特急「いず」指定券(鉄道開業150年記念ファイナル JR東日本パス)

「いず」指定券

2023年の2/2 から 3/10(明日か・・・)までの間、JR東日本を中心とした鉄道会社線が乗り放題の「鉄道開業150年記念ファイナル JR東日本パス」が発売されています。
利用期間は開始日基準で3/2から3/13まで。利用の3日前までの購入が必須です。
今回はそれを利用してみることにしました。

特急自由席は乗り放題ですが、特急指定席は4回まで可能で、えきねっとで指定することも可能です。今回利用した特急「いず」もこのきっぷが伊豆急行がフリーエリアなので、これで指定をとった人も多かったのではないでしょうか。
この特急「いず」は2023年の3/3、4の2日間、八王子と伊豆急下田の間を往復していた臨時特急です。

八王子支社が仕掛けた?特急「いず」

八王子駅の列車表示

八王子駅での列車表示はフォントが明朝体。JR東日本のLED案内標識で明朝体が出せるのは知ってましたが、予告なく見かけるとやはり見入ってしまいます。

八王子駅前のホテルを出て改札に入り、ホームに入ると特徴的な表示で「特急 いず」の文字が。字体はたまに見るのですが、印象としてはここぞというときに使ってくる印象があります。
このホームでは、「いず」のほか、「あずさ1号」が入線するため、どちらかというと通勤通学客が多いホームがほとんど行楽客と鉄道ファンのみという珍しい光景になりました。

入線した特急「いず」

入線した特急「いず」ただヘッドマークの「特急」表示がもうちょっとなんとかならんのか。

八王子駅に入線したのは、元房総特急に使用されていたE257系です。中央線にもかつてE257系がいましたが、ヘッドランプの形状で中央線用ではなく房総特急用だったことが判別できます。
緑色の帯の車両の5500番台は団体や臨時特急用としての使用を想定していたようですが、3/18のダイヤ改正からは「草津・四万」「あかぎ」などで主に高崎線系統の特急に使われるようになるそうです。

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デッキ

もともと黄色だった房総特急の出自がわかるデッキ。明らかに外部の緑とは不釣り合い(笑)

内装

内装は基本的に房総特急時代のまま。コンセントはありませんでした。

しかし、前面の「特急」表示はいただけません。LEDなのである程度柔軟性があると思うのですが、2往復しかしない特急ではつけられないものでしょうか。
かつてのE257系臨時特急「ウイングエクスプレス」はきっちり表示されていたのですけどね。

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内装は房総時代とほとんど変わっていないようです。最近のJR東日本お得意のコンセントや車内Wifiもありませんでした。(コンセントは順次つけられているそうですが、「いず」にはありませんでした。)

車輛のやる気のなさ(?)に比べてソフト面ではJR東日本の八王子支社が前面に出ているように見えます。
通常、この手の行楽向け列車の場合はその行楽地の観光協会の人が乗り込んで、沿線パンフレットなどを配るのが定番なのですが、この日回ってきたのは八王子支社の名札を付けた方がなぜかいわき市の観光マップなどを入れた袋を配ってました。
伊豆半島に行くのになぜいわき?と思ったのですが、そこにスタンプカードが封入されており、この「いず」と4/1に運転される八王子~いわきの臨時特急「いわき」のPRでした。

なかなか商魂たくましいですが、この手のPRが刺さるのは自分のような乗り鉄だけではないかと思ったり。
終点の伊豆急下田駅でも八王子支社の腕章をつけた係員が、来駅証明書を配ってました。
ちなみにこの手の取り組みは今回が初めてではなく、例えば昨年運転された「はちおうじ草津」などでも行われていたので、支社単位の集客の取り組みなんでしょう。

立川~熱海間ノンストップ

八王子を出るとしばらくは中央本線を東京に向けて進み、立川に停車。
立川から南武線に入ります。
以前、リゾート踊り子に乗車したいたときは新宿まで出て、そこから八王子方面に向かっていましたが、今回は立川から南武線に入ります。

