(注:普段ならばたぶん評価も変わってくるとは思いますが、今回、トラブルに巻き込まれたせいもあり、かなり個人的に厳しい論調で書いています。あらかじめご了承ください。)
mobile乗車券第2弾は「モバイルSuica特急券」です。
2008年3月に登場。通常よりも安く利用できることが売りです。
予約、決済、乗車すべてがモバイルSuicaアプリで完結しており、航空会社の「チケットレス」やJR東海の「EX-IC」とは異なり、紙は一切使いません。
まさに究極のチケットレス乗車券といってもいいでしょう。
・・・とここまではいいのですが、実際使ってみるとトンデモないシロモノでした。
事前に大宮→仙台のはやて3号を予約。その後「受取り」というダウンロードという作業があります。
この「受取り」という作業がいまいちピンときません。用は、サーバに格納されているWEB乗車券を携帯端末に移す作業なのですが、頭では理解していて、慣れたら問題ないとはいえ、やはり手間が増える点で面倒です。
この「受取り」という作業は予約即「受取り」でいいんじゃないかな?とこのときは思いました。
で、乗車当日、「はやて3号」に乗るため、京浜東北線で大宮に移動中、なんと人身事故が発生。
大宮近辺のJR在来線が止まってしまいました。
再開時刻は不明、「はやて3号」に乗れるのかも怪しくなってきました。
大宮発の時刻を確認するためにSuicaアプリを起動してトップページ→パスワードを入力してログイン→注意書きを読んで→変更・払い戻しをするを選択、ここで初めてはやて3号のWEB乗車券が表示されます。なんて面倒臭い・・・
「高速バスネット」も面倒は面倒ですが、一度表示させると画面コピーで保存できるので、以降は画面コピー呼び出しで一発なのでまあなんとかなりますが、モバイルSuica特急券ではそういう手段がないので、きっぷの確認をするたびにいちいちログインしてリンク踏んで・・・を繰り返さないといけません。
パケットもロスしますし、全然手軽ではありません。
で、「はやて3号」は難しそうなので後続の「はやて5号」に変更。
その場で手数料無料で変更できるのはモバイルSuica特急券の強みですが、なんと「受取り」した乗車券を「預入れ」でモトに戻さないといけません。つまり「受取り」の意味はこんなところになったのです。
いったんきっぷをサーバに戻して「はやて5号」に変更、そして再「受取り」です。
携帯版のエクスプレス予約はこういう変更は手軽であっという間に作業が終わるのに対し、こっちはこれらの作業をするのに5分近くかかります。
「えきねっと」もそういう傾向がありますが、どうもJR東日本のシステムはユーザーインターフェイスがいまいちというか、ユーザーの視点に立ってないというか・・・。機能は豊富なんですけど。
で、動き出した京浜東北線に乗って、大宮についていったん改札を出て、知り合いに頼まれ物を渡します。
その後、新幹線に乗ろうと大宮駅の改札を通ろうとすると「ピンポーン!」・・・弾かれます。。。
不審に思って駅員に聞くと、
「ああ、Suicaの残額がないから通れないね。チャージしてから通って。」
なに~!
大宮駅には新幹線専用改札がなく、在来線改札を通ってから新幹線乗り換え改札を通りますが、在来線改札はSuicaの残額が最低運賃額以上必要なのです。
つまり、新幹線改札がない大宮駅には新幹線に乗るためにはSuicaへのチャージが必須だったのです。
モバイルSuicaでSF利用はまったく考えてなかったため、残高は0円にしていたのですが、
そんな説明聞いてないと抗議しようにも時間がないため、仕方なくSuicaに意味なしチャージ。
なんか罠にはめられた感じで気分が悪いです。
一応JR東日本のページには注意書きが書かれています。(ただこの注意書きは以前はなかったような?)
