山手線で2020年に開業した新駅「高輪ゲートウェイ駅」から品川までの乗車券です。JR東日本では、指定席券売機での入場券発売は行っていない駅が多いため、高輪ゲートウェイのマルス券での入場券は開業当時からありませんでした。(開業当初は硬券などでの記念入場券はあったそうですが。)
券面は高輪が大きくなっており、ゲートウェイが小さくなっています。このタイプの印字はほかでも見覚えがあるのですが、はて、なんだったか。
発売が「高輪ゲート」と中途半端に略されているのがちょっと笑える。
駅設置発表時は仮名称として「泉岳寺駅」が使われていましたが、実際京急・都営の泉岳寺駅とはほど近く、工事中のフェンスでやや大回りになるとはいえ10分もかかりませんでした。
駅名決定時にひと悶着あったのは記憶に新しく、今でもあまりいい顔しない人もいるみたいです。
開業時はコロナ渦ということでなかなかいく機会がなかったのですが、開業3年目にしてようやく訪問できました。
JR東日本の実験場
高輪ゲートウェイ駅に降り立ったとき、第一印象は「シンプルな駅だな」と。まあ最近の駅は造形がシンプルになる傾向にあります。平成の新駅は華やかな駅が多く、昭和末期の国鉄時代の新駅は財政が厳しかったせいかシンプルだけど無骨な駅が多かったです。
昭和末期の駅というと旧国鉄湖西線の各駅(小野駅を除く)や石勝線新夕張などが該当します。湖西線は今でこそ改装された駅が増えましたが、近江舞子など小規模な駅は開業当時のままで、いかに費用をケチったかよくわかります。
高輪ゲートウェイ駅はシンプルだけどケチではなく、華やかさはないけど温かみがある感じです。このあたりはデザイナーさんの腕の見せ所なのでしょう。
ホームからコンコース階に上がると意外と広いです。金曜の昼下がりということで人はまばらで閑散としていました。
流石に3年目ともなると真新しさで駅内をウロウロしているのは田舎者の私ぐらいで、ほかの人はさっさと駅を通り抜けていきます。
コンコースは屋根越しに光が降り注いでいます。側面もガラスで照明がなくてもかなり明るいです。骨組みが見えてもそれが安っぽく見えないのは、今の洗練された建築デザインの特徴といえるでしょう。(昔からこういうデザインが得意だった安藤忠雄は素直に凄いと思います。。。)
振り返るとスターバックスとキオスク「TOUCH TO GO」が。
「TOUCH TO GO」は、いわゆるJR東日本のキオスクの無人店舗をさらに一歩進めたものです。通常の無人店舗は、自分でレジに持って行って会計する必要がありますが、こちらは手にとった商品をリアルタイムでカメラがとらえて、決済エリアに進むとその場で金額表示、即Suicaで決済という仕組み。
実際に使ってみましたが、思った以上にスムーズで正確でこれは便利だと思いました。ただ、混雑時はちゃんと反映するのかちょっと心配になったり。
あと高輪のネームバリューだからか置かれてる商品の価格が他キオスクよりも2~3割ほど高い気がしたけど・・・気のせいかな。
一方2階のスターバックスはコンセプト店ということで、今までもMacBookを持ったノマドワーカー(?)な方たちの溜まり場になりがちでしたが、こちらではさらにそれを推し進めた店舗です。
具体的には、他に邪魔されずに仕事ができる半個室席や、完全個室(STATION BOOTH)もあります。ただし、STATION BOOTHは個室料金が必要ですが・・・
また見ての通り駅コンコースやすぐ下を走る山手線電車とかも見えたりするので、景色的にもなかなか楽しいスタバなのではないでしょうか。
スタバ、キオスク(TOUCH TO GO)ともども共通なのは、いずれも現金払い不可でキャッシュレス専用であること。自分も現金を普段持ち歩かなくなって久しいですが、こういう点でも「高輪ゲートウェイ」は先進的と言えるのではないでしょうか。
駅の改札を出ると人の流れも少なく、都心の割に閑散としています。
そしてあちこちで聞こえる工事現場の音。「高輪ゲートウェイ駅」周辺はまだまだ開発途上で、実際に正式オープンとされるのは2024年とのことです。
駅前が賑わいを見せるようになるのはそのころからでしょうか。
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