特急「泉北ライナー71号」特急券

特急「泉北ライナー71号」特急券

南海電車は大阪難波を起点に関西空港方面の特急「ラピート」、和歌山方面の特急「サザン」、橋本・高野山方面の「りんかん」「こうや」が運行されていましたが、これに2015年から新たに和泉中央までの特急「泉北ライナー」が加わりました。

これは難波と泉北高速鉄道の終点である和泉中央まで、朝夕運行して主に通勤通学の着席需要を目指した特急になります。
着席通勤が主目的とおもいきや、土休日にも運行されています。
当初は試行の意味もあったのか、南海電鉄の「サザン」で使われている11000系電車を使用していましたが、利用が定着したのか増発もあり泉北高速鉄道初の自社特急車である12000系電車を登場させて、朝夕にだいたい30分~1時間おきに運転されるようになっています。

ところが、2022年5月27日に主に特急「こうや」で使用していた30000系電車が車庫内で脱線。車両も損傷して修理となり、もともと高野線向けの特急用車両をぎりぎりの状態で回していた南海では特急電車の車両が足りなくなってしまいました。
当面は運休して通勤電車による代用特急でしのいでいましたが、2022年11月以降、高野山への観光需要が落ちる冬季に「泉北ライナー」で使用していた11000系を高野線特急「りんかん」で運転させ、「泉北ライナー」については、比較的車両の余裕がある関空向け「ラピート」で使用していた50000系を復帰させたのです。

こうして南海の苦労の末(?)ラピートが泉北高速鉄道を走るようなり、当時話題になりました。
もちろん商売上手な南海ですので、ちゃっかり試乗会とかやってたりしてます(笑)

50000系車両(ラピート)を特急泉北ライナーとして運行します

30000系の修理は2023年4月には終了し、GWになる4/29から通常運転が再開されましたが、なぜか50000系の「泉北ライナー」使用は継続しています。

(2023/11/12追加:ラピートでの「泉北ライナー」運用は2023/09/30限りで終了しました。)

どこかのタイミングで戻すから乗るなら今のうちかなあ、と出かけたわけですが、今度は先週の6/18に今度は萩之茶屋駅で人身事故。高野線特急車両(31000系)が損傷してしまい、またしても車両不足になってしまいました。
週末になる6/24は車両不足で一部の特急を運休しましたが、流石に予備車両を用意したほうがいいんでは・・・?

というわけで前置きがかなり長くなりましたが、「泉北ライナー71号」の特別急行券です。6号車ということなので6両編成の「ラピート」で確定です。(50000系以外の「泉北ライナー」は4両編成です。)
料金は520円均一。ネットのチケットレスもありますが、自分は券売機で購入しました。南海の特急券って割と最近まで窓口販売がメインだった気がしますが、流石に券売機購入も普通にできるようになってきたようです。

乗るならスーパーシートに

難波駅
難波駅に停車中の「泉北ライナー71号」普段端っこに止まる見慣れた車両も場所が違うと目立ちます。

なんば駅近くのビックカメラで買い物後、南海難波駅の3階ホーム向かうと既に鉄人28号「ラピート」は入線していました。
南海難波駅は9番線まであり、阪急梅田駅ほどの規模ではないものの、やはり広い頭端式ホームは首都圏などから初めてくる人は割と圧倒されるそうです。
普段は右端の9番線に入線している「ラピート」なので、高野線ホームとなる3番線に入ると若干違和感を感じます。しかし、存在感はやはり抜群。既に「泉北ライナー」に導入されて半年が経過していますが、いまだに写真を撮っている人多数でした。

・・・冷静に見ると「WEST EXPRESS 銀河」と塗装が近いな。

入り口
行き先表示は残念ながら「特急」の表示のみ。そのかわり、泉北ライナーのステッカーが貼られていました。車両限定なんでしょうね。

ステッカーが貼られていたので、ラピートはどうやら関空に行く編成と、和泉中央に行く編成は別の模様。おそらくラピートのうち1編成が「泉北ライナー」専従で運用に入っているのでしょう。
側面の楕円形の窓はあまり見ることがない形で、これまた新鮮。

ラピートスーパーシート
ラピートのスーパーシート。「泉北ライナー」で運用時はスーパーシート料金はかからないため、単純に乗り得席となっています。掘削区間では両側に道路が。

6号車は本来ならばスーパーシートで関空行き「ラピート」で使うときはスーパーシート料金210円が追加で必要ですが、「泉北ライナー」で運用されるときはスーパーシート料金は不要です。
自動券売機で特急券購入時にシートマップを使用して座席指定ができるため、もちろんスーパーシート席を指定しました。
スーパーシートは横3列で特に幅に対してゆとりがあります。比較的客が少ないこの時間帯より、客が見込める通勤時にこの車両だとかなりありがたいなあ、と感じますね。

難波駅を発車すると、新今宮、天下茶屋に停車すると次は泉北高速鉄道の泉ヶ丘まで止まりません。「こうや」「りんかん」なども停車する堺東を通過するあたり、明確に大阪市内と泉北ニュータウンの輸送に特化しているといえるでしょう。
大阪メトロ御堂筋線との乗換駅である中百舌鳥を通過すると泉北高速線に入ります。中百舌鳥駅の先にトンネルがありますが、そこからは高架と掘削区間になります。
掘削区間では両側に道路が併走しており、なんかデジャブを感じたのですがおそらく北総線の千葉ニュータウン中央付近をイメージしてしまったようです。北総鉄道も空港特急「スカイライナー」が走っており、奇しくも東西の空港特急が似たところを走るようになってしまいました。

終点到着
終点の和泉中央駅では、そのまま折り返しは行わずいったん引き上げてから次の難波行きに入るようです。

難波から約30分で終点の和泉中央に到着。「日常の中にある非日常」を体現した50000系「泉北ライナー」でした。
もっとも泉北高速鉄道が所有する12000系も入った瞬間に金色の内装など、非日常を体現するスタイルで、こっちも機会があれば乗ってみたいと思います。

 

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