しなの鉄道が軽井沢~妙高高原間に土休日に1往復運行している「軽井沢リゾート2号」の列車指定券です。以前は軽井沢~妙高高原間と軽井沢~長野間でそれぞれ1往復運行されていましたが、軽井沢~長野間の列車が廃止となり、現在は軽井沢~妙高高原間の列車1往復のみとなっています。
座席指定券はインターネット予約が基本となり、現在は駅では発売されていません。(以前は駅売りもありました。)最近の民鉄・三セクの列車の座席指定は基本的にインターネット予約が標準となっていますが、駅で購入できないため、事前購入はインターネット一択となります。
もっとも当日車内購入も可能でそれで購入したのが本きっぷです。車掌がiPhone端末を操作して座席を指定し、現金で500円を支払います。
この操作を見てちょっとデジャヴが。はて?いつこんな経験あったっけ?と考えてたら、本列車乗車の半月前に阪急の「PRiVACE」で同じ経験をしていました。

座席指定券は一昔前なら駅で磁気券ですが、最近は座席指定は大手中小問わずインターネットのチケットレス予約が普及し、磁気券や昔ながらの常備券は少数派となっています。
大手私鉄を中心に磁気券の特急券・指定席券はいまだに健在ですが数年後には絶滅し、インターネット予約のチケットレスとこのようなレシート券のみとなるでしょう。
もっとも当日はガラガラで座席は選び放題でした。
きっぷの券面はいたって事務的。ちょっとだけ特徴的なのは券面が「列車指定券 兼 領収証」となっているところで、この券面自体が領収証となっています。そのせいか、券面の金額に「適用税率10%(税込み)」という表示が出ています。
人的サービスないと寂しい車内
長野新幹線で長野駅に向かい、一息ついてから長野駅ホームに移動します。
列車は既に入線していました。しなの鉄道SR1系車両です。ベースはJR東日本の新潟地区にいるE129系と同じですが、通勤ライナーおよび観光列車にも利用できるよう、ロングシートとクロスシートを切り替えできるデュアルシートが採用されているのが特徴です。
「軽井沢リゾート2号」ではクロスシート車として運用されます。
車内は、E129系やE721系のような窓配置に転換クロスシートが並んだ状態です。ドアの前にはやや大型の仕切りがあります。シートモケットは赤色。
転換シートは意外とやわらかく、乗り心地に難がでがちなデュアルシートにしては割と上々。技術革新が進んだということなのでしょうか。肘置き下を凹ませることで実質の座席の広さを大きくしたりする工夫も。
そして車内にはWiFiも設置。コンセントも各座席に設置と、関東大手民鉄のライナーとほぼ同等の設備となっています。
ただし、やはりというか窓と座席が合っていません。また窓枠にカーテンがないままなのはベースとなったJR東日本の車両と共通です。
一方、妙高高原よりの車両の一部は軽食付きプラン専用の座席となっています。ここでは2000円で座席指定と軽食が楽しめるようになっており(インターネット予約限定)、大型テーブルが設置されています。万越えが当たり前のこの手のプランで運賃別とはいえ、2000円は割と格安。
もっともそっち方面は「ろくもん」が担っているのでしょうが。
ただし、この日は軽食付きプランの予約はなかったようで、一般席に開放されていました。そして軽食付きプランの予約がないと車内販売員の乗務もないようで、少し期待していた車内販売は皆無。「リゾート」を冠するにはちょっと寂しい気分です。
乗車は4/12。信州にも春がやってきました。あちこちで桜が咲いています。車窓を彩る桜を探す旅はこの時期ならではの楽しみです。
上田駅に到着。向かいのホームには普通軽井沢行きが停車中。追い抜いていきます。
なお、車両は今や全国唯一となったみかん色湘南色の115系です。
上田を過ぎると雪化粧をした山が。
浅間山です。
「軽井沢リゾート2号」は上田から軽井沢までノンストップですが、そこまでスピードは出るわけではなく、淡々と走行します。
浅間山の様子も、最初はチラ見せみたいなところから始まり、小諸市内で建物が多くなって見えなくなるものの、そこから先はどんどん近づいてきます。標高2568m。たびたび噴火する活火山ではあるものの、地域のシンボルとして、登山客を集めています。
一番よく見えるのは信濃追分駅付近。信濃追分は「追分」の名前のとおり分岐点を意味しますが、同時に信越本線最高所の駅でもあったりします。
やがて中軽井沢を過ぎて終点軽井沢に到着しました。
それほどスピード感はないものの、長野~軽井沢を途中戸倉、上田のみ停車、74.4kmを67分ということは、表定速度は66.6km/h。しなの鉄道線内の最高速度が85km/h であることを考えるとかなり頑張っている数値なのではないかと思います。
ほとんどの客が階段を上っていきましたが、自分は通路を渡って旧駅舎へ。ここから改札外に出ることも可能です。EF63などをじっくり眺めて改札の外に出ました。
(7/26の記事に続く)
コメント