新幹線「やまびこ55号」乗車券・特急券（どこかにビューーン）

JR東日本は2022年12月より、新幹線の特定の4駅からランダムに選択して選ばれた駅を新幹線で往復できる「どこかにビューーン」を展開しています。

JRE POINT 6,000ポイントで、おススメの4つの駅の「どこかに」新幹線で向かう新しい旅です。

手順としては

1. 発着駅、往路の日付・出発時間帯、復路の日付・帰着時間帯、人数を入力し、行き先候補を検索。
  この際に4駅が提示され、気に入らなかったら再検索が可能。
2. 申し込み後、3日ぐらいで、4駅のうち1駅が決定され、往路の列車と復路の列車も同時に決定します。

つまり、あらかじめ4か所のうちランダムに行き先が決定されることになります。
ただし、購入はお金ではなく、JREポイントで支払う必要があります。自分はたまたまJREポイント持っていたのでそのまま購入しましたが、持っていない人にとってはそこがネックになるかも。
ただし、必要なポイント数は6000ポイント。通常JREポイントはSuicaにチャージすることが多いかと思いますが、その場合、1ポイント=1円ですから、その計算でいくと6000円で往復できることとなり、使い道としては割とおいしいかもしれません。

なお4か所は那須塩原以北、上毛高原、安中榛名以北のJR東日本の新幹線駅（秋田新幹線、山形新幹線）となっており、大宮駅発着基準でどの駅があたっても基本往復6000円以上かかるため、ポイントが損することはないかと思います。
秋田とかが当たると大当たりです。

JR西日本「サイコロきっぷ」との違い

似たきっぷとしてJR西日本の「サイコロきっぷ」があります。

サイコロきっぷ（広島発、行き先博多）

大阪発のサイコロきっぷが好評だったからか、広島発も発売されました。こちらも一人あたり4500円を支払い、サイコロを振って姫路松江博多のうち、いずれかの行先が決定するというものです。確率はそれ...

似た性質のきっぷですが、JR東日本の「どこかにビューーン」はJREポイントでの支払いが必須ということで、そこまで盛り上がらなかったようです。

じゃあ「サイコロきっぷ」と同様に例えば6000円支払えば盛り上がるかというと・・・ちょっと微妙。
というのも、この「どこかにビューーン」はイールドマネジメントの産物と言えるからです。

「サイコロきっぷ」の行き先は完全に運で、乗車列車は客が自由に指定できました。
しかし「どこかにビューーン」は、JR東日本のイールドマネジメント（空席管理）で新幹線の座席を空席のままで走らせると損だから、空席の確率が高い座席を「どこかにビューーン」で売るという方法になります。
「サイコロきっぷ」と違って乗車列車を客側が指定することはできません。だって列車の空席が出そうなわけですから、勝手に違う列車を指定されても困るからです。
このため、指定された列車の変更も不可です。（座席の変更は可能）

で、出てきた4つの到着地は下記のとおり

・佐久平
・上毛高原
・仙台
・角館

角館がやたら遠いですが、