特急「湘南22号」の特急券・グリーン券です。JREポイント特典で購入しており、小田原~新宿は1490ポイント。JREポイント特典はチケットレス限定なのでこのようにチケットレス特急券となります。
JR東日本グループのポイント「JRE POINT」では、ポイントを使って在来線のチケットレス特急券を購入することが可能です。
必要なポイントは、150kmまでは特急料金(事前料金)の300円引いた分のポイントとなり、お得な使い方かというと微妙。もっとも定額ということで、50km以下の普通車は760円分を460ポイントで利用できるわけなので、割とおトクなのではないでしょうか。
逆に高額なのに値引き率が悪い101~150km帯は結構不利で、特にグリーン車利用の場合例えば新宿~甲府「あずさ」利用だと、
・新宿~甲府:3550ポイント(123.8km)
・新宿~八王子:1230ポイント(37.1km)
・八王子~甲府:1490ポイント(86.7km)
となり、同じ「あずさ」利用でも分割したほうが830ポイントも節約できたりします。このあたりは柔軟さが必要ということでしょうか。
今回それほど美味しい使い方とはいえないJREポイント特急券を利用しようとしたのは、8/31締めのJREポイントステージのランクアップにポイント利用分だけ届いてなかったためです。
正直西日本在住の自分がJREポイントステージをランクアップしてもほぼ意味がないのですが、まあJREポイントもかなり余っているし(使い道があまりないともいう)一度高ランクだとどうなるか見てみたいというのもあり、無理やり組み込んでみました。
特急が特急を追い抜く光景
(8/29の記事から続く)
熱海で下車したのはこの特急「湘南22号」乗車のためです。
「サンライズ出雲・瀬戸」は小田原駅に停車しないため、熱海駅で下車しホーム向かいに停車中の上野東京ラインの宇都宮行きに乗り換えて小田原駅にやってきました。
小田原駅ではホーム向かいに「湘南22号」が客待ち中です。
車両は、すっかりJR東日本首都圏近郊の直流区間あちこちで見られるようになったE257系電車。昼間は主に「踊り子」で東京と伊豆方面を結びますが、朝夕は通勤輸送として、都内と小田原を結びます。
本数は意外と多く、小田原発で6時20分発から8時25分発まで9本。ほぼ10~15分おきに走ります。20号以降の番号が付いている列車が新宿発着、それ以外が東京発着です。
この6時30分発の新宿行き「湘南24号」ですが、お隣の小田急ホームでは6時33分発の新宿行き「モーニングウェイ80号」が発車待ち中。新宿到着が「湘南24号」が7時44分、「モーニングウェイ80号」が7時59分と、「湘南24号」が「モーニングウェイ80号」を所要時間では圧倒しています。
グリーン車は4号車の1両。E257系は以前「あずさ」「かいじ」に使用されていたときはグリーン車は半分のみでしたが、踊り子転用に当たっては1両まるごとに改造されました。
もともとグリーン車だった区画と、普通車から改造された区画は座席や照明などは同じようになっていますが、窓割やドア区画はあまり手を加えられておらず、改造前の面影が残っています。
このため、グリーン車座席は元来のグリーン車区画である1~7番席を選ぶのが無難ですが、元普通車区画10~14番席を選ぶ場合は、11番と13番は窓枠に当たり眺望に難ありなので避けるようにしましょう。
自分の10番A席は元普通車区画の最後尾の海側席。乗り心地のいい車体中央付近にありながらも後ろに座席がないので、気兼ねなくリクライニング倒し放題の東京方面ではベスト席だと思います。
グリーン車座席自体は、JR東日本在来線で標準の、可動式枕付きの横4列のリクライニングシート。3列に比べると格下に見られがちではありますが、よほどのデブでない限り4列でも窮屈さはありません。むしろ空いている場合は隣の席に荷物が置けたりして実用性だけ見ると悪くはないです。
3列シートの一人掛けの場合、荷物の置き場所に困ることがあります。このため3列シートの場合、空いてそうならば2人掛け席を狙うことが多いです。このあたりの判断は割と微妙ですね。
