南紀パスです。
夏の紀伊半島を中心にした豪雨で特に熊野地区~新宮地区が大きな被害を受けたのは記憶に新しいところです。
紀勢本線も紀伊勝浦~新宮の長期運休を余儀なくされていましたが、少しずつ復旧してきました。
落ち込んだ観光客を呼び起こすためにか、この「南紀パス」が発売されました。
□価格:6,000円(大阪市内発子ども:2,000円)
□発売期間:2011/11/15~2012/03/10
□利用可能期間:2011/12/03~2012/03/13
□有効期間:3日間
□フリー区間:紀伊田辺~新宮間の特急自由席、白浜地区の明光バス、紀伊田辺~熊野地区の龍神バス、新宮~熊野地区、紀伊勝浦~那智山、串本地区の熊野交通。
□ゆき、帰りの経路:京阪神地区~和歌山~紀勢本線(往復特急指定席利用可能)
□発売箇所:フ京阪神地区のおもなみどりの窓口、主な旅行会社、5489
□備考:前日まで発売。当日発売不可。
なんといっても魅力は価格でしょう。
新大阪~新宮の片道運賃・特急料金の合計は7,010円。既に発売額の6,000円を大幅に超えており、片道だけでも簡単にモトが取れてしまうサービスっぷりです。
しかも熊野古道のバスも乗り放題なので、非常に便利です。
京都出張のあと出かけるつもりで、東京~京都~青森~東京と回る一筆書ききっぷを用意し、京都から寝台特急日本海に乗って青森に向かう予定が、日本海が見事に運休。
仕方がないので京都駅で払い戻しを行い、浮いた金でそのまま南紀方面に向かいました。
新大阪からオーシャンアロー1号です。
今日は閑散期だからか6両編成。車内は7割ほどの入りでしたが、白浜でかなり降りてしまい、3割ほどになってしまいました。
残りの客も紀伊勝浦でほとんどおり、新宮まで乗りとおしたのは6号車では私一人。
いくらオフシーズンとはいえ、土曜の午前でここまで空いてるとは意表を突かれました。
その後、新宮で川湯温泉に向かいます。
途中川沿いを走行しますが、夏の大雨の痕跡がそこかしこに。
家が流されたり、家の一階が津波のように川の濁流で根こそぎなくなってたり・・・。
瀞峡ウォータージェット船乗り場は、鉄骨の建物が骨組みを残してすべてなくなっており、プレハブ建物の仮設営業になっていました。
(ウォータージェット船は、2012/3/13まで乗船料金が通常の半額になっています。)
道そのものも土砂崩れで仮設道路状態になっているところもあったり、道が土砂で埋まって集落が孤立してバスが入れなかったり・・・。半年たった今も災害の爪あとは色濃く残っています。
さて、今日の目的地は川湯温泉。なんといっても名物は「アレ」でしょう。
(2012/02/19の記事に続く)
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(おまけ)
東京~京都(山科)~新青森~東京の運賃は20,900円。
ところが、京都で「日本海」の運休を知ったため、このきっぷでの旅行中止を京都駅で申し入れると、「旅行中止による旅客運賃及び料金の払い戻し(規282条2)」扱いとなり、未乗部分の運賃が帰ってきました。
この場合、京都~新青森~東京の運賃は17,330円。
払い戻し手数料はかかりませんから、この17,330円が払い戻し額となります。
つまり、東京~京都間は20,900-17,330=3,570円で移動したことになります。
通常運賃は7,980円ですから、半額以下で移動した計算になりますね。
コメント
地図表示が無いのが残念ですね
周遊きっぷ・南紀ゾーンが廃止されるので
その代替かな?
初めまして。南紀住民です。先日、運休による払戻しを経験しました。
東京出張の際、帰りを「きたぐに」お別れ乗車として、南紀某駅→くろしお→のぞみ→東京→とき→長岡(宮内)→きたぐに→山科の片道乗車券を買い、山科→南紀某駅は京都市内発南紀パスを使いました。(当日発売不可のため、往路の新大阪乗換え時に購入)
ところが、東京で「きたぐに」運休を知り、運休による旅行中止・払戻しをすると、東京→宮内→山科の片道分(割合にして3分の2)が返金されました。南紀某駅→東京を5000円余で移動した計算です。(東京→京都は夜行バスを別途購入)
JR会社間の精算はどうするのでしょうね。東・西がきたぐに運休を決めたせいで、海が割を食うのでしょうか。
南紀パス、人気あるようですね。京都駅と熊野交通車内で4人も見かけましたよ
>hasiさま
すみません。帰り券にはちゃんと地図表示がありました。
あまりに安すぎるので、この価格では定番にはなりにくいとは思いますが、周遊きっぷのかわりにでも設定が欲しいところですね。
>南紀住民さま
運転とりやめによる払い戻しの規定は国鉄時代から伝統的に未使用分の運賃払い戻しとなってますけど、
たしかに負担はどうなるのでしょうね。