小田急は、沿線にある大山寺・大山阿夫利神社の毎年晩秋の11月から12月に向けて紅葉のピークを迎えるのにあわせ、臨時列車を運転したり、特急を伊勢原駅に臨時停車していたりしていました。
以前は急行「丹沢もみじ号」を東京メトロ綾瀬始発で千代田線内各駅停車、小田急線内急行で伊勢原・秦野まで運行されていましたが、2009年から同列車を特急ロマンスカーに置き換え、特急「メトロもみじ号」として運行されるようになりました。
今回はその北千住から伊勢原までの「メトロもみじ号」の特急券です。本きっぷは2012年度に運行された分となっています。
表参道駅の券売機で購入したため、東京メトロ地紋の特急券になっています。
なお、東京メトロでのロマンスカー特急券の発売は、東京メトロを含んだ場合のみ発売されます。このため列車名は初期に運行された「ベイリゾート号」を除き、ほぼすべてが「メトロ~」という列車名になり、車両はMSE60000形に固定されますが、券面には小田急発券の特急券同様、車両名(MSE)が記載されています。なお、(MSE6)は、MSEの6両編成を意味します。東京メトロに乗り入れるロマンスカーは6両編成と10両編成がありますが、この臨時「メトロもみじ号」は6両編成です。
ただ、「もみじ」の名前は印字されず、「臨時メトロ81号」というなんとも微妙な表現になってしまうのはなんとかならんのか。
見慣れたホームと列車に非日常を
東京メトロ千代田線の北千住駅朝8時というと平日だとラッシュのピークですが、土休日はそれほどでもありません。それでもどちらかと都会の軽装が多い中で、明らかに防寒着とリュックを背負い、帽子をかぶったハイキングの一団となると、間違いなくこの「メトロもみじ号」の乗客でしょう。
すっかり千代田線でおなじみになったロマンスカーMSEですが、やはり入線すると空気が変わる印象が。通勤で疲れたホームがなんか行楽客ばかりでなんだか違う路線のホームに見えてきます。
行き先表示は「メトロもみじ」が。MSEは、”Multi Super Express”の名のとおり、いろいろ場面を想定して運行できる列車として製造されており、そのコンセプトのとおり行き先表示も任意設定が可能なため「メトロもみじ」の名前が表示されています。任意設定ということで毎年表示がすこしずつ違うそうです。
それだけにきっぷ券面の「臨時メトロ81号」がなんとも残念。(まだ言ってる)
ほぼ全員が行楽客を乗せて発車。当時は毎日通勤で北千住~表参道間を使っていましたが、同じ区間をロマンスカーで乗ると同じ路線か?と思うぐらい違うイメージが違います。
もっとも、千代田線内は追い越しができないため、通過駅があれど基本的にのろのろ運転。代々木上原で運転士交代で運転停車しますが、ここで本来の特急らしい運行になりました。
途中で「もみじ汁引換券」と「柿引換券」が配られました。
これは、この日「メトロもみじ」号に乗車した人へのサービスで、大山阿夫利神社下社の境内にて、もみじ汁と甘柿に引き換えできます。
普段は特急に停車しない伊勢原駅に到着。防寒具を着た行楽客はほぼ全員降りていきました。
一応この列車は小田原行きですが、伊勢原停車の特急がこれしかないことからこの列車に集中したようです。
ここから大山ケーブルのケーブル乗り場までバスに揺られ、そこからケーブルで大山阿夫利神社下社に向かうこととなります。
なお、大山阿夫利神社最寄りとなる伊勢原駅は長らくシーズンしか特急が停車しませんでしたが、2016年から特急ロマンスカーの通年停車が始まりました。
このせいかわかりませんが「メトロもみじ号」「メトロ大山」の運行は「GODZILLA攻略キャンペーン」タイアップ運行された2017年までとなり、以降の運行は行われていないようです。
このもみじが付かない「臨時メトロ81号」印字も過去帳入りの予感です。(いい加減しつこい)
(11/18の記事に続く。)
コメント