「鶴見~羽沢横浜国大」乗車券

「鶴見~羽沢横浜国大」乗車券

鶴見から相鉄の羽沢横浜国大までの乗車券です。
通称「相鉄・JR直通線」は2019年11月30日に開業した東海道貨物線の横浜羽沢駅と相模鉄道の西谷駅を結ぶ路線で、それに伴い、JR東日本と相模鉄道の直通運転が開始されました。
自分は乗りに行くつもりがコロナ渦に突入していけなくなり、2022年になってようやく初訪問です。相模鉄道の車両も当時かなり話題になりましたが、きっぷ面でも面白い状況になっています。

「相鉄・JR直通線」は途中に羽沢横浜国大駅を設置し、ここがJR東日本と相模鉄道の境界となりました。
今回はその羽沢横浜国大行きの乗車券です。
このきっぷは指定席券売機で発券したものです。ICマークが入っているのはSuicaで購入したことを示します。
経由「—」はマルス券では口座入力以外ではあまりみないのですが、「相鉄・JR直通線」と書くと、実際乗車するルートと乖離するからあえてはずしたのでしょうか。

・・・と「乖離」とは・・・?運賃面ではかなり面倒なことになっています。

謎の運賃表

巷をにぎわせた羽沢横浜国大駅に掲げられている運賃表がこれ。

羽沢横浜国大駅のJR向け運賃表
羽沢横浜国大駅からのJR運賃表。こっちは運行系統単位で線がひかれていて隣の駅の「武蔵小杉駅」まで310円。一方遠そうな鶴見駅までが170円

なんか遠くになると運賃が上がるという常識を覆してしまいそうな運賃表になっています。隣の武蔵小杉まで310円。一見遠そうな鶴見・国道は170円。

鶴見から羽沢横浜国大までは8.8km ですが、今回はかなり面倒なことになっています。
面倒の原因はこの運賃表からわかるとおり、鶴見駅から羽沢横浜国大駅に直接向かう路線がないためです。
実際、鶴見駅には、東海道貨物線が通ってますが、当然ながら駅がありません。しかし、運行上は鶴見駅の西側で羽沢方面に向かっており、運賃は律儀に鶴見駅から分岐する形で設定されています。

相鉄・JR直通線に関わるJR線区間の運賃等について

でも横須賀線(湘南新宿ライン)は、鶴見駅に止まりませんので、鶴見駅から横浜駅、鶴見駅から武蔵小杉駅への飛び出し乗車が認められています。

飛び出し区間
区間外乗車の特例と呼ばれるもので、これは旅客営業取扱基準規程で定められています。

このため、鶴見から羽沢横浜国大に行くには、

鶴見(京浜東北線)横浜
横浜(横須賀線/湘南新宿ライン)武蔵小杉
武蔵小杉(相鉄・JR線直通)羽沢横浜国大

となります。もし鶴見から羽沢横浜国大への利用客が多かったら鶴見駅に相鉄・JR線直通向けのホームが作られてることでしょう。
なお、鶴見→羽沢横浜国大へは運賃計算上は行き止まりルートになりますから、実際乗車できるのは上記のルートのみで、大回り乗車等はできないです。
でも上の運賃表からだと、あたかも川崎~南武線経由や、川崎経由ができそうに見えてしまいます。

では、実際に乗車してみましょう。

隣の駅までどんだけ・・・

鶴見駅で12時ごろ改札を通り、京浜東北線で横浜に向かいます。鶴見駅で待っているときに走り過ぎたのが、相鉄海老名行き。

鶴見駅を通過する海老名行き特急
鶴見駅で待っていると通過していったのが、E233系の海老名行き。これに乗れば羽沢横浜国大は次の駅ですが、ホームがない・・・

ああ、あれに乗れればすぐに着くのに

とは言っても仕方がないので、おとなしく横浜駅に向かいました。

横浜駅駅名標
横浜駅に到着。ここから横須賀線で武蔵小杉に向かいます。しかし・・・?

