポイント、など。
このポイント設定はなかなか挑戦的です。いざ比較すると、
区間 | 片道・運賃料金 | ネットきっぷ | ポイント |
---|---|---|---|
博多~小倉 | 2640円 | 1550円 | 1000P |
博多~佐賀 | 2830円 | 1300円 | 1000P |
博多~熊本 | 5840円 | 5310円 | 2500P |
博多~佐世保 | 4750円 | 2450円 | 1800P |
博多~長崎 | 6050円 | 4500円 | 3000P |
博多~大分 | 6910円 | 3500円 | 2500P |
博多~鹿児島中央 | 11950円 | 11420円 | 5000P |
博多~宮崎 | 16040円 | 13070円 | 5000P |
となり、通常運賃・料金の半額以下、ネットきっぷよりも安くなっています。特に新幹線利用の場合はすさまじく、博多~鹿児島中央、宮崎でネットきっぷの半額以下です。
(新幹線利用のネットきっぷの割引率がしょぼいのもありますが・・・)
一方、一部区間ではさらなる割引きっぷとしてネット早特3(EX早特3 / かもめネット早特3)、ネット早特7(私たちも、かもめ。早特7)もありますので、こっちも比較すると。
区間 | ネット早特3 | ネット早特7 | ポイント |
---|---|---|---|
博多~熊本 | 4950円 | 3900円※ | 2500P |
博多~佐世保 | 2300円 | — | 1800P |
博多~長崎 | 3850円 | 3400円 | 3000P |
博多~大分 | 2950円 | — | 2500P |
博多~鹿児島中央 | 11200円 | — | 5000P |
※博多~熊本間のネット早特7は列車により3900円~4800円の間で変動します。
※青字はJR九州インターネット予約ではなく、エクスプレス予約/スマートEXによるものです。
決してひけをとりません。特に九州新幹線がらみはかなりシブチンな割引なのに対し、ポイントはその割引きっぷの半分以下のポイント相当で利用できるのが大きいです。さらに当日予約可能。
難点は3つほどあり
- 変更は不可。払い戻し(手数料560P)してから購入しなおし。
- ポイントで乗れる枠に制限あり。
- そもそもどうやってポイントをためるのか?
といったところでしょうか。
最大の難点はやはり「3.そもそもどうやってポイントをためるのか?」じゃないでしょうか。
九州在住でJR九州と日常接していればともかく、九州外の人にはわりと5000Pはハードル高めです。
しかし、これには抜け道があります。ポイントを貯めるのが趣味な人にとっては常識かもしれませんが、JRキューポはとにかく他のポイントとの交換がいろいろ可能なのです。

これはポイント交換対象が少ないJREポイントやWESTERポイントにはない特長で、他でポイント貯めていたらそれをキューポに集めることが比較的簡単に可能です。
自分はイオングループのポイント「WAON POINT」を「Vポイント(旧Tポイント)」に変換し、さらに「Vポイント」から「キューポ」に変換しています。
たまたま2025年3月に期限を迎える「WAON POINT」があったので使い道を考えていたのですが、この「JRキューポ特典きっぷ」が出たのときっかけに、これ幸いとばかりに交換してみました。
「WAON POINT」ならイオングループのある店が生活圏にあれば比較的貯めやすいですし、「Vポイント」も持っている人もそれなりにいるのではないでしょうか。
ただ、実はこのきっぷは本当は使用予定ではありませんでした。
というのもこのポイント特典きっぷは当日のトラブルで急遽購入したものだからです。
急なトラブルでさっそうと登場
この日は「青春18きっぷ」で九州を周遊中。途中、熊本→博多間を別料金支払いで「ピクミン2号」で博多に移動のあと、久留米から久大本線経由で大分、別府に抜ける予定でした。

青春18きっぷは特急が使えません。しかし、小倉まわり日豊本線経由の場合、普通列車では宇佐~杵築間の終電が行ったあとなので、普通列車で大分方面に向かう場合は意外かもしれませんが久大本線経由しか選択肢がなかったのです。
というわけで久留米駅に到着すると、なんと久大本線が筑後吉井~うきは間の信号機トラブルの影響で一時不通とのこと。久留米到着時にはすでに再開はされていたものの、ダイヤは大幅に乱れているとのこと。
JR西日本やJR東日本では、こういうダイヤ乱れの場合は結構広範囲に車内モニター等で流すことが多いのですが、JR九州ではそこまでは行っていない模様。せめて博多で分かっていれば・・。
久留米駅では始発の久大本線日田行きが止まっていましたが、いつ発車するか不明とのこと。これは困った。
何気なくJR九州の列車位置情報アプリで確認すると。
現在18時すぎ、日田行きが228分延ってことは・・・
今聞いた日田行きは4本前の14時26分発の列車かーい!
こりゃ終日まともに動く気がしません。即座に久大本線経由はあきらめ、小倉まわりに変更。でも普通列車では間に合わないから「ソニック」利用となります。ならば、と目の前に入ってきた門司港行き快速に乗り、時刻表で善後策を考えます。
というわけで、快速電車の中でこの小倉~大分間のJRキューポ特典きっぷを購入しました。小倉~大分だと2000ポイントです。ということで、
突然の
18きっぷの
トラブルで
あってよかった
特典きっぷ
今後九州旅行時には5000ポイントほどJRキューポをあらかじめ用意しておこう・・・
快速列車を小倉駅で降り、目の前のうどんスタンドへ。
ここのかしわうどんは全国的に有名ですが、物価の高騰の荒波には耐えられずついに500円の大台に乗ってしまいました。コロナ前は300円台だったのですけどね・・・
それでも甘辛いかしわをうどんだしに浸して全体を甘めにする独特の風味は健在。
そして「ソニック55号」に乗車。885系白いソニックです。1号車はコンセントがあるので遠慮なく充電。福岡や小倉からの帰宅客が多いようで、行橋、中津とどんどん減っていきます。別府についたころにはガラガラに。
そういえば久留米発の日田行きに乗ってたらどうなってたかというと、どうやら日田で終電を迎えてしまい、大分や別府にたどり着けなかった模様。
青春18きっぷの旅行では、こういうトラブル時にいかに迅速にかつ冷静に判断できるかが重要になってきます。
もっとも最初から冷静な判断は難しいと思うので、最初のうちは青春18きっぷであってもゆったり目の計画を立てることが重要ではないでしょうか。
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