京成電鉄は、成田空港輸送の主役として、上野~成田空港間に「スカイライナー」を運転しています。
「スカイライナー」は、上野から日暮里、京成高砂から北総線(成田スカイアクセス線)を経由して成田空港まで結ぶもので、最高速度160km/hとJRを除くと最速を誇り、上野~成田空港まで約40分程度で結びます。
一方「イブニングライナー」「モーニングライナー」は朝夕の沿線の通勤客の着席通勤を目指したもので、成田スカイアクセス線経由ではなく、本線経由。停車駅も沿線の主要駅に停車するため停車駅数が多く、上野から成田空港まで70分ほどかかります。
ただし、特急料金が「スカイライナー」の1200円に対して「イブニングライナー」は400円(2012年当時)と格安。自分はこれで成田空港に向かい、成田空港からの深夜便で渡米していました。
通勤ライナーと空港連絡が混じったこの列車は、明らかに通勤客と思しき人と、大荷物を持ったこれから飛行機に乗る人で明らかに客層が異なり、ちょっと独特の雰囲気でした。
きっぷの券面は座席の指定はされておらず、乗車号車だけ指定の座席定員制。首都圏のライナーと同じ方式ですが、京成では「ライナー券」「ライナー料金」とは言わずに「特急券」「特急料金」と呼んでいるようです。
なお、この「イブンングライナー」「モーニングライナー」独特の号車指定方式は、2015年までで、以降は通常の座席指定となっています。
2024年11月値上げ(特に成田空港)
この「モーニングライナー」「イブニングライナー」は、料金が400円から450円に変わったものの、格安で着席通勤を提供してきましたが、2024年11月に従来の定額制から距離制にかわり、値上げ区間が続出しました。
上野~青砥のように値下げされた区間も出ましたが、上野~佐倉・成田は600円に値上げ、一方、上野~成田空港間は950円と倍以上の値上げとなっています。
もっとも成田空港に家があって上野まで通勤する人ってそうそうないと思うので、この値上げは通勤輸送じゃなくて空港輸送はしっかりカネとるぞ、カネだせるだろ?という京成側のシグナルなのでしょうか(笑)
ただし、「スカイライナー」は上野~成田空港間の特急料金は1300円なので、それに比べると割安ではあります。
一方、スカイライナーについては2025年1月24日から、顔認証できっぷに引き換えずにそのまま乗車できるサービスが開始します。
顔をあらかじめ登録しておけば、改札に設置のタブレットに顔を近づけるだけで直前のスカイライナーの指定が取れてそのまま乗車できるというもの。いよいよ鉄道にも顔認証の時代なのでしょうか。
なお「モーニングライナー」「イブニングライナー」は対象外となっています。
ゆったりスカイライナーもどき?の旅
上野駅に停車していたのはAE形。車両形式に数字が付かない形式は珍しいです。スピード感あふれるデザインでいかにも速そう。いや、実際に最高速度160km/hと速いのですが・・・・
もっとも「イブニングライナー」「モーニングライナー」が走る区間は最高速度105km/hどまりです。
乗車は2号車、3号車のみでここから乗車します。(これは2025年現在も変わりません。)乗車口で、特急券の拝見がありました。このあたりも首都圏のライナーにそっくりといえばそっくり。
座席はシンプル。座ったときの感覚はザブトンはともかく背もたれがかなり固め。特にリクライニングを倒すとかなり圧迫感がありあまり快適ではありません。まあ長距離列車ではないので、そこまで倒すこともないのですが。
あと、以前に京成の座席は幅が狭いと言った記憶がありますが、この車両は改善されていました。ただ、その犠牲なのか肘置きがかなり質素に、細くなっています。また、座席回転時に当たるのを防ぐためか、座席の座布団のなんか通路にはみ出たような感じになっており、少しでも大きく見せようというこだわりが感じられます。
デッキドア上にはLCDモニタを設置。N’EXにも装備されていますが、ここではスカイライナーのロゴにきっちり「イブニングライナー」の文字も入っていました。
停車駅案内も「スカイライナー」と同タイプが「イブニングライナー」にも用意されていました。、もちろん日・英・中・韓対応。本列車は成田空港行きなので国際線連絡で外国人も乗るので必要と思いますが、成田行きは純粋な通勤電車なので多言語表示ってどれだけの人に役に立つのかちょっと不思議です。
外は既に真っ暗。最速ですっとばすスカイライナーと異なり、こちらはほどほどのスピードで駅ごとに通勤客を下ろして行き、終点成田空港に着いたときは自分が乗った4号車は自分ひとりだけでした。
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