新幹線「ひかり591号」の特急券、乗車券です。株主優待で半額になっています。
山陽新幹線を全線走行するひかり号は数が少なく、下り2本、上り1本となっています。下り1本のうち、「ひかり531号」は新大阪~博多間を後続列車に抜かれずに走り切るいわゆる「速達ひかり」になりますが、こちらの「ひかり591号」は、通過駅が新尾道と厚狭のみというほとんど「各駅停車に近いひかり」となります。
もっとも「各駅停車に近いひかり」とはいえ、長時間停車は広島駅で5分ほど停車して後続の「さくら541号」に道を譲りますが、それ以外は長時間停車はなく、新大阪~博多間を3時間13分で走破します。
新大阪~博多直通の「こだま」が軒並み4時間20分前後かかっていることを考えると、かなりの高速ダイヤです。3時間13分なら意外と退屈せずに過ごせるのではないでしょうか。
さて、本きっぷは券面のA席の横に「P」の文字が入っております。これは「S Work Pシート」を示すものとなります。
通常の座席に1200円(株主優待なので600円)を追加して利用できるシートで、3人掛けを2人で使用できます。
運休なので大回り
当初、金曜の仕事上がり後、松江~福岡の夜行バスを使う予定だったのですが、折からの大雪でなんと運休。
9時半までに博多駅に到着しなければならないためいろいろ検討したのですが、結局松江から夜行バスで大阪に出て、大阪から博多まで新幹線で博多に向かうことに。なんとも大回りですが、天候ばかりは致し方なし。
ところが、三連休初日の朝の新大阪発の指定席に空席があるわけがなく、「みずほ」「さくら」どころか「ひかり591号」も指定席は満席。でも、「ひかり591号」の7号車「S Work席」ならば、ガラガラなことがわかり、ならば「S Work Pシート」も試してみようと相成りました。
ビジネスマンがいない三連休の「S Work 車両」は、他の指定席が満席でも空いていることが多く、ねらい目です。
夜行バスで大阪に出て、新大阪のホームに上がると、待っていたのはN700S系でした。
16両編成で、16両中8両が自由席と「こだま」並みの自由席率です。後続の「さくら」に抜かれることがわかっているからか、自由席は新大阪発車時点ではガラガラ。
指定席がとりずらい盆や年末年始はこの「ひかり591号」の自由席は大穴かもしれません。なんせ自由席が8両もありますので。。。
S Work P シートは、7号車の真ん中の3人掛け席5列になります。真ん中の席をつぶして、パーティションとドリンクホルダー、そして物置を設置しています。
このパーティションが思いのほか効果的で、C席が全く気になりません。簡易な改造ではあるのですが、実際に座ってみてここまでプライベート感が強くなるとは思いもよりませんでした。
特に混雑時はこのプライベート感が非常に有利に働きそうで、混雑気味で常に隣席に人が来ることが多い「さくら」「みずほ」の2×2の指定席より、こちらのほうが快適なのではないでしょうか。まあ、通常指定席より1200円高いのですが。
さらに目立つギミックがこの手前に引き出しができる背面テーブル。引き出しできるテーブルは飛行機の背面テーブルには当然ありますし、新幹線もN700系グリーン車にもありますが、新幹線普通席ではこの S work P席が唯一となります。
この背面テーブルを手前に引き出すと手前に斜めに傾くのが最大の特徴。PCの作業がしやすくなるように配慮されています。
ただ惜しむらくはこのテーブルの表面がつるつるで、傾かせると今回のタブレットなどはずり落ちてしまいます。表面を滑りにくい素材にしてしてもらえるとありがたいのですが。。。
もっともテーブルが傾くので飲み物などを置いていると倒れる可能性があります。このため、飲み物はサイドのドリンクホルダーに置きましょう。
このサイドのドリンクホルダーとともに、サイドテーブルが意外と便利。本やスマホなど小物類を置くのに絶妙のサイズです。今までは前の網ポケットに入れるか、テーブルに同居させるかしかなかったのですが、テーブルにスマホなどを置くと案外邪魔だったりするので、この小テーブルはアリなんじゃないかと思います。
さて「ひかり591号」は姫路を発車すると時速300km/h走行に移行。ほぼ各駅停車ですが、N700系の加速の良さも相まって、各駅を発車するごとに一気に300km/hまで加速する様は、他新幹線では見られない光景です。新大阪~博多3時間13分はこの加速の良さとMAX300km/hのスピードが一役買っているのは間違いありません。
「こだま」は旧型700系、500系で最高速度285km/hどまりで、N700系ほど加速はよくありません。
徳山では海に面する石油コンビナートの姿が。ところがこのあとどんどん雲がでてきて・・・
新山口を過ぎると周りは雪化粧。
岡山~広島の瀬戸内地方は晴れの日が多く、雪はそれほど積もりませんが、山口県西部は日本海も接近するため、瀬戸内側と日本海側の気候が混ざったような天気になります。
このため、山陽新幹線では山口県西部が一番雪が積もりやすく、雪景色が一番見られやすい場所になります。
九州に入ると雪は消え、小倉を出てラストスパート。
新大阪~博多間の S Work Pシートは非常に快適で、あっという間に感じられた3時間13分でした。
コメント