http://www.jreast.co.jp/mobilesuica/use/e-ticket/about/index.html(現在リンク切れ)
が、大宮駅みたいな新幹線専用改札がない駅に対しての入場方法についての注意は一切ありません。
事前に新幹線専用改札のありなしなんて調べる人はまれでしょうから、私のような罠にはまる人は他にもいそうです。銀行チャージのないEasyモバイルSuica使ってたら大変だろうなあ。。。
(まあ、モバイルSuica特急券使う人はたいていモバイルSuicaでチャージして使うでしょうから、使わない人は奇特な人としてJR東日本側は片付けてそうですが。)
・・・とまあすったもんだの初利用です。まあ初めての試みですから今後は改善されていくことでしょう。
コメント
そういえば、海のEX-ICの場合、熱海・三島・掛川・名古屋・米原の各駅では、都市圏ICを所持しないで在来線コンコースを通る場合は係員にお申し出くださいと案内メールが来てました。
熱海・米原は在来線コンコースを通らないと新幹線に乗れませんしね。
Suicaグリーン券でラッシュ時に乗車しデッキに立ったまま総武地下線に乗車しましたが、グリーンアテンダントが人波かき分けてやってきて「グリーン券を拝見します」。ところがSuicaグリーン券は圏外ですと表示させることすらできません。もちろん専用アプリなので画面保存もできません。困りましたが、「どこまでご乗車ですか?」「熱海です」「それなら後ほど改めて伺います」で実際には東京でガラガラになり着席したため問題とはなりませんが、これで東京駅にて下車したなら事実上グリーン券なしで立席乗車できてしまうことになります。
立席でそのようなことをされるのはやむなし、という判断なのか、それとも何も考えずに実装してしまったたのか…とにかくローカル保存できないのは考えものだと思います。
たまたま現在仕事で携帯サイトの開発をやってますが、
携帯アプリや携帯サイトは、PC以上にユーザビリティが重要と思うんですね。
PCよりも可読性が落ちるわけですから、余計に「直感的に操作できること」が重要です。「きっぷを買う」という行為を携帯アプリに任せるんだったら、そのことを直感的に理解できないと厳しいですね。(説明書なんて読まないだろうし。)
正直きっぷや携帯アプリに慣れてる私にも「受取り」「預け入れ」は違和感ありましたし、まして購入したきっぷの内容がすぐに確認できないというのはどうかと思います。
改札の件は・・・
メールでもなんでもいいので告知すべきと思います。
↓でも色々と書かれていますね。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0805/02/news062.html
> モバイルSuicaのアプリを立ち上げ、「(1)利用状況確認」→「(4)モバイルSuica特急券」を選ぶと、ログインすることなくモバイルSuica特急券の内容を確認することができます。
これはわかりにくい…、普通に見たら「(5)モバイルsuica特急券」を選びますがな。
改札については、suica導入時(というかイオカード導入時)の「乗車の際に130円引き落とし」のシステムが根本的に変わっていない(前落としはなくなりましたが)わけですか。
suicaグリーン券にしてもそうなんですが、「普段からsuicaを使ってる人」しか見えてないような…。
チャージ無しの罠は自分もはまったことがあります。
パスモでスイカエリアで初乗りを引き落としをした後に
誤入場時などで問題が発生した場合のことを考えて0円となったのでしょうが
チャージがなくて閉まったときは自分も「???」でした。
レスポンスは、、、慣れちゃいました。(笑)
でも悪いのは確かですね。
モバイルスイカはさりげなく落とし穴が多い。
例えばパスモエリアで誤入場したときはJR窓口でしか解除できなかったりします。
他には前にライナーのグリーン席に乗ったときに「モバイルスイカで」と言い
車掌がカード型の機械をかざして、はいOK。
下車後にモバイルスイカを確認してみるととあるボタンが、、、
> モバイルSuicaのアプリを立ち上げ、「(1)利用状況確認」→「(4)モバイルSuica特急券」を選ぶと
わかるかー!!
EX予約がさくさくなだけに、モバイルSuica特急券のレスポンスに関してはむちゃくちゃもっさりしてると感じてるかも。
私も昨日初めて東北新幹線にモバイルSuicaで乗りましたが、東海に比べると使いづらいことこのうえないですね(東海の車内の検札もいい加減廃止してほしい)。
特に車両番号と席番号をすぐに確認できないため、実用上暗記するかメモしていないといけない点が致命的じゃないかと思います。
あと、”受け取り”も時間もパケット代もかかるので直ちに改善してほしいシステムです。東海では予約が完了した時点で改札通れる状態になっていますしね。
相変わらずの親方日の丸ってことでしょうか。
出張の帰りは時間が読めないので、帰りのタクシーでケータイで予約していたらクルマ酔いして気持ち悪くなりました(八つ当たり)。
私もこの罠にハマった1人です。Suicaの残額がないまま東京駅の新幹線改札口を出ようとすると、案の定の罰が与えられました。何故?と確認すると残高の指摘を受けたのですが、納得出来なく押し問答をしてると、彼女が『限界まで安くすてるんです!』と半ば切れかかって悪態を演じる次第です。全く・・・!