毎年9月に生筋子を買いに北海道に行くのが恒例になっていました。
昨年はコロナ渦ということで北海道には行ったものの、新千歳空港から全部レンタカーで回るという初めての鉄分ゼロな北海道旅行をしてしまったのですが、
(といいつつタウシュベツ橋とか幸福駅とか行ったので、完全な鉄分ゼロとは言い難いですが。)
今年は普段通り鉄道での周遊です。当初は漠然と東北海道フリーパスあたりを考えてたのですが、北海道LOVE!6日間周遊パスが9月に再発売されることを知り、
乗り回しルートに変更しました。
というわけで、札幌6時発「北斗2号」で長万部に向かいます。
北斗2号はかつて、途中駅を東室蘭だけに絞った最速列車で、札幌~函館間2時間59分は表定速度106km/hをマーク。在来線最速列車でした。
現在は減速ダイヤで3時間33分と大幅に増えてしまってますが、それでもまだ最速時代の名残は残っており、北斗唯一の洞爺、登別通過で上り最速でもあります。
最後のキハ281系
宿の都合上、南千歳から乗車。
入ってきたのはキハ281系気動車7両編成です。9月いっぱいで引退することになっており、撮影組もちらほらみかけました。
指定席はすべてグレードアップシートになっており、これと大きな窓とカーテンの組み合わせがこのキハ281系の特徴となっています。
南千歳を発車するとほどなくして苫小牧に停車。ここから東室蘭まで無停車で爆走します。かつてのようなスピード感は多少なくなってはいますが、振り子はちゃんと作動していたし、最高時速120km/hの豪快な走りは相変わらずでした。
一方、札幌方の自由席はシートが従来のまま残されています。壁にはローレル賞のマークが。
約30年近く、ほぼ「スーパー北斗」「北斗」として函館~札幌間を走り続け、9月末に定期列車から引退しました。
東室蘭を出ると、伊達紋別に止まり、長万部駅に到着です。
札幌側先頭車は試作車の901です。前面の窓が開閉式になっているので、容易に判別ができます。
引退にあたり、文字を「HEAT281」に書き換えられ、たくさんの撮り鉄が・・・いなかったな。私一人でした。塗り替え直後であまり知られてなかったのでしょうか?
窓を開けながら海を見ながら
長万部からは函館行き普通列車に乗り換え。
車内はガラガラで、1ボックスに1人もいません。ほとんどが乗り鉄と思しき人たちです。
発車前に運転士が窓を開けて回ります、北海道といえど、9月初旬の道南はまだまだ暑いものです。
長万部を出発、窓を開けて海を見ながらの道中となります。ビールがあるとうまいのになっとちょっと後悔。
函館本線という幹線で線路状態がよいうえに、空気ばね台車のキハ40の乗り心地は快適そのもの。爆走で振り子の揺れが気になった「北斗2号」と比べると、ワンボックス占拠できたキハ40の旅は令和の世の中では贅沢といえるのではないでしょうか。
森駅で後続の「北斗4号」に道を譲ります。
そしてここからは山越え区間に入ります。渡島富士はあいにく雲に隠れて見えませんでした。
森駅を過ぎると山越え区間に入ります。
途中の赤井川駅で特急「北斗7号」との待ち合わせのため、長時間停車。
「北斗7号」は「北斗2号」の折り返し便で、「HEAT281」が輝く試作車を先頭に豪快に赤井川駅を通過して行きました。
新函館北斗で快速「はこだてライナー」を先に走らせるためにしばらく停車。
その後函館近郊の客を満載して函館駅に到着しました。
「北斗2号」とキハ40の乗り継ぎですが、個人的にはやはりキハ40の鈍行が好きですね。ただ、これは空いていたことも原因の一つで、例えば北海道新幹線開業前に予想される満員な普通列車はちょっとご遠慮こうむりたい。そういう意味では、のんびりと海を見ながら走る旅は、残りわずかしかないかもしれません。
(10/17の記事に続く)
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