「SL北びわこ3号」指定席券

SL北びわこ3号

「SL北びわこ3号」の指定席券です。
SL北びわこ号は、米原~木ノ本間で運転されていました。初期は木ノ本発米原行きもありましたが、運行末期は木ノ本に到着すると米原まで回送しています。
主に2月(3月のときもあり)、5月、8月、11月の週末に運転され(運転されなかった年もあり)主にC56が12系客車5両をけん引していました。

車両の老朽化等のため、2019年の運転をもって運行はなくなりました。
京阪神から手軽に乗れるSLとして、乗車率自体は結構高かったと思いますが、やはり経費の壁はかなり大きかったようです。

SL北びわこ号」の運行終了について(JR西日本プレスリリース)

原型の12系

その「老朽化」したのは蒸気機関車ではなく、客車のほうです。
SLはこのきっぷの当時はC56、運転休止間際はD51が牽引(冬場はC57のときもあり)していましたが、客車は基本的に青い12系がずっと使用されていました。
青い12系は群馬県のSLなども使われていますが、双方とも客車の内装も基本そのまま、一方機関車もJR東日本の各種SLとは異なり、こちらは運行に必要な改修のみでほぼ国鉄時代のままということで、最も現役に近いSL列車ということになるでしょう。

C56の北びわこ号

C56を先頭に12系5両の陣容のSL「北びわこ号」です。全国のSL列車の中では最も国鉄時代に近い形態を残している列車ともいえるでしょう。

SL北びわこ号の最後尾

最後尾にはテールマークが取り付けられていました。

12系車内

12系の車内はシートのモケット色が変更された以外は、ほぼ製造当時のままです。窓側のセンヌキも現役。使う機会はそうそうないでしょうけど。

意外と速い

SL北びわこ号は米原~木ノ本間22.4kmと短い距離で、時間にして約45分。かなり短く、表定速度も約30km/hとそれほど速くはないですが、特に米原~長浜間はそこそこスピードが出ます。

スピードメーター

SL北びわこ号は短距離ですが、この日は最高速度67km/hをマーク。平坦だから出せる数値ですが、C56としてはかなり高めの数値です。

C56は最高速度75km/h。その中で客車5両牽引で67km/hはかなりの数値で、ほぼ機関車の限界に近い速度ということになります。
実際にかなりのスピード感で機関車の直後の5号車から窓を開けてみると機関車が必死になって走っているような音?が聞こえてきます。(気のせいかもしれませんが・・・)

なお、SLやまぐちでC56が登板した場合は、5両だと勾配登れず、また、平坦区間で速度が出せず時刻表通りに走れないため、C57やD51などの重連が基本になります。

長浜で小休止。
その後は各駅停車になるため、そこまでスピードは出ることはなく木ノ本駅に到着しました。
定番のSLですが、河毛のカーブではいつ乗ってもたくさんの撮り鉄が集まってきていました。

木ノ本でのお楽しみ?

終点の木ノ本に到着。観光客はここから湖北観光に繰り出すわけですが、鉄道ファンの楽しみは別のところにあります。

それは客車の幕回し。
木ノ本での幕回しでは各方面の幕が見えるということで、鉄道ファンがカメラを回して撮っていました。自分もチャレンジ。ちょっとここから先画像が多いですがご勘弁を。

博多

行き先「博多」

熊本

行き先「熊本」熊本が拠点のSL人吉は50系客車です。

佐世保

行き先「佐世保」佐世保に行くには諫早で方向転換が必要です。可能性があるとしたら新大阪~佐世保の急行「西海」でしょうか。ただ12系の運行ってあったかな?

大分と宮崎

「大分」と「宮崎」の途中でで幕が止まっていました。12系の宗太郎越えはちょっと記憶にない。

西鹿児島

行き先「西鹿児島」現在の鹿児島中央駅です。今回の幕回しで最南端です。

秋田

行き先「秋田」西鹿児島からいきなり秋田に行き先が飛んでしまいました。12系の秋田行きとなると急行「あきた」(名古屋~秋田)ぐらい、あと急行「おが」(上野~秋田)ぐらいでしょうか。

直江津

行き先「直江津」なんか廃車になったらえちごトキメキ鉄道あたりが購入しそう。。。

金沢

行き先「金沢」これは割と見覚えがあり、急行「加賀」(大阪~金沢)で使用されていました。あと七尾線の普通列車に12系が使われていたことも

長野

行き先「長野」。ぱっと思いつくのは急行「ちくま」(大阪~長野)急行「信州」(上野~長野)急行「きそ」(名古屋~長野)あたり。

黒姫

行き先「黒姫」妙高高原行きなら急行「ちくま」でありそうですが、黒姫行きであったかな??

上野

行き先「上野」まあこれはいろいろあったでしょう。SL&ELみなかみが上野乗り入れしていたこともありました。

姫路

行き先「姫路」これは列車名が思いつかない。播但線や姫新線の普通列車に12系が使われたことはなかったはず。

糸崎

行き先「糸崎」さすがにこの行き先だといつこの行き先を掲示して走ったんだろう?と首をかしげたくなるレベル。

小郡

行き先「小郡」現在の新山口駅です。SLやまぐちで出していた、かなあ。「臨時」幕だったような気も。

三角と八代

行き先「三角」「八代」の間で停止。
三角は今は機回しできないからプッシュプルじゃないと入線できないはず。

人吉

行き先「人吉」現在肥薩線は集中豪雨のため、運休中。この方向幕が披露される日は来るのでしょうか。

別府

行き先「別府」久大本線、豊肥本線経由の列車以外で別府発着は意外と少ないはず。

南延岡

行き先「南延岡」流石にネタがつきてきた。。。

福井

行き先「福井」。ありそうで意外と思いつかない行き先。

福知山

行き先「福知山」山陰本線、福知山線では12系の普通列車が走っていたので、よく見た行き先です。

江原

行き先「江原」山陰本線和田山~豊岡の途中にある駅。これが使われるとしたらスキー列車あたりでしょうか。急行「但馬スキー」など。

豊岡

行き先「豊岡」こちらも割と見慣れた行き先。JR化後も豊岡~米子間で12系による普通列車が運行されていました。

城崎

行き先「城崎」現在の城崎温泉。普通客車列車で城崎折り返しはなかったので、あったとしたら急行「但馬」の客車列車でしょうか。

竹野

行き先「竹野」これは難しい。城崎温泉駅の隣の駅です。確かに昔は有人駅で折り返しも可能でしたが、今は鄙びた駅となっています。竹野行きはあったとしたら急行「但馬ビーチ」のはず。ちと駅から遠いですが竹野浜海水浴場があります。

浜坂

行き先「浜坂」山陰本線の普通列車でも浜坂行きはありました。今も昔も運行の拠点駅となっています。

この青い12系客車は現在宮原運転所に留置されており、山陽新幹線で博多方面に出発するとすぐ左下にポツンと留置されている姿が見られますが、これが本線を疾走する姿は今後は見られるのでしょうか。

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