スペーシアきぬがわ3号の特急券です。
新宿から鬼怒川温泉という「東武直通特急」です。
以前は日光輸送で国鉄(現・JR東日本)と東武との間で競争がありましたが、ここはほぼ完全に東武が掌握しています。
しかし今度は日光・鬼怒川自体へのいりこみが頭打ちになってしまいました。
世界遺産でもある日光と温泉地である鬼怒川温泉ですが、レジャー多様化にいけず、旧態然とした鬼怒川温泉のホテル群に対して、客は逃げていってしまいました。
日光・鬼怒川への輸送が頭打ちとなった東武は、新たな輸送路の開拓を行いました。
東武の都心側のターミナルである浅草はいかにも弱く、限界がありました。
そこで、東武は日光輸送ではライバル関係にあったJR東日本と手を結び、新宿乗り入れを行うことになりました。
これでJR沿線との乗継が楽になるほか、小田急・京王といった都西部の住人にも利用しやすくなりました。
ということで、スペーシアきぬがわです。
新宿駅で埼京線電車とのツーショットですが、たしかに違和感ありまくりですね。
登場して半年近くたちますが、人気は上々で、このスペーシアきぬがわ3号も満席でした。
新宿を出ると湘南新宿ラインから東北線へ。
栗橋から東武線に入ります。
栗橋は停車駅ではありませんが、運転士交代のために停車。
その後ゆっくりと東武線内に入ります。
この「スペーシア」100系ですが、随所にバブル全盛期時代の雰囲気が残されており、全体的にゴージャスな雰囲気の列車になっています。
最近のシックな車両が多い昨今においては、このゴージャスな車内にやや古臭さは感じるものの、JRから日光に乗り入れているJR東日本の485系電車に比べると、格段にいい感じではないかと思います。
さてこのスペーシアの新宿乗り入れは、それなりに成功しているようですが、鬼怒川温泉はそれにうまく乗っているわけではなさそうです。
というかハード面の昔の巨艦主義のホテルからの脱却がなかなか進まず、実際降り立って歩いて見ると、なんだかえらく古臭い温泉街の雰囲気が漂います。
パスポートの発行など、ソフト面で乗り切ろうとしているようで、その努力が随所にうかがえますが、ハード面、及び町並みの古臭さは如何ともしがたく、先行き厳しい感じをうけました。
もっともハード面はお金がかかりますから、なかなか思うようにはいかないところもあるようですが・・・
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