つどい観光列車券

つどい【第三列車】観光列車券(2014年)

近鉄では式年遷宮をきっかけに伊勢・志摩への注目度が高まることを見越して、伊勢・志摩へのアクセスに「しまかぜ」を投入し、一方、現地の観光列車として、通勤電車を改造した「つどい」を登場させました。

2013年に2000系2013F編成を改造し、「2013系」として独立した形式に変更。同年から伊勢市~賢島間の観光列車「つどい」として投入しています。
伊勢・志摩地区での運用は2017年までに終了。翌2018年からは湯の山温泉の開湯1300年記念として、リニューアルのうえ、足湯列車として名古屋~湯の山温泉間での運転となっています。コロナ渦で一時運転がなくなりましたが、2024年冬季は復活しています。

今回は2014年に運行された賢島から伊勢市までの「つどい」の観光列車券になります。特急券などとは異なり座席の指定は行わず、早い者勝ちの座席定員制。
このためか2024年現在でもインターネット予約はなく、駅での販売のみとなっています。
券面は120mmとなり、独特の券面となっています。

派手な車体と明るい内装

つどい
つどい。車体は通勤電車そのものですが、海をイメージした青い車体が目立ちます。

「つどい」の見た目は完全に通勤電車。
出自が通勤電車なので、仕方がない部分もありますが、特に前面はほぼ原形のままというのはちょっと笑ってしまったり。
海をイメージしたスカイブルーの車体は、マルーンと白の近鉄電車とかなり印象がことなり、注目度はかなり高いです。
本日は7割ほどの入り。

側面
側面は伊勢志摩の海産物?が勢ぞろい。もちろんイセエビもあります。

車体には伊勢志摩の海の生き物が描かれています。2号車の一部区画は窓がつぶされており、この位置にビュフェカウンターとなります。

編成は3両編成で、うち客室は1号車と3号車のみ、出入りドアも大半が閉鎖されて1号車と3号車に一カ所ずつのみとなりました。(そのほか2号車に搬入用のドアが存置)

1号車。
客室は全席外を向いたロングシートが並びます。その奥が「風のあそびば」

客室は、ロングシートのままですが、座席配置が外向きとなり、窓際にテーブルが設置されました。
座席やカーペットも全面タイル調となったかなり派手な配色となっています。荷棚はそのまま残されましたが、元ドア部分は窓にはなったものの、荷棚がないためここは元ドアだったんだな、とすぐわかります。

風のあそびば
「風のあそびば」こちらは土足厳禁。
ドアが開放状態となっており、風が遠慮なく吹き込んできます。おかれた人形は多分志摩スペイン村のマスコットのはず。

1号車の1/3は「風のあそびば」としてドアが開放され、走行中は遠慮なく風が吹き込んでくるスペースとなっています。
JR東海が投入した「そよ風トレイン117」を模した形ではありますが、こちらのほうがより車内に手を加えた形となっています。

イベントスペース
2号車はイベントスペースとされ、ビュッフエカウンターも設置。日によってはここでイベントが行われていることもあります。

2号車は定員外のフリースペース。一角にビュッフェカウンターがあり、お土産品などの販売があります。この日は特にイベントはなく、お土産コーナーと試食品のふるまいのみとなっていました。

車窓
伊勢市~賢島間は意外を山中の走行が多く、海を臨む部分は多くはありません。その中で鳥羽付近は鳥羽水族館も含めて海沿いを走るビュースポットです。

この日は鯵の天ぷらとビールを購入。完全に呑兵衛モードでぐだぐだしてましたが、気分転換に「風のあそびば」に移動。夏の風を受けると流石に眼が覚めました。
志摩赤崎駅で運転停車すると今度は風はぱたっとやみ、天井から吹き込む冷風のみに。

特急通過後発車するとこちらも発車。しばらくすると鳥羽湾が車窓に広がると同時に「風のあそびば」に吹き込む風も潮を含んだ潮風にはっきりと変わり、海のそばに来たんだなあとはっきりとわかりました。

乗車率は半分ほど。ただ、車両自体はかなり手の込んだ改造をしていますが、ソフト面が追い付いていないというかなんというか。
この手の列車が全国各地で広まっており、大手とはいえ民鉄ではかなり工夫をしないとインパクト面でかなり厳しいんじゃないかなと思ったり。
そんな中2018年に再改造して、自転車を載せたり(KettA)足湯列車にしたりといろいろ試行錯誤しているように見えます。

1/25の記事へ続く)

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