快速「〇〇のはなし~岡山編~」観光列車チケットレス

〇〇のはなし~岡山編~指定席券

「〇〇のはなし」は過去に何度か紹介していますが、今回山口県を出て岡山にやってきました。
その名も「〇〇のはなし~岡山編~」。森の芸術祭のアクセスの足として設定され、2024/09/28~10/27までの土休日限定で岡山~新見間を1往復します。山口線で運用されたときは「〇〇のはなし(山口線)」でしたが、今回は「〇〇のはなし~岡山編~」と列車名を少し変えてきているのが特徴です。

快速「〇〇のはなし(山口線)」指定席券(2024年)
みたび「〇〇のはなし」です。 「〇〇のはなし」は本来新下関~下関~長門市~東萩を結びますが、2023年7月の山陰本線水害で運休を余儀なくされました。 そこで「〇〇のはなし」を冬季の山口線で運用すること...

さて、この指定席ですが「観光列車チケットレス」と呼ばれるきっぷになっています。JR西日本は従来在来線の特急列車はサンライズなど一部除きチケットレス化を達成しているのですが「SLやまぐち」など快速扱いの観光列車は対象外でした。
しかし、2024/10/01の発売分から「観光列車チケットレス」として、きっぷに引き換えずにそのまま乗車することが可能になっています。きっぷの値段は通常の指定席券と同じ、取り扱いも通常の指定席券と同じですが、きっぷ引き換えが不要でそのまま乗車できます。・・・まあ自分は引き換えましたが。

提示画面

チケットレス提示画面。きっぷの名称が「観光列車チケットレス」です。

直前で引き換える手間がないのはありがたいですね。

なお、1号車12番A席は、高梁川の眺望に優れた席番でかなりおすすめです。

音と光のページェント

やくも風バス

やくもブロンズにラッピングされた満奇洞・井倉洞シャトルバス。新見駅~満奇洞を約40分で結び、運賃は無料。

10/9の記事から続く)

臨時快速「ハレのもり」を新見で降り、駅前に出るとやくもラッピングしたバスが客待ち中。森の芸術祭期間中の土休日に新見~満奇洞間で運行される、満奇洞・井倉洞シャトルバスです。全線所要約40分で運賃は無料。予約なしで乗れます。路線バスもありますが、運行本数も少ないのでこのようなシャトルバスは非常にありがたい。
乗車すると「やくも」のピンバッジがもらえました。

井倉までは伯備線とつかず離れずといった感じで進みます。

高梁川

高梁川沿いを走行。伯備線はトンネルでぶちぬきますが、バスは川に沿って走っていきます。ときおり列車が通過していきます。

新見の市街地を抜けると高梁川沿いを走行。伯備線が並行しますが、トンネルで駆け抜ける伯備線と異なり、バスは川沿いを走るため時間がややかかります。

井倉駅を過ぎ、井倉洞に到着。

井倉洞入り口

井倉洞入り口には滝が流れています。人と比べるとスケールの大きさがわかります。

井倉洞は森の芸術祭の期間中は専用のイベントが行われています。
井倉洞の洞窟の通常の照明をほとんど落とし、懐中電灯と音楽、そして光で洞窟を魅せようというものです。
前後の間隔をあける必要があるため、人が多い土休日は基本的に予約制になっており、予約なしでいくと待たされることに。
普段より暗いため一人では入れず、2人以上必須。一人旅の場合は他のパーティーと合同でいくことになります。

さて、ヘルメットと専用のリュック、そして懐中電灯を持っていざ出発。リュックには光と音の演出をするための機材が入っているとか。

井倉洞内部

光が暗く、そしてひっきりなしに光が動くのでなかなか写真を撮るのは困難です。

洞内に入るとひんやり。そして音楽が鳴って懐中電灯と、まわりの照明が共鳴して鍾乳洞全体が光のページェントとなります。場所によってテーマがあるようで、おどろおどろしいところから、晴れやかなところまでさまざま。音と光で鍾乳洞のイメージが大きく違います。

