特急「北斗星1号」特急券・B寝台券(ソロ)

北斗星1号寝台券

上野から札幌に向かう寝台特急「北斗星1号」のB寝台券です。一人用個室寝台は「ソロ」と呼ばれ、開放型寝台と同価格で個室になることから人気を集めていました。
また、2000年代には「ぐるり北海道フリーきっぷ」で北斗星の個室が利用できるようになっており、「ぐるり北海道フリーきっぷ」で北海道旅行はこの「北斗星」ソロで行くのが定番となりました。

ぐるり北海道フリーきっぷ
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さて、「サンライズ」以外は久々の寝台券です。もっとも今は寝台は「サンライズ出雲・瀬戸」しかないので、記事にした場合はたいてい過去のきっぷになってしまいますが、特に個室寝台は横長のきっぷになるため、個人的には好きです。

さて特急料金2890円というのはちょっと不思議な価格です。内訳は下記のとおり

・JR線特急料金:2150円(601km以上の3150円から1000円引き)
・IGRいわて銀河鉄道特急料金:490円
・青い森鉄道特急料金:250円

の合算となっています。当時は盛岡~八戸間が第三セクターのいわて銀河鉄道、青い森鉄道でしたが、それぞれきちんと特急料金の設定がありました。
東北新幹線八戸延伸以前は3150円でしたが、延伸に伴う盛岡~八戸の第三セクター移管に伴う急激な負担増を防ぐため、盛岡~八戸を越えるJR線の特急料金は割引が入っていました。

一番快適な「北海道ソロ」

ソロ

ボケた画像ですみません。出入口に「ソロ」の文字が描かれていますが、これに気づいていた人はどのくらいいるのでしょうか。

2004年、「稚内⇔西大山」往復乗車券使用時の旅行で引き続いて登場するのは、上野発札幌行き「北斗星」です。当時上野~札幌間の夜行列車は「北斗星」が定期2往復+臨時1往復、「カシオペア」、そして最繁忙期のみ運行の「エルム」が1往復で、2往復から最大5往復が上野~札幌間を行きかっていました。

特急「エルム」寝台券
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もっとも「北斗星」人気に陰りが出だしたころであり、JRとしても「ぐるり北海道フリーきっぷ」にソロ利用を認めたり、個室化率を増やしたりとしていましたが、繁忙期でなければ週末金曜発であっても普通にきっぷが取れるぐらいまで乗車率が落ちていたようです。
自分は当時はJR西日本の5489サービスで「北斗星」のソロを確保していますが、「ロイヤル」以外ならば確保がそこまで大変とは思っていなかったと思います。

ソロ車内

「ソロ」の車内。車内で立って着替えることができるゆとりのある空間が特徴。2番席は1階の部屋になります。

北斗星」の「ソロ」は、現在のサンライズの「ソロ」とは異なり、枕木と並行にになります。JR北海道の「ソロ」は内階段式と呼ばれ、2階席への階段が部屋の中にあるタイプで、階段部分も含めたスペースが個室となっています。
この部屋の特徴はソロの部屋スペースが広いことで、特に1階は部屋の中を歩くことができ、2階も階段部分で立って着替えができます。難点は部屋スペースが広いの引き換えに定員が少ないこと。

2024年現在、このレイアウトの寝台は九州の「ブルートレインたらぎ」で宿泊体験することができます。ただし、こちらの車両は寝台特急「はやぶさ」「富士」のソロに連結されていたものとなります。

この「北斗星1号」ですが、上野駅を発車して大宮あたりまでそろそろ始まる帰宅客を見ながら走行しますがなんというかすごい優越感。「札幌」という行先も非日常感を掻き立てられます。

自分は一人で個室に入ってしまうと基本的に部屋から出たくないタイプなので、基本的に食事なども部屋でちびりちびり。仙台駅発車を見届けてそのまま寝ました。

札幌駅

札幌駅到着時の「北斗星」。11両編成と北海道では長いので、札幌駅で編成写真を撮るのは困難でこんな尻切れトンボな構図ばかり(苦笑)

気が付くと北海道を走行中。朝6時半から食堂車で朝食営業が開始。噴火湾を眺めながら朝食を取ると北海道に来たなあ、という感覚が広がります。

3月下旬となると道南や札幌近辺では雪は溶けてしまったようで、特に遅れもなく札幌駅に到着。札幌駅には、当時のNHK大河ドラマ「新選組!」ラッピング編成の「スーパー北斗」が客待ちしていました。

スーパー北斗

「新選組!」ラッピング編成のスーパー北斗。山本耕史演じる土方歳三がサイドに描かれています。

札幌からは「サロベツ」で最終目的地稚内に向かいました。

特急「サロベツ」特急券
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札幌の雪はなくなっていましたが、札幌から5時間かけて北に向かった先の稚内はまだまだ雪が残っており、道内の広さを体感することとなります。

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