前回の記事からの続きです。
SL人吉の乗車証明書です。JR九州のD&S列車の乗車証明書は絵葉書タイプの表面がイラスト、裏面がスタンプのタイプに統一されており、よく言えば集めやすい。悪く言えばマンネリといったところでしょうか。
以前は乗務員が配りにきていた気がしますが、最近は自由にとるようになっており、スタンプもその場で押せます。
さて、熊本を定刻に発車。乗車率は3~4割といったところ。空きボックスも多く、秋の乗り放題パスが使える週末の割には思ったより乗ってないなあ、という印象。
客層はほとんどが家族連れで、いわゆる乗り鉄や鉄ヲタといった人たちはあまりみかけませんでした。
乗り鉄組はみんなJR東日本パスで、東日本乗り乗り鉄に回ったか(笑)
弁当は万人向けかもしれない
86弁当の中身です。ハンバーグ、から揚げ、ナポリタン、おにぎりといった構成。どちらかというと子どもむけかも。ただし分量がかなり多いので注意。
熊本発車してしばらくすると、2号車のカウンターがオープンしたとの放送が入ったので早速向かいます。だいたいこの手の列車はカウンターオープン直後は大混雑になるのですが、今日は客がいません。
まさかまだ開いていないとおそるおそる聞くと。「やってますよ」、とのことで、
早速86弁当と小町麦酒を購入。ちょっと早めのランチとします。
86弁当(1200円)は、容器が専用の容器でないのががっかりですが(HPでは動輪が描かれていました。)中身はかなりボリューミー。
から揚げ、ナポリタン、鮭の切り身、ハンバーグ、おにぎりなどで、どちらかというと子ども向けでしょうか。ただ、小食な人にとってはかなりの量になるので、家族でテーブルの上でわいわい取り合うのが楽しいかもしれません。
小町麦酒は熊本クラフトビールが販売しているので、そこそこ歴史があるわりにはあまり県外のビアフェス等では見かけないです。その代わり熊本市内のバーでは結構みますし、熊本駅の土産物店の中にも入っており、わりと定番化しています。
今回購入すたのはペールエール(肥後菊)ですが、飲んだ感じはペールエールというよりIPAに近い感じ。(といっても呑兵衛にしか通じませんが)IPAスキーな私としては好みのタイプです。
ビール飲みながらチマチマ食べていると、植木駅に到着。後続列車に道を譲ります。
そして約50分後に玉名駅に到着。ここでも後続列車に道を譲るために9分程度停車します。
鉄道写真は玉名駅で撮るべし
玉名で撮影タイム。
というか、道中で綺麗な編成写真が撮れるのがほぼここのみなので、数少ない乗り鉄組+αが反対側ホームに向かいます。
綺麗に晴れ渡ったので、もともとダークな車体が写真で撮ると一層ダークになってしまいましたが、まあこれはいたしかなしといったところでしょうか。
側面は割と50系客車の原型とどめている部分も多く、2段窓がずらりと並ぶ姿はDE10と並べると、以前の姿を彷彿させますね。
ゆっくり走ろうぜ九州路
玉名駅を発車。これから県境超えで福岡県になりますが、それほど山越え感はありません。そのため淡々と進みます。
そのうち眠くなってきました。
というのもこの「SL人吉」あまりスピードが上がりません。
肥薩線みたいなところだと気にならないのですが、流石に線路状態がいい本線だと景色が単調なこともあってすぐに眠くなってくるのです。
表定速度は約30km/h。停車駅が多かったり、長時間停車が多くてこの数字ならばともかく、停車駅が少ないのにこの数字というのはかなり遅いです。実際GPSで測っても大体30~40km/h程度で走行していることが多かったです。
勾配の少なく、線路状態のいい幹線系統でこの値はかなり低めで、これも途中で眠気を誘う一因かもしれません。
(SLやまぐちと乗り比べるとよくわかります。)
大牟田駅はすぐに発車。荒木では運用を離脱したばかりの415系電車が留置されていました。
久留米で後続の列車に追い抜かれます。
ここで乗り換える人もいました。新幹線だとここでのりかえないといけません。
熊本でもそうでしたが、久留米駅も新幹線ホームのすぐ横に横付けされ、見事な新旧対比になっていました。
久留米駅を出ると鳥栖駅はすぐです。
「SL人吉」引退へ
この日の利用客(だいたい3~4割程度)だけで見ると、SL運転日の週末なのにかなり空いており、正直気合を入れて指定席を取るまでもなかった気がしました。
SLの運転には非常にコストがかかり、正直儲かることはないはずです。
こんな空いた状態で今後やっていけるのかな?と思いながら帰宅した矢先、いきなり飛び込んできた「SL人吉引退」のニュース。

老朽化のため、ということですが、利用客の減少にも触れており、これが連日満席ならば多少無理をしても残す動きになっていたのではないか?と思う今日このごろです。
廃止が発表されたら乗車率が跳ね上がるのは予想できますので、この日にまったり乗車できたのは僥倖だったのかもしれません。
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