コロナ渦で落ち込んだ公共交通への支援+芸備線の活性化も兼ねて、2021年から発売されている「バス&レールどっちも割きっぷ」です。
片道JR芸備線、片道高速バス利用が可能なきっぷで、だいたい4/1~9/30、10/1~3/31の半年単位で発売され、発売期間内ならいつでも利用可能。
また利用の方向に制限はなく、往復利用でなくても例えば2回とも三次方面、といった使い方も可能です。
だいたい半年ごとに設定が見直され、発売当初は1500円と激安設定でしたが、2022年4月から2000円になっています。
広島~三次間は、高速バス1620円、JR芸備線が1340円で合計2980円。なので単純往復でも980円お得です。このお得分は三次市が負担しているとのこと。
注意点としてはJRの駅では販売しておらず、三次、広島のバス乗車券発売窓口に限られることでしょうか。
券面は美術館のチケットのように、チケットの両側を、JR、高速バスそれぞれの下車時にもぎるスタイルです。
コロナ渦は過ぎていますが、2023年10月以降も引き続き継続発売しています。
広島~三次間については、広島新幹線口~三次駅間で考えると所要時間は
「快速みよしライナー」>「高速バス」>「芸備線普通」
の順で短いです。一方本数的には芸備線が快速・普通合わせて1時間に1本程度なのに対し、高速バスが30分~1時間に1本と高速バスのほうが多め。
このため競争関係というよりは相互補完関係のほうが近いでしょうか。だからこそこのようなきっぷが成り立つのだと思います。
広島市内へ一直線
(10/7の記事から続く)
三次駅を発車した備北交通の広島新幹線口高速バスはいまきた道を引き返して再度三次インターから中国自動車道に復帰します。
ここから徐々に車が増え、広島北ジャンクションで中国道と広島道が分岐します。ただ中国道が分岐側になっているようで、広島道がメイン道路のようにも見えます。もっとも「広島道」(広島自動車道)の文字は見えず、見えるのは「山陽道」(山陽自動車道)。
広島道は、広島北ジャンクションと広島ジャンクションの間約17.5kmのかなり短い高速道路のため、どちらかというと中国道と山陽道の連絡道路としての扱いが強いようです。
その短い広島道を全線走破せずに広島西風新都ICで一般道路に降ります。というのもここから西風新都を経由して都市高速4号線を使用するのが、広島県北部から広島市内への最速ルートになるためです。
広島~三次便の中には西風新都ICで一般道に降りずに、広島ICまで高速で走ってアストラムライン中筋駅、JR新白鳥駅を経由する便もありますが、こちらのほうが時間がかかるようです。
その西風新都の中央に位置するAシティ中央バス停でそこそこの下車が。あたりを見回すとサンフレッチェのユニを着たサポーターがあたりぞろぞろ。
この近くにサンフレッチェ広島のホームとなるエディオンスタジアムがあり、この日は試合があるため、サポーターが詰めかけてきていたのでした。
都市高速4号線の長いトンネルを抜けると一気に広島市内中心部へ。広島バスセンターを経由して広島駅新幹線口に到着しました。
夏休みの庄原ライナー
広島駅前のホテルで一泊し、広島駅の改札で「バス&レールどっちも割きっぷ」のJR側の半券にスタンプを入れてもらい、9番線ホームに入ります。
広島駅9時発の芸備線列車は通常「みよしライナー」ですが、この日は備後庄原まで延長運転され「庄原ライナー」として運行されました。
「バス&レールどっちも割きっぷ」は三次駅まで有効ですが、三次~備後庄原間は「夏休みバス&レール乗り放題パス 2デイ」のフリー区間内になるため、そのまま使えます。
「庄原ライナー」は通常なら毎年11月ごろに運行されますが、2023年は「夏休み運行」と題して8月にも運行されました。
青春18きっぷ期間内の「庄原ライナー」の運行は珍しく。あたりを見るとやはり青春18きっぷ利用者を多く見かけます。
ほぼすべてのボックスシートが埋まるほどほどの乗りで、混み過ぎず、空きすぎずの適度な乗車率で、広島駅を定刻で発車です。
下深川までは各駅停車で各駅で活発な乗降がありましたが、下深川を過ぎると快速運転開始。乗降もほとんどなくなります。
三次駅で乗客がかなり降りますが、若干ながらも乗車もあり、空き気味の車内で三次駅を発車。
延長区間にあたる三次~備後庄原はノンストップです。普段三次以北はキハ120の独壇場ですが、キハ47で乗るとなんか違った路線のように見えますね。
三次以北はほとんどがそれとわかる乗り鉄組。中には録音する人も。
備後庄原駅ではちょっとした撮影会になっていました。
(10/11の記事に続く)
コメント