ただ、芸術としてはアリかもしれませんがSNS映えにはかなり厳しい。もともと照明を落としていてかなり暗いところで光がどんどん動いていくから、カメラで映しても適切な露出になりません。自分も洞窟内で30枚ほど撮りましたが、20枚は露出がおかしくて真っ暗だったり真っ白だったり。

井倉洞は全長1.2kmとかなり長く、高低差が90mあり、山登りの側面があるため結構体力を使います。光のページェントを見ながら最高地点の「音の滝」に到着したときには汗びっしょりになっていました。だいたい洞窟内で山登りを30~40分程度するため、休みながら進むといいでしょう。

「やくも」のシャトルバスで満奇洞へ。こちらは予約なしで誰でも入れます。

満奇洞1

満奇洞。手前部分は青の世界が。ひんやりとした感じがします。

満奇洞も「森の芸術祭」の特別演出となっており、洞窟全体が青と赤の2色に染めています。手前は青で、寒々しくそして幻想的な世界を演出しています。

満奇洞・2

奥側は赤い世界。水路に橋がかかり、そして彼岸花?が咲いている光景はどうみても三途の川。

奥は一変して赤一色となります。寒々しさはなくなりますが、なんとなく地獄のようなおどろおどろしさが。
特に水路に橋がかかり、彼岸花(の模型)が水辺から伸びている光景はどうみても三途の川。小舟に乗った地〇少〇が現れてもおかしくありません(笑)。いっぺん、死んでみる?って。。。

妙な気分で洞窟を出て駐車場前の崖を埋め尽くした本物の彼岸花を見ると、ちょっとばかり背筋が凍る気分でした。

新見のはなし

井倉駅に入線した「〇〇のはなし」

井倉駅に入線した「〇〇のはなし」。「やくも」は井倉に止まらないため、満奇洞・井倉洞は井倉駅停車の臨時快速が便利。

満奇洞からバスで井倉駅に戻り、「〇〇のはなし」を待ちます。キハ40形式を改造した気動車2両が入線です。
特急「やくも」は井倉駅には停車しませんが「〇〇のはなし」は停車するため、井倉洞訪問には便利な列車になります。

というか、「やくも」が期間中井倉駅に臨時停車しないのが謎。ちなみに2006年まで「やくも」の一部列車が井倉駅に停車していました。

JR西日本の観光列車はSLを除きすべてワンマン運行となっており、「〇〇のはなし」も例外ではありません。このため、チケッターが存在しないのが残念。

展示品

流石に展示品は岡山の名産品に差し替えられていました。一部山口の名産品も残っています。

車内は既に過去記事で紹介済みなので省略。山口県の名産品が展示されているコーナーは岡山の名産品に置き換わっていました。

快速「〇〇のはなし」指定席券(2017年)
新下関から下関を経由して長門市、東萩に向かう「〇〇のはなし」の指定席券です。以前は「みすゞ潮彩」として、同区間を運行していましたが、2017年にこの車両を改造して「〇〇のはなし」となりました。 最近の...

車内では、新見公立大学の学生による新見の「はなし」が。新見市の紹介や名所、名産品の紹介、クイズまで。備中高梁までの間、景色を見ながら「はなし」を楽しむことができました。

備中高梁駅

備中高梁駅停車中の「〇〇のはなし」。長時間停車はこの駅のみで、ぷち撮影会となりました。

備中高梁駅では20分以上の大休止。
ここで一斉に外に出て撮影タイム。運転士も外に出て気軽に記念撮影に応じています。上下のやくもを見送って「〇〇のはなし」も発車。

少しずつ暗くなってきたので車内の売店で地ビールとツマミを購入して晩酌モードに突入。
倉敷・岡山に着いたときはすっかり暗くなっていました。

10/13の記事に続く)

 

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