横浜駅で横須賀線、君津行きに乗り換え。車内はガラガラですが、すぐ降りるつもりで立っていると、

「ただいま鶴見駅付近で踏切で警報装置が鳴ったため、安全確認のためしばらく運転を見合わせます。」

オイ!

15分ほど停車して横浜駅を発車。先ほど乗車した鶴見駅を通過。横須賀線の次の停車駅は新川崎駅ですが、こちらは相鉄・JR連絡線のホームがないため、武蔵小杉で乗り換えることになります。

武蔵小杉駅・駅名標
武蔵小杉駅の駅名標です。今や一大ジャンクション駅になりました。

いろいろあります。武蔵小杉

武蔵小杉駅で乗り換えのため下車。何気に見上げると行き先案内に驚愕。

武蔵小杉駅の行先案内
武蔵小杉駅の行き先案内です。
行き先も停車駅もマチマチなので、乗る列車を間違えないようにしましょう。

1本のホームにこれだけ詰め込まれると、ヨソ者にとっては誤乗が怖い。
埼京線直通なんてあったっけ?と一瞬思いましたが、ラッシュ時に相鉄からの直通列車が埼京線直通になっていましたね。

列車が遅れて到着したため、後続の列車、および横浜方面への列車が次々にやってきます。

E217系電車
新型E235系登場で少しずつ数を減らしている横須賀線・総武快速線用E217系。この時点ではまだまだ多数派でした。
E231系
湘南新宿ラインに入るE231系です。方向表示がフルカラーLEDでなければE231系(だと思う。多分。)反対側のホームは確か将来の横浜方面ホームで、今いるホームが品川・大崎方面専用になるはず。
N’EXの成田空港行き
「成田エクスプレス」の成田空港行きもノロノロ運転で遅れて入ってきました。空港連絡特急も踏切支障の巻き添えに。
サフィール踊り子
サフィール踊り子も遅れて武蔵小杉到着。
サフィール踊り子は初めて見ました。いつか乗ってみよう。

とまあ、相鉄直通列車を待つ間にいろいろな列車が通りすぎ、ようやくお目当ての海老名行きが入線しました。

相鉄・JR線直通海老名行き
ようやくやってきた海老名行きはインパクト抜群の12000系

この時点で鶴見発車からすでに45分すぎてます。。。たかだか8.8kmなのに。

駅まわりに何もなかった羽沢横浜国大

ようやくやってきた相鉄線直通の海老名行きです。
車両はJRらしくないスタイルの12000系。紺の塗装と半流線形のフェイスが印象的です。
車両性能自体はE233系と大差ないそうですが、車体が違うと全く別物に見えるから不思議ですね。

列車は武蔵小杉を出ると、すぐに横須賀線から離れます。とはいっても横須賀線とはほぼ並行に走り、ホームのない新川崎駅を通過。そしてこの日3度目の鶴見駅を通過。
鶴見駅西方で、横浜方面の線路から離れ、トンネル区間に入ります。
ここから先はほとんどがトンネル区間。外に出て、横浜羽沢駅がちらりと見えたかと思うと、ようやく羽沢横浜国大駅に到着。およそ55分の旅路でした。たった8.8キロなのに(←しつこい)

羽沢横浜国大駅駅舎
羽沢横浜国大駅の駅舎はかなり立派。立派なんですがコンビニの1軒もなく昼飯に困ることに。

羽沢横浜国大駅は相鉄が管理。で、駅員に無効印をお願いすると、
「こんなのしかないけど・・・」と押してくれたのが、相鉄のキャラクターである「そうにゃん」の乗車記念印。
ちょっとにじんでますがたしかにそうにゃんです。
JRしか乗ってないけど、そうにゃんが出てくるちょっと面白い1枚になりました。

さて、お腹も空いたのでここで昼飯、と思ってあたりを見渡すと飯屋どころかコンビニの一軒もありません。自分の探し方が悪いのか、ちょっとあたりをうろうろしてみましたがやっぱりないです。
「横浜国大」とある以上、学生向けの安い飯屋ぐらいあるだろう、という期待は無残にくずれ、駅のパンの自動販売機で侘しい昼食となってしまいました。。。

 

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