京都から当時の自宅があった首都圏に帰るとき、当初は新幹線で直接帰る予定だったのですが、その日ぽっかりと時間が空いてしまいました。
外は暑いのであまり出歩きたくはない・・・さてどうしようか、と思ったら
「トワイライトエクスプレスで東京帰ったら時間つぶせなくね?」
その場で5489に電話(またかい)。当日のトワイライトエクスプレスの特急券・寝台券と、長岡からの新幹線の乗継特急券を購入し、京都駅で発券・乗車となりました。
というわけで、京都から長岡の「トワイライトエクスプレス」の特急券・B寝台券です。「トワイライトエクスプレス」は関西から北海道を結ぶ列車ですが、関西と新潟県を直通する列車でもあるため、こういう本州内での移動についても一定の需要があったそうです。(新幹線東京経由よりも安いというのもあります。)
実際、長岡で下車したときは自分以外にも何人か降りた人がいました。
「トワイライトエクスプレス」は今回の乗車の翌年(2015年)3月に臨時列車から引退しています。既にマスコミで報道されており、おわかれ乗車組で人気が沸騰していました。
しかし当日は意外と空いてることが多く、今回のように「当日気まぐれにトワイライトエクスプレス乗ってみようか」な奇特な方にとっては、個室にこだわらなければ当日ほぼ1人分ぐらいは空いていたものです。
なお、「トワイライトエクスプレス」の開放B寝台は今回が最初で最後の乗車です。普段は個室ばかり乗っていましたが、長岡で寝過ごしたらことだし、実際今回はあまり自席にいることは多くなかったので、気にはなりませんでした。
ランチを楽しもう。
昼下がりの京都駅の中央改札口目の前の0番乗り場に「トワイライトエクスプレス」が入線します。
ブルートレインの概念を覆したダークグリーンの塗装は現行の「トワイライトエクスプレス瑞風」にも通じるものがあります。
機関車・電源車も含めた11両編成で、豪華なイメージが強い「トワイライトエクスプレス」ですが、A寝台は2両のみで残りはB寝台と意外と廉価で乗れる車両が多いのが特徴でした。
実際大阪から札幌までB寝台だと25000円ほどで、伊丹~新千歳の通常料金どころか特割運賃より安く移動できるため、乗る目的以外に純粋に移動手段としての利用もあったようです。
(というか、自分の親族が北海道の実家への渡道の足としてよく使ってました。)
今回は昼間のみの乗車ではあるのですが、寝台料金をきっちり払っています。もっとも昼間のみといっても乗車時間は6時間半ほどあるのでかなり長く、横になれる寝台は正直ありがたいですし、実際空いた時間はベッドを作って寝ていました(笑)
今回の開放B寝台ですが、構造自体は通常の寝台車ですが、色や化粧板が変わるとここまで高級感あふれるものになるんだな、という好例でしょうか。
車掌が車内改札に来たのできっぷを渡し、食事はどうするか聞いてきます。
「トワイライトエクスプレス」では食堂車がありますが、予約できなかった人を対象に弁当の予約販売があり、あとで係員が注文取りにくるのでそこで予約してください、とのこと。
まあ確かに途中で駅弁を購入するのは難しいので、こういうサービスもあるんですよね。
折角なので一つ予約。お代はお弁当が来た時に払ってくださいとのこと。
何がくるかはお楽しみということで、
13時前後から食堂車「ダイナープレヤデス」でランチタイムが始まりますので移動すると既に厨房側廊下にかなりの人が。
ギリギリ1回転目に潜り込むことに成功し、遅めの昼食とします。
食堂車ではハンバーグステーキを注文。ライスセットで2000円超えですが、食堂車という唯一無二なアトラクションと考えると高いとは思えません。
専用のお皿に盛られた食事は、より一層ランチを引きだたせてくれます。
現在も「サフィール踊り子」や「しまかぜ」などで簡単な軽食メニュ-がありますが、本格的な食堂車で手軽なランチ、はもう夢の話なのでしょうか。
弁当を楽しもう
自席に戻ったあとはベッドを広げて昼寝。福井・石川は夢の中。16時半頃、富山を過ぎたあたりで係員が弁当を持ってやってきました。
トワイライト特製2段重ね。1850円也。
トワイライト特製2段重は乗車日4日前までの予約販売ですが、当日販売分も積み込んでおり、私のように当日ふらりと乗車した人にも対応可能でした。
かつては大阪発はJRFSNが「プレヤデス弁当」の名称で幕の内弁当を夕食用に販売していましたが、いつの間にか調製元が淡路屋に変更されており「トワイライト特製2段重」という名称になっていました。
中身は牛肉のそぼろ煮を中心にナッツやきんちゃくなど。またごはんはたこめしなのは「ひっぱりだこ飯」で有名な淡路屋らしい(笑)
海をみながらたこめしはなんと贅沢なことか。
この「トワイライト特製2段重」は容器にトワイライトエクスプレスのエンブレムが描かれており、記念品として持ち帰ることにしました。現在も残っています。
直江津を過ぎるとハイライト区間がやってきます。
柿崎付近の日本海沿い区間です。7月のこの時期はお昼が長めではありますが、柿崎から柏崎にかけての日本海側沿いを走行する区間では、ちょうど太陽が西に傾き、西日が車内に痛烈に差し込むようになっていました。
そして、太陽が水面に反射してキラキラする幻想的な風景が展開されます。
意外と海と夕暮れがばっちりと合うタイミングは少ないのですが、この日はすばらしい「トワイライトタイム」が展開されていました。
柏崎を過ぎると、どんどんあたりが暗くなってきます。
長岡到着前に車掌が起こしにやってきます。寝台列車に途中降車客に声をかけてまわるのは大阪車掌区の伝統で、「きたぐに」なんかではよく行われてましたが、この「トワイライトエクスプレス」でもやっていたようです。
長岡到着時はすっかり暗くなっていました。
(7/29の記事に続く)
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