特急「つばさ136号」新幹線特急券・グリーン券

20060901

3日連続で「つばさ」の話題です。
今度は米沢→郡山間の新幹線特急券・グリーン券です。
昨日は郡山→米沢間の新幹線特急券ですが、これにグリーン券を加えたものです。

さてこの新幹線特急券・グリーン券ですが、見比べていただければわかるかと思いますが、同じ区間の指定席よりも安いという珍現象が発生しています。
同じ列車でも指定席よりもグリーン車のほうが安いという事例は、全国でもここだけではないかと思います。

さて、今回も運賃を解剖してみましょう。

・郡山~福島の新幹線の特急料金は1,690円(新幹線特急料金2,300円+グリーン利用で510円引き-えきねっと割で100円引き)
・福島~米沢の在来線の特定の特急料金が410円(特定特急料金870円+グリーン利用で360円引き-えきねっと割で100円引き)
・郡山~米沢のグリーン料金は1,000円

合計3,100円となり、指定席よりも安くなります。

一種のトリビアですが、この奇妙な現象のカラクリは指定席の繁忙期割り増し制度と、グリーン料金の計算方法にあります。

特急料金は郡山をはさんで新幹線と在来線で別途計算ですが、グリーン料金は通算されます。ところが、グリーン料金適用の際の特急料金の割引は両方の特急料金についてかかってしまうため、1列車分のグリーン料金に対して、2列車分の割引が効くという奇妙なことが起こります。
また、繁忙期の割り増し料金もグリーン車利用についてはかかりませんが、指定席利用については2列車分かかってしまいます。
このため、トータルで見ると、指定席よりもグリーン車のほうが安くなるという妙な現象が起こります。

この現象が起こるのは「幹在特」の特急券でグリーン料金が安い「1,000円」の区間(100km以下)の場合で、通常期・繁忙期で料金逆転現象が発生します。

山形新幹線開通当初はグリーン料金は東北新幹線と山形新幹線で別々に計算していましたが、その後の制度改定でグリーン料金は通算できることになったほか、グリーン料金が値下げされたこともあり、このような逆転現象が発生するようになりました。
制度改定当時は結構話題になったものです。

料金はグリーン車のほうが安いですが、乗り心地までは当然逆転するわけがなく、グリーン車のほうが格段に上です。
こんな特殊条件にあてはまる事例はそうないと思いますが、ひとつ頭の隅においてもいいかもしれません

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