JR四国が運行している3つのものがたり列車のうちの一つ「四国まんなか千年ものがたり」のグリーン指定券です。このときは、宿泊+ものがたり列車指定券+JR四国フリーきっぷがセットになった「しあわせめぐり旅」ツアーを使用して乗車しています。
乗り鉄的にはJR四国のものがたり列車はこの「しあわせめぐり旅」シリーズで乗車が便利です。
ツアーにフリーきっぷをつけるのはJR四国お得意のやり方で、過去にも何度か紹介しています。
基本的にJR四国の特急自由席が乗り放題となるきっぷで、フリーきっぷの券面的にはあまり面白くはないのですが、「しあわせめぐり旅」シリーズは券面に「千年ものがたり」と列車名が入っているのが特徴です。
このときはコロナ渦の影響、さらに大都市圏では緊急事態宣言によって旅行自体が控えられており、観光客の客足が大幅に落ち込んでいました。このためかわかりませんが、1泊朝食付、フリーきっぷを3日用にして15800円という激安設定。なんとなく内訳を知りたいですが、ホテルとかは相当値引きしてるんだろうなあ、と思ったり。(宿泊先は琴平グランドホテル桜の抄でした。)
四国まんなか千年ものがたりに乗車
始発は多度津駅。きっぷは「四国千年そらの郷紀行」と「まんなか」と「ものがたり」がすっとばされていますが、これでもなかなかいい列車名のような気がします。
車輛はキハ185を改装した3両編成。3両それぞれに名称がつけられており、1号車が「春萌(はるあかり)の章」、2号車が「夏清(なつすがし)の章」「冬清(ふゆすがし)の章」、3号車が「秋彩(あきみのり)の章」となっています。
乗車した1号車の「春萌(はるあかり)の章」は若草をイメージしたグリーンの座席が印象的です。1人用、2人用、4人用席があり、複数のニーズにこたえられるようになっています。一人用席の先には種車を生かした展望デッキがあり、前面展望や後部展望が楽しめるようになっています。
一方2号車の「夏清(なつすがし)の章」「冬清(ふゆすがし)の章」は、1方向に向いたベンチシート。グループの利用を想定しています。またここにはカウンターもあり、食事の提供やドリンク販売などはここから行っています。
列車は定刻に発車しますが、いきなり琴平駅で大休止。ここでは琴平駅の一部を改装した専用待合室が開放されます。
琴平駅では「千年ものがたり」利用者専用にラウンジが開放されています。「ラウンジTAIJU」と名付けられた専用待合室は、白を基調に「金」だからかゴールドがちりばめられたシックかつゴージャスな空間。ここでウェルカムドリンクを受け取ります。
琴平を出ると非電化区間に入ります。
しばらくは讃岐平野の西南部を走りますが次第に山が迫り、讃岐財田駅を過ぎるといよいよ山間部へ。
そして食事が運ばれてきます。
食事は別途予約が必要で2019年当時で確か5000円也。(2024年現在5600円)もちろんビールを追加。awa新町川ブリュワリーのペールエールです。多度津発はカルパッチョなど洋物メインのようで、一つ一つが丁寧に作られていましたが、ビールはすっきり軽めなのはちょっと選択失敗したかな。(料理が軽めなのでもっと重厚なのでもよかった気がする。)
とまあ香川県から徳島県に向かうトンネルを抜けると坪尻駅に到着です。ここではしばらく散策タイム。
琴平方からだといったん引き込み線に入り、スイッチバックで坪尻駅に入線します。駅舎自体はボロ古いままですが、それなりに補修や整備の後があり、秘境駅として知られる坪尻駅を観光資源として生かそうとしている感があります。もっとも、昔の廃屋に近い坪尻駅も悪くはなかったのですが。
坪尻駅を過ぎると一気に勾配を下り、吉野川が見えたかと思うと阿波池田の町へ。坪尻から先の吉野川がチラ見できる区間から、佃駅手前の吉野川を渡る区間は個人的には結構好きな区間で、ちらちら見える吉野川を見ながらどんどん下りていく様子がよくわかります。佃駅手前の吉野川渡るところでは歓迎のかかしも。
阿波池田駅を過ぎると今度は吉野川沿いに。小歩危峡、そして大歩危峡へと向かいます。
途中小歩危~大歩危の間で吉野川を渡る区間があり、ここをゆっくりと渡っていきます。
ここから先は大歩危峡なのですが、土讃線はこの部分はトンネル区間が多く、意外と大歩危峡はみられません。それでもトンネルの狭間からちらちら見える大歩危峡はやっぱり美しいですね。
ホテル大歩危峡まんなかのこいのぼりが見えると終点の大歩危はもうすぐです。
大歩危駅に到着。
すぐにやってくる特急で折り返し琴平に戻るか、高知方面に向かう人が多いのでは?と思ってましたが、意外と多くの乗客が大歩危駅の改札を抜け、祖谷渓巡りに繰り出していきました。
コメント