「宮崎～大分」自由席特急券（株主優待）

「宮崎～大分」間の自由席特急券です。株主優待適用で半額になっています。
主に「にちりん」「にちりんシーガイア」の自由席に乗るときに購入することになります。
自分は株優で乗車する場合はきっぷの券面に列車名が載る指定席にすることが多いのですが、今回乗車した「にちりん4号」は787系6両のうち、指定席はグリーン車の1号車と普通車の2号車のみ。ということは、元ビュッフェ車の3号車は自由席じゃないか・・・ということで、ここはあえて自由席特急券としました。
ちなみに平日の「にちりん4号」は2号車も自由席です。2号車はコンセントが設置されているので、「にちりんシーガイア」など長距離乗車の場合は重宝するかも。

ちなみに元ビュッフェ車が自由席の「にちりん」は「にちりん4号」「にちりん6号」「にちりんシーガイア5号」「にちりんシーガイア18」の4本です。
博多～宮崎空港直通の「にちりんシーガイア」の3号車が自由席なのはちょっとした謎です。後述するように3号車はセミコンパートメント設置で長距離利用で効果的だからです。

3号車を狙い撃ち

「にちりん4号」の3号車の半分はセミコンパートメントです。しかも自由席設定

（7/9の記事からの続き）

鹿児島中央から南宮崎に移動し、翌日は「にちりん4号」からスタートです。
自由席特急券の場合、南宮崎～宮崎は特急料金は不要なので、宮崎からの自由席特急券で乗車できます。

入線10分前にホームにいくと、3号車の出入口部だけ2人の先客が。さすが皆さんわかってらっしゃる。
宮崎空港からほぼ回送同然で入線すると、私を含めた3人はセミコンパートメントにそれぞれ着席しました。
セミコンパートメントは「にちりん」6両編成の3号車に6ボックス設置されています。大型テーブルを備えた4人掛けのボックスシートです。簡易的な間仕切りもあり、グループ客にとっては便利といえるでしょう。
このセミコンパートメントは、指定席で販売する場合は3人以上で販売するルールとなっており、一人旅のときは縁のない座席ですが自由席のときはそんな制限はないので誰でも自由に座れます。
自由席だと混雑時には見知らぬ人と相席になるリスクもありますが、「にちりん4号」の宮崎～大分でそんなことはまあないでしょう。一人で思う存分占有できます。

3号車の元ビュッフエ部分。異常に広いシートピッチとビュッフェ時代の面影を残す高い天井が特徴。こちらも「にちりん4号」では自由席として運用。

3号車の元ビュッフェ車は通常の座席車ですが、荷物棚がないせいか、シートピッチが異様に広くなっています。天井の高く取られており、かなりの開放感が。

南宮崎を発車するとすぐに宮崎。
「にちりん4号」は宮崎神宮に停車する珍しい特急ですが、乗降は特になし。平日はいるのでしょうか。
ここから先は時折日向灘を見ながらの走行となります。
日向市のリニア実験線はソーラーパネルが置かれていました。

延岡を過ぎると日向灘はお別れ、山間部に入っていきます。特に宗太郎越え区間は定期列車では現在は特急用車両しか走行していません。

南延岡、延岡でまとまった下車があり、車内は閑散としてしまいました。セミコンパートメントは自分以外はどのボックスも空です。
次の停車駅は佐伯。大分県です。市棚駅で先行する「ななつ星九州」を追い越します。ここから先が「宗太郎越え」と言われる県境の山越え区間で、スピードもがくんと下がり、ローカル特急の様相を呈してきました。
かつては延岡～大分間は1時間に一本「にちりん」が運転されていましたが、流石に過剰だったのか、現在は2時間に一本に減らされています。（延岡以南は、延岡～宮崎間に「ひゅうが」が隙間時間帯に運転されています。）

重岡駅で下り「にちりん」の待ち合わせを行います。

サミットとなる宗太郎駅を低速で通過。このあとは降りていきますが民家が見えてきたと思ったら重岡駅で小休止。ここで下り「にちりん」と待ち合わせを行います。
重岡駅を発車すると、比較的人口の多い区間となり、佐伯に到着です。

佐伯を発車するとまたスピードが上がり、また車窓右手に今度は豊後水道が見えてきます。リアス式海岸のため海は見えたり見えなかったりを繰り返しますが、意外と景色がいいものだな、と思ったり。
10時過ぎに終点の大分に到着です。宮崎からは約3時間強のセミコンパートメントの旅でした。

セミコンパートメントで大きなテーブルがあることをいいことに、朝からツマミとビールに朝食替わりの駅弁で、ぐだぐだと過ごしていました。
セミコンパートメントだとまわりから見えないせいか全然気にならないのがいいところ。
コンセントがあれば最高でしたが古い車両なのでまあいたしかたなし。
自由席特急券での約3時間の大名旅行は大満足でした。