京都から「サンダーバード9号」「はくたか562号」乗継の特急券です。J-WESTカードによる割引が効いているため通常よりも800円ほど安くなっています。
本来ですと、金沢で在来線と新幹線の乗継割引が適用されるため、「サンダーバード9号」の特急料金が半額、「はくたか562号」は通常料金となります。
詳しくは過去記事参照。
この金沢~黒部宇奈月温泉間、実は新幹線特急料金が金沢~富山間と同額。
これもあってか、宇奈月温泉方面の流動は富山からの富山地方鉄道経由ではなく、この黒部宇奈月温泉経由がすっかり定着しました。
なお、2024年3月の北陸新幹線敦賀開業で乗換駅が金沢駅から敦賀駅になりますが、この際に現行の乗継割引制度は廃止され、新たに幹特在特の特急料金が導入されるようです。新幹線、在来線の自由席特急料金をそれぞれ1割引して合算します。(指定席はこの合算料金に通常期530円増し)
例えば京都~富山だと、指定席で計算すると
現行:
・京都~金沢の特急料金が1470円(乗継割引)
・金沢~富山の特急料金が2400円
・運賃が5170円(283.4km)
・合計:9040円
敦賀開業後:
・京都~敦賀が1080円(幹特在特)
・敦賀~富山が2370円(幹特在特)
・指定席相当分が530円
・運賃が4840円(277.8km)
・合計:8820円
京都~富山間に限って言えば、営業キロ短縮で運賃値下げ効果もあり、敦賀開業で220円の値下げとなります。(大阪~富山だと700円の値上げ)
なお、2024年3月のダイヤ改正でサンダーバードが全車指定席化されるので、全線自由席乗継はできなくなります。幹特在特の場合、一部でも指定席乗車だと全部指定席に乗車するものとみなします。
実際は三角表で設定されるはずですが、一応手計算も可能で、この料金システムは西九州新幹線と在来線の武雄温泉乗継と同じ仕組みです。
おそらく北陸新幹線敦賀乗継でも、武雄温泉乗継と同タイプの特急券が発券されるのではないかな、と推測します。
ただ、この幹特在特の特急券の範囲は富山までで、どうも黒部宇奈月温泉は含まれていないようなのです。ということは、京阪神から黒部宇奈月温泉以遠は現存する乗継割引が適用されているのがなくなり、かつ新幹線になるので単純に大幅値上げということに。
例えば京都~黒部宇奈月温泉だと、指定席で計算すると
現行:
・京都~金沢の特急料金が1470円(乗継割引)
・金沢~黒部宇奈月温泉の特急料金が2400円
・運賃が5500円(317.2km)
・合計:9370円
敦賀開業後:
・京都~敦賀の特急料金が1730円
・敦賀~黒部宇奈月温泉の特急料金が4060円
・運賃:5500円(311.6km)
・合計:11290円
1920円もの値上げとなっています。
もっとも和倉温泉方面は2500円もの大幅値上げではありますが・・・
北陸新幹線敦賀開業で京阪神から北陸方面は今後どのようになりますしょうか。少なくとも北陸3県の首都圏志向はますます強まりそうな気もします。
黒部宇奈月温泉駅の表情
その黒部宇奈月温泉駅ですが、新幹線では最長の駅名とあって、マルス券では2段組となっています。
文字通り宇奈月温泉の玄関口として、ここから富山地方鉄道の宇奈月温泉行に乗って30分弱で宇奈月温泉到着です。
駅前には地鉄宇奈月温泉に隣接する黒部峡谷鉄道のトロッコ列車が展示。
宇奈月へのアクセスが飛躍的に向上したため、黒部峡谷鉄道の利用客も伸びたとか。
このほか、室堂方面のバスも出ており、立山黒部アルペンルートの富山県側の玄関口にもなっているようです。
駅すぐ近くと富山地方鉄道(地鉄)がアンダークロスしており、新黒部駅があります。新黒部駅では宇奈月温泉との間の往復割引きっぷが販売されていました。
常備券タイプで特急の自由席も料金追加なしで乗車可能です。
購入時は160円引きでしたが、現在は値上げされて80円引きと、そこまで割引率は高くありません。
うまく特急と重なればおいしいかもしれませんが、きっぷ購入の手間が省けると考えてそこまでこだわる必要もないでしょう。(特急料金は110円)
むしろ宇奈月温泉駅の窓口が混みあうことがあるので、それを避けられるほうが大きいかと思います。
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