2023年9月に運行された臨時特急「ニセコ」の特急券です。北海道新幹線からの乗継割引が適用されており、料金が半額になっています。
毎年9月に恒例となった函館~札幌間を倶知安経由で運転する臨時特急ですが、9月の前半はたいてい「大人の休日倶楽部パス」の発売期間とかぶり、輸送力列車としての一面もあることが多いのですが、今年は9月の設定はなく純粋に臨時列車としての設定となります。
かつては、ニセコエクスプレス、ノースレインボーエクスプレスなども使われていますが、今年からは「はまなす」編成による運転となりました。同時に全車指定席化されています。(はまなすラウンジはフリースペースとして開放)
カモメと海と山と
(10/03の記事からの続き)
全車指定席化と「はまなす」編成による運転で、どれぐらい乗るのかなあ?と思ってたのですが、この日は窓側はさらりと埋まる程度。空いている列もあり、だいたい40%ぐらいでしょうか。
ピンク色の「はまなす」編成は大沼公園は通過し、そのまま森駅へと進みます。
新函館北斗を出た「ニセコ」は早速山越えに挑みます。・・・と思ったら次の仁山でいきなり「北斗」と待ち合わせ。
大沼公園は通過してそのままさらに山深い区間を走行します。途中の駒ケ岳は綺麗に見えました。
平坦になり、海が見えたかと思ったら森駅。いかめしで有名ですがもちろん買ってる暇はありません。海側はカモメが整列していました。
森から先、長万部は海岸沿いを走行します。
「はまなす」編成の場合、基本的に海側はA席になりますが、5号車のみD席が海側になります。札幌行きの場合、太平洋も駒ケ岳もカモメも後述する羊蹄山もすべて同じ進行方向右側になるため、割と席番は重要になってきます。
1号車の「はまなすラウンジ」では一部座席を撤去して乗車記念パネルが設置されていました。「ニセコ」に運用時は、海側沿いの座席がベンチシートになっており、かなり見やすくなっています。
しばらくラウンジで海を眺めていると、長万部町の観光協会?の人たちが特産品販売に回ってきたので、酒のツマミにホタテを練りこんだベビースターラーメンもどき?「バリバリほたて麺」を購入。袋を開けるとぷ~んとホタテの香りがします。
そういや中国の禁輸だったかでホタテの在庫がだぶついているということですが、国内需要を増やすにも、昔と違ってホタテは高いイメージがついてしまったため、そんな簡単に増やせるかな?と思いながらポリポリ食べていました。
長万部から太平洋にお別れを告げ、函館本線の通称「山線」に入っていきます。
今までは並行する道路に車や家があり、人の営みが見られましたが、山線に入るとほとんど途絶えてしまいます。
ほとんど山の中で家が見えたら駅があった、の繰り返し。しかし、従来のキハ183系に比べると、今回投入された「はまなす」編成のキハ261系は在来線最強気動車の名のとおりのパワフルぶりを山線で遺憾なく発揮。急こう配を全く感じさせない走りっぷりを披露しました。
今季から札幌行きの「ニセコ」のダイヤが一部見直され、長万部駅の停車時間が5分削られましたが、その分ニセコ駅での停車駅が5分増えています。
このため、従来は車内で行われてたニセコ町の物産販売がニセコ駅ホームで行われるようになりました。
乗客は一斉に下車し、一息入れます。
しばらくすると、キハH100形で運行する長万部行きが到着。
近い将来の北海道新幹線の開通に伴い廃線が決定されているものの、車両はここ数年で新型車に置き換えられ、印象が大きく様変わりしました。
廃線といえば最近余市~小樽間で代替バスの目途が立たないとかの記事が見られるようになりました。
個人的には余市~小樽はともかく、余市~長万部は基本的に廃線にし代替バスも用意しないほうがいいと考えています。そもそも鉄道の経路に忠実な代替バス作っても生活とかけ離れた路線となりロクなことになりません。それは三江線廃止代替バスでも明らかでした。
新幹線長万部駅や地域の病院を核にした、通学バスやデマンドバスを中心にして再編成し、町外の輸送は北海道新幹線や、廃線と前後して延伸開通する後志自動車道に乗せ換えた既存バスに任せたほうがいいです。これならばバス人員問題もあまり問題になりません。
有珠山噴火の貨物列車のバイパス路線として残すべきとか寝言言ってる人もいますが、有珠山噴火の影響よりも大雨等で函館本線や津軽海峡線が寸断して貨物が止まるほうが圧倒的に多いです。同じ金かけるのならばこちらが優先のはず。ちゃんと統計見てるんだろうか。
いかん、なんか湿っぽくなってしまった。
ニセコ駅を出発すると、どんどん日が暮れていきます。
廃駅が検討されている比羅夫駅ではバーベキューの準備の真っ最中。そういやここ10年近く比羅夫駅の宿には行ってないですが、廃駅になったらどうなるだろうか。
山線を通ると毎回気になる羊蹄山ですが、今日は綺麗に晴れ渡りました。しかし、北海道の秋の夕暮れは早く、写真にするとなんかシルエットのような暗い写真に。(もちろんちゃんと露出をすれば綺麗に撮れそうですが、動いている車内からだと無謀です・・・)
羊蹄山をみながら倶知安駅に到着。ここでも多少停車します。
倶知安を出るとほぼあたりは真っ暗になって外の景色は望めないので、読書タイムに。
余市では乗降客なし。小樽でようやくホームに賑わいを感じ、都市部に戻ってきたことを実感します。
小樽からはのろのろ運転で、かなりじれったい。札幌に着いたときには「やっと着いた」と。それは函館からの長時間乗車と、小樽からののろのろ運転でのストレス?が両方重なったのではないか、と思いました(笑)
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