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立川を出ると次の停車駅はなんと熱海。

稲城駅を見る

府中本町から多摩川を渡ると貨物線に入りトンネルに突入。トンネルから出ると、京王の稲城駅が見えます。

南武線内はノンストップです。
府中本町で武蔵野線と合流、そして武蔵野線に入ります。もっとも府中本町以南の区間は通常は貨物列車しか通らない貨物線で、多摩川を渡ってトンネルに入り、地上に出たと思ったら京王相模原線の稲城駅脇をかすめて再度トンネルに突入。
長いトンネルのあと梶ヶ谷貨物ターミナル駅を過ぎてさらにトンネルを抜けると、今度は横須賀線の新川崎駅手前に出ます。
このあたりはつい最近相鉄・JR直通線で通った経路なのでよく覚えています。

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新鶴見信号場で運転士が交代。ここから東海道本線となり、横浜駅や小田原駅も減速もせずに豪快に通過して一気に熱海駅に向かいます。

元房総特急から見た伊豆の海

小田原過ぎ

小田原を過ぎると海が見えてきます。この日は割と晴れ渡っていました。春はもうやってきたようです。

小田原を過ぎると海が見えてきます。
今年の冬も雪が多く、特に普段ほぼ連日曇りや雪の日本海側に住んでる人間としては、この晴れ渡った空はわりと久しぶりだったり。

熱海で下車は・・・ほとんどなし。代わりにさらに観光客と思しき人たちが乗ってきました。
この列車、全車指定のうえ、さらに「踊り子」などに適用される事前料金なども適用されないため、通常のB指定席特急券となり、かなり割高じゃないかと思いますが(熱海~伊東で特急料金1250円、踊り子の事前料金は760円)、それでも乗ってくるあたり熱海の温泉旅館に泊まって伊豆に向かいたいという需要があるのでしょうか。

その客が動いたのは河津でした。
言わずとれた河津桜の地。ここで半分以上の乗客が降りていき、河津桜を目的とする客が多いことを示します。
今年は割と長期間咲いていたとのことですが、流石にこの日は散り始めになっていました。

河津の桜

河津駅の発車直後の桜のビューポイント。流石に満開は過ぎており、散り始めてました。

車内ががらがらとなった特急「いず」号は河津を過ぎるとトンネルが再び多くなり、町中に入ってきたと思ったら、終点の伊豆急下田駅に到着しました。

伊豆急下田駅

伊豆急下田駅での並び。ロイヤルエクスプレスと元東急8000系が並んでます。

伊豆急下田駅では、隣に元東急車で帯のなくして無塗装化した8000系、さらにロイヤルエクスプレスも並んでおり、あまり見かけないと思われる組み合わせで写真を撮る人多数でしたが、伊豆急側が狙ってこの組み合わせになるようにダイヤを組んだのか、たまたまなのかは謎ですね。

伊豆急下田はすっかり春の陽気です。
朝は朝食をとらずにホテルを出発したので、ブランチで駅近くの「とんかつー」でヘビーな食事と相成りました。以前来た時から値上げはしていたものの、ここの大将は相変わらずで、放置しているとどんどんごはんが盛られてしまいますね(爆)

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(2023/04/04:追加)

いず、ヘッドマーク?

特急「いず」の絵入りマーク。どこかに掲示してほしかったのは私だけではないはず。

最後に特急「いず」のイラスト入りマークのマグネットです。
E257系のヘッドマークは前述のとおりLEDなので、イラスト入りマークを表示させることは難しいですが、ステッカー形式でもよかったので、出したほうがよかったのでは?と思ったり。
少なくとも味気ない「特急」表示よりはよっぽど人気あったと思います。

なお、このマグネットは「いず」「いわき」両方に乗車した人に記念品として配られていました。

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