青春18きっぷ北海道新幹線オプション券です。
青春18きっぷはJR線の普通・快速列車のみ乗車でき、新青森~青森間など例外を除き、特急や新幹線などは乗車できません。そんな中、青函トンネル区間は新幹線しか走っておらず、また木古内~五稜郭もJR線ではなく道南いさりび鉄道のためこの区間のみ利用できるオプション券が発売されました。
条件としては、
日付が入った青春18きっぷがあること、そして青春18きっぷのスタンプの入った日付で五稜郭~木古内、木古内~奥津軽いまべつ間走破することです。木古内以外の途中駅では途中下車はできません。
価格は以前は2300円。現在は消費税10%の影響で2490円となっています。大人こども同額。
その価格はほぼ青春18きっぷ1日分に相当します。
奥津軽いまべつ駅は津軽線の津軽二股駅に接近しており、ここで乗り継ぐことで、青春18きっぷとこのオプション券で津軽海峡を乗り切る形です。
難易度高いプランニング
じゃあ知名度の高い青春18きっぷにおいて、このきっぷも売れているのかというと多分売れてないと断言してもいいと思います(笑)
というのも絶望的に乗り継ぎが悪いからです。
ここでの乗り継ぎは、木古内駅での道南いさりび鉄道と北海道新幹線のとの接続、奥津軽いまべつ駅/津軽二股駅での北海道新幹線と津軽線との接続がありますが、いずれも悪く、両方とも綺麗に揃うことはなかなかありません。
当時は片道1本だけ綺麗に接続するルートがありました。
この日のルートは比羅夫駅をスタートで、
・比羅夫(6:31)2924D長万部(7:59) ・長万部(8:32) 820D函館(11:35) ・函館(13:29)124D木古内(14:33) ・木古内(14:57)はやぶさ26号奥津軽いまべつ(15:35) ・津軽二股(15:48)338D蟹田(16:13) ・蟹田(16:34)340M青森(17:14) |
函館~青森を3時間45分でクリア。当日中に青森まで到達し、さらにその日のうちに八戸や秋田に行くことが可能です。
当時はこれ以外の乗り継ぎは青森~函館間は5時間から7時間を要し、1日がかりとなってしまいます。
なお、2022年現在は上りが、津軽線の津軽二股駅の発車時刻が繰り上がって15:10発となり、お見送りダイヤとなってしまいました。。。このため、上りでこのオプション券を使うのはあまり現実的ではないです。
逆に下りは2021年のダイヤ改正で魅力的なルートができています。2022年に時刻修正があったものの、接続に影響はなく現在ではこんな感じ。
・青森(6:16)127M蟹田(6:58) ・蟹田(7:07)329D津軽二股(7:29)※7:40 ・奥津軽いまべつ(8:12)はやて93号木古内(8:45) ・木古内(9:13)125D函館(10:13) ・函館(12:35)823D長万部(14:58) ・長万部(15:34)481D東室蘭(16:58) ・東室蘭(17:02)441D苫小牧(18:28) ・苫小牧(18:42)2797M札幌(19:59) |
※現在津軽線は蟹田以北が不通のため、代行バスで運行。代行バスの時刻です。
これは道南いさりび鉄道の木古内発が繰り下がった(8:19->9:13)影響で、今まで木古内でお見送りダイヤだったのが、接続できるようになったものです。
繰り下がった理由が北海道新幹線との接続改善・・・のためではなく、減便のための間隔調整というのが悲しいですが。
ただ、青森6時発なので、青森在住ではない限り宿泊することとなり、函館~青森のフェリーとどっちがいいか天秤にかける必要あるかも。
函館で小休止後の接続も比較的よく、札幌に到達できます。
また、長万部で16:38発の長万部経由小樽行きを使って札幌に行くことも可能です。(こっちのほうが札幌着は遅いです。)
ちなみに苫小牧2797Mは北広島でエアポート191号を待避しますが、これに乗り換えると、札幌19:44着と若干早くなります。
さらに札幌20時発のライラック41号で岩見沢までワープすると、滝川行きの列車に乗れ、さらに旭川まで到達できます。(22:34着)
じゃあ、おなじみの厚別ダッシュで新札幌から厚別まで走ってショートカットは、新札幌19:35着厚別19:45発と10分しかないのでちょっと無理(笑)
・・・とまあいろいろ妄想できるわけですが、久々に時刻表をぱらぱらめくって頭の体操をさせていただきました。
青春18きっぷを使うときは、紙の時刻表を使いこなせるようになると旅の幅もそしてトラブル時も柔軟に対応できます。このため、かさばるかもしれませんが800~900円ぐらいの中型時刻表(コンパス時刻表、JTB小さな時刻表、など)を持ち歩くようにしています。
代わりは?
青春18きっぷは基本的に価格を追い求める商品なので、やはり値段が重要でしょう。
やはり第一はフェリーになります。
フェリーは24時間運航なので、夜行便もあります。これを使えば宿代が浮くという利点もあります。ただ冬場は揺れるので、そこは若干覚悟する必要はあるかと。
フェリーは津軽海峡フェリーと青函フェリーの2社運行。
津軽海峡フェリーで期間によって2400円、2900円、3290円ですが(インターネット割適用)青春18きっぷで2400円の期間はあまりないので、実質2900円か3290円です。
このほか青森港は青森駅から約3km、徒歩40分程度。
函館港は徒歩はちと無理で、函館駅までバスがメインになるでしょう。320円程度。ただし早朝、深夜はないので、夜行便を使う場合はここの交通を事前に考える必要があります。函館駅まで歩くと約5kmでだいたい1時間強。
もう一社が青函フェリー。こちらは津軽海峡フェリーより廉価です。
価格は夏季の6月~9月が2600円、それ以外は2100円。(期間は変わることあり。)
青森港は津軽海峡フェリーと同じ場所。
一方函館港は津軽海峡フェリーよりも函館駅に若干近く、函館駅まで歩くと約4kmでだいたい50分強。
フェリーは魅力的ですが、どうしても港のアクセスを軽視しがちなので、このあたりはきちんと考えたほうがいいでしょう。
一方、JRを使う場合、えきねっとトクだ値を使う考え方もあります。
青春18きっぷは道南いさりび鉄道は使えませんから、奥津軽いまべつ~新函館北斗か、いっそのこと新青森~新函館北斗までワープする手があります。
えきねっとトクだ値の価格はトクだ値40の場合、
奥津軽いまべつ~新函館北斗・・・3350円 新青森~新函館北斗・・・4500円 |
青春18きっぷ北海道新幹線オプション券より高いですが、特に新青森~新函館北斗の場合はノンストップ便も含めて選択肢が大幅に増えるため、いっそのこと新幹線で一気に押し切るのもありですね。
一方、奥津軽いまべつ~新函館北斗の場合、青春18きっぷ北海道新幹線オプション券と所要時間に案外差が出ないことが多いです。これはもともとの問題が、奥津軽いまべつ/津軽二股での乗り換えが両方とも本数が少ないことが問題で、奥津軽いまべつ発にするとその問題があまり解消されないからですね。
道南いさりび鉄道初乗車
函館駅では、キハ40がスタンバイ。
JR北海道の白と黄緑に見慣れるとこのダークグリーン?な車両はかなり新鮮です。
ボックスが埋まるぐらいの乗車率で発車。
しかし車内は上磯を過ぎるとガラガラになってしまいました。
ボックスに足を投げ出し、途中で貨物列車と交換待ちし、そして海を見ながらのんびりと走ると木古内に到着。ここから新幹線に乗り換えです。
(12/31の記事に続く)
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