新庄~東京特急券

特急「とれいゆ つばさ2号」「やまびこ152号」特急券

とれいゆつばさ2号の指定券です。
新庄~福島の「とれいゆ つばさ」座席指定のF席はかなり珍しい。
やまびこ152号の指定券
福島からはやまびこ152号に乗り換え。なお、当時はえきねっと割がありました。

2024年現在、車内に足湯のある鉄道というと前回取り上げた近鉄の「つどい」になってしまいますが、JR東日本エリアにお住まいの方はおそらく2022年まで運行されていた「とれいゆ つばさ」のほうのイメージが強いのではないでしょうか。

今回は、その山形新幹線で2014年~2022年に主に福島~新庄間で運行された「とれいゆ つばさ」の特急券です。
「とれいゆ つばさ」自体はほかの山形新幹線の「つばさ」と同一扱いされ、福島で東北新幹線に乗り換えると幹在特が適用されて山形新幹線が特定の割引料金(所定の3割引)になっていました。

なお、2022年3月の山形・秋田両新幹線の特急料金体系変更に伴い幹在特は廃止され、新幹線区間と在来線区間の特急料金からそれぞれ530円差し引いた上で合算され、それに指定席分として530円プラスする形にあらためられました。詳しい違いはこちら

きっぷは幹在特の特急券に「とれいゆ つばさ2号」「やまびこ152号」の指定券がくっつく2列車乗継の場合によくみられる形式ですが、「とれいゆ つばさ2号」指定券のF席が目につきます。
F席があるのは過去にはオール2階建て新幹線だったE1系E4系の2階自由席(横6列のため)がありましたが、「とれいゆ つばさ」を含めすべてなくなっています。
なおE1系、E4系では全車指定席運転でもF席は指定席としては販売されなかったようなので、おそらくF席が指定席として普通に販売されてたのは「とれいゆ つばさ」のみだったようです。

足湯新幹線発車!

とれいゆつばさ前面
とれいゆ つばさ2号。車両はE3系700番台。元「こまち」で使用された車両を改造したものです。

「とれいゆ つばさ2号」はE3系700番台での運行。元秋田新幹線「こまち」で運行されていたもので、E6系投入によって余剰となった車両を改造して登場しました。

グリーンをベースにした車両で、外観からは塗装の変更ぐらいしか種車からの変更点は見られません。まあ、新幹線を改造すると高速運行に支障をきたしてしまいそうなので、窓を埋めるといったぐらいしか外観そのものをいじることはできそうもないですね。

エンブレムと方向表示
エンブレムと方向表示。列車名はしっかり「とれいゆ」となっていました。

側面には「とれいゆ」のエンブレムが描かれており、さくらんぼやぶどうといった山形の名産品が描かれています。列車名は「つばさ」ではなく「とれいゆ」となっているあたり、自己主張がちょっと強かったり(笑)

客室12号車
12号車の客室。2人掛けと4人掛けのボックスシートが並びます。4人がけがABCD席。2人がけがEF席。

客室は11号車がグリーン車の座席をそのまま使用した普通車指定席。そして12~14号車が2人掛け+4人掛けボックスシートが並びます。特徴的なのはその席番のつけ方で、ボックスシートなので、4人用ボックスでABCD席になるのは普通ですが、2人掛け席が本来ならばAC席となるところが、なぜかEF席となっています。
もっとも座席指定の場合はこの席番の振り方は便利で、ABCD席を指定すると4人掛け、EF席を指定すると2人掛けになるので、席番を指定するだけで2人掛け、4人掛けを指定できます。

同じ座席配置だったJR北海道のお座敷気動車は、2人掛けと4人掛けで列車名そのものをわけて販売していました。詳しくはこちら

天井も文様が入ったかなり凝ったものとなっています。

カフェカー
15号車にはカフェカウンターが設置され、地酒や山形のお土産品などを購入できました。特に地酒の種類がかなり豊富。

15号車はカフェカウンターが設置され、ここで軽食や地酒、お土産品などを購入できます。特に地酒は車内販売ではおそらくトップクラスの品ぞろえで、カウンターに並んだ一升瓶とメジャーの列は圧巻です。

湯上りラウンジ
15号車の残り半分は「湯上りラウンジ」と呼ばれ、購入した地酒などをその場で楽しめるようになっています。

15号車には掘りごたつ風の「湯上りラウンジ」と呼ばれるラウンジも設置。畳敷きに土足で直接入って座ることができ、購入した飲食物などを楽しめるようになっています。
12号車のボックス席もそうですが、なんとなく大人向けなシックな空間となっていました。

足湯
16号車が、「とれいゆ つばさ」の代名詞にもなった足湯が設置されています。

16号車は「とれいゆ つばさ」の代名詞となった足湯が設置されました。ここの足湯は温泉ではなくただのお湯とのことですが、新幹線車内に足湯を設置するというのは登場当初はかなり話題になっていました。

入るには15号車のビュッフエカウンターで足湯利用券を購入。450円也。ここでいつ入るのか時間を指定します。自分は最終時間帯のグループを指定します。なお、足湯利用券には、温泉旅館でよくみかけるてぬぐいとポーチがついてくるので、特にタオルの準備はいらず、旅の記念にもなります。

山形を過ぎ、板谷峠に差し掛かったところで足湯の時間。

傾いた足湯
板谷峠は当然ながら峠越えのため坂道が続きます。勾配区間で足湯にはいると当然ながら・・・(笑)

足湯は外に向かって4人分の浴槽があり、敷居で区切られています。浴槽は2つあるため、合計8人が同時に座ることができます。足湯に入るところで峠駅を通過。板谷峠の最高地点です。

自分は一番福島よりに座ります。するとお湯がひざ下近くまで。一方一番山形よりに座った人はお湯がくるぶしあたりしかありません。
この区間は勾配区間のため、お湯が下にあたる私のところに集まってしまったのです(笑)
一応敷居はあるものの、お湯は遠慮なく下流の自分のほうに流れていきます。常識的に考えれば当たり前なのですが、最初に見たときは?マークがみんなついていました。

なお、足湯タイムは靴下をはいたりタオルで拭いたりする時間も含めて15分。このため実質入れる時間は5分程度ぐらいしかないのですが、最終グループは後に客がいないのでぎりぎりまで入っていいということで、のんびりとしていました。
気が付けば庭坂通過。終点福島はまもなくです。

福島駅は「とれいゆ つばさ2号」新幹線ホームではなく在来線ホームに到着します。東京行きへの乗り換えは在来線ホームから新幹線ホームに移動する必要があり、ちょっと面倒。
新幹線乗り換え改札口では、「とれいゆ つばさの方はこちら」の声がかかり、自動改札にきっぷを通さずに新幹線ホームに向かうことになりました。自動改札を通すと弾かれてしまうようで、このような措置になったようです。

イベント新幹線は「とれいゆ つばさ」のほかに「現美新幹線」もありましたがいずれも廃車済。
ただ、今度山形新幹線E3系1000番台、2000番台の置き換えにE8系の投入がアナウンスされています。

それによってまだ車齢が若いE3系2000番台車あたりで、新たなイベント新幹線が作られるような気がします。

 

この記事をシェアする:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です