いすみ鉄道「急行4号」急行券

いずみ鉄道「急行4号」急行券

いすみ鉄道の急行券です。
いすみ鉄道の急行は急行といってもスピードが速いわけではなく(むしろ時間がかかってる)どっちかというと、特別な車両を使った列車に対する料金の意味合いが強いです。

かつては指定席、自由席がありましたが、今は一般発売は自由席のみのようです。
急行券はJRのとは異なり列車を指定していますので、急行券というより乗車整理券に近い性格のようです。
なお、以前は土休日に1日2往復していましたが、現在は「急行4号」は運転されておらず、1日1往復の運転になっています。

で、特別な車両というのが、旧国鉄->JR西日本に在籍していた、キハ28、およびキハ52です。
キハ28はJR西日本では高山本線、キハ52は大糸線で使われていたと記憶しています。そして本日(2022/11/27)をもって、いすみ鉄道からキハ58系列(キハ28 2346)が引退しました。
これをもって、全国の鉄道線からかつて国鉄気動車急行の代表車種であった、キハ28/58系列がすべて廃車されたことになります。

キハ28-2346号車 定期運行終了予定のお知らせ – いすみ鉄道公式ウェブサイト

いすみ鉄道のキハ28型

いすみ鉄道のキハ28

「夷隅」のヘッドマークを掲げるキハ28型です。通常はキハ52との2両で運転しています。国鉄時代の塗装に塗り替えられ、急行の幕も健在。

いすみ鉄道のキハ28 2346 は確かJR西日本の高山本線で使われていた車両だったものです。高山本線富山口はJR線で定期的にキハ58が運用されている最後の線区として、当時運用末期を迎えていた寝台電車583系改造の419系とともに、多数の鉄道ファンが押し寄せていました。

当時は敦賀発直江津行きという長距離普通列車が419系で運転されており、富山でキハ58の普通列車に接続していました。

自分もその時に富山を訪問した一人ですが、残念ながら車番は控えていないので、当時乗車した車両かどうかはわかりません。
しかし、運転台デッキ直後がロングシート、そのあとにボックスシートが並ぶ配置は出自がJR西日本であることを示しています。
いすみ鉄道に移籍してからは国鉄急行色に塗り替えられ、最後の国鉄型気動車急行として運行されていました。

キハ28車内

キハ28の車内。ボックスシートにテーブルが広げられ、レストラン列車として使用されていました。

その車内は当時はイタリアン列車として運行され、4人ボックスシートにテーブルが設置されて進行方向2人掛けシートになっていました。この車両はイタリアン列車のための専用席です。
イタリアン列車終了後はテーブルが撤去されて、通常の4人掛けボックスシートになっています。

「急行4号」キハ52

「急行4号」キハ52 125です。越美北線~大糸線で使用されたものです。奥の車両は似てはいますが、新車のキハ20 303です。

もう一両の朱色一色の車両がキハ52です。
こちらは大糸線で運用されていた時に乗車経験があり、実質「再会」の形になります。
両運転台で2エンジンで冷房付と、単行運用に最適だったのが幸いしたのか、昭和40年製造で今年で57年目となる骨董品ではあるものの、しばらくは運用を続けるようです。(おそらく今回廃車されるキハ28は、このキハ52の部品取りにも使われそうな気がします。)

上記写真の奥の車両はキハ20 ですが、いすみ鉄道の新車です。割と前面形状が似ていますね(笑)

キハ52車内

キハ52の車内です。車内はあまり手が加えられていません。

車内はあまり手が加えられていません。もちろん冷房装置などは、後日取り付けられたものですが、それも含めていい味出しています。車内の中吊り広告が国鉄時代のが混じっているのは気のせいでしょうか。

さて、大多喜を出た「急行4号」はのんびりと走ります。通過駅もありますが、所要時間は普通列車と大差なく、途中の国吉駅で列車交換を兼ねて5分ほど停車します。
国吉駅は車両撮影が行っている人が多く、また駅ではグッズの販売なども行われていました。

この日は1ボックス1人程度の非常にゆったりした乗車になりましたが、本日のキハ28最終運行はかなりの人出になったものと思います。
この後は、来年2月までは貸切で使うため、撮り鉄の人はまだ撮影チャンスはありそうです。
正直さよなら列車の類は、過去にケガしたことがあるので基本的に避けていますが、事故なく最後まで運行しきることを祈るばかりです。

大原駅に到着した「急行4号」

大原駅に到着した「急行4号」です。30分ほどの短い旅ですが、こういうのもいいですね。

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