小田原駅を定刻に発車。先行する「サンライズ出雲・瀬戸」と同じく、「湘南22号」も小田原から通常は貨物列車が走行する通称「東海道貨物線」を走行します。このため、車窓右手には普通電車などが走行する東海道線の上下線を見ながら走ることになります。
朝ラッシュ時間帯ですが、貨物線走行で先行列車がないため、思う存分飛ばせるのが「湘南22号」のいいところ。駅通過のたびに先行する普通列車を横目に見ながら通過してゆきます。
最初の停車駅は茅ヶ崎。普通列車が28分かかるところを17分で駆け抜けるかなりの韋駄天ぶりです。
ここで大量の通勤客が乗車。一方、隣のホームでは国府津始発の湘南電車がすでに立客満載です。首都圏の通勤圏の広さを実感します。
さて今回「湘南22号」の乗車を急遽決めたのは、東海道貨物線走行というのもあったのですが時刻表を眺めてみて、走行ダイヤがなかなか面白いことになっていたからです。
「湘南22号」は東海道貨物線経由ですが小田原を10分前に発車した東京行き「湘南4号」は通常の東海道線の線路を走ります。ところが東海道線は普通電車も走っているのでどうしても頭をおさえられ、小田原~茅ヶ崎間は22号の17分に比べ、4号は24分もかかっています。
そして4号が辻堂停車中に24号が追い抜き、藤沢では24号が先行して到着するという「特急が特急を追い抜く区間」となっています。
新幹線ではよく見かけますが、ブルートレインがなくなった在来線では見かけることは珍しいですね。このあたりの人にとっては当たり前なのかもしれませんが。。。
なお、このダイヤは調べてみるとホームライナー時代からすでにこのようなダイヤになっていたようです。利用客は「渋谷・新宿」と「品川・東京」で利用する列車を分けていたということですね。
今日は東海道線は「サンライズ出雲・瀬戸」以外は定刻なので、「湘南24号」は予定通り辻堂駅付近で発車しようとした「湘南4号」を豪快に追い抜いていきます。このあたりは東海道線と東海道貨物線の2本の線路が並走しているからこそできる技ですね。
次の停車駅藤沢でも大量の通勤客を飲み込み発車。「湘南22号」が発車するとほぼ同時ぐらいに辻堂付近で追い抜いた「湘南4号」が藤沢駅に入線してきました。
藤沢を出発すると次は大崎。横浜は経由しません。
東戸塚で分かれ、トンネルに。ところが、
スマホ圏外でした・・・
首都圏はトンネルも含めて携帯電話の電波が飛ぶようになっていますが、さすがに貨物線のトンネルまでは考慮外だったようでかなりの間圏外に。
トンネルを抜けるとJR貨物の横浜羽沢駅。このあたりは完全に東海道線、横須賀線のメインルートからははずれています。
横浜羽沢駅を通過するとやがて相鉄の羽沢横浜国大駅と合流し、トンネルに突入。

これまた長いトンネルを抜けると鶴見手前で顔を出し、鶴見駅通過。さらに武蔵小杉方面に向かいます。
武蔵小杉手前で横須賀線、湘南新宿ラインと合流しようやく本来の路線?に入りました。
武蔵小杉、西大井と通過し、大崎駅に到着。
凄いのは小田原から大崎まで、朝ラッシュにありがちなノロノロ運転が全くなかったこと。
小田急の「モーニングウェイ」と比べると圧倒的に所要時間が短いのはこの空いている貨物線をかっ飛ばしてきたからなのでしょう。
大崎を過ぎるとさすがに控えめになりますが、それでも朝ラッシュのノロノロは全く感じさせずにに新宿駅に到着。新宿駅は通常成田エクスプレスなどが発着する5番線に入り、こちらも比較的閑散としています。
このためのんびりとした気分で、新宿駅改札口に向かいます。が、途中で人の波に合流。松江では考えられない人の波に思わず人酔いしそうに。
この後は大宮に向かってモーニング後、東北新幹線に乗る・・・当初はそういう予定で考えていたのですが、駅の案内表示が8/22朝の東北新幹線が非常事態になっていたことを示していました。
(9/2の記事に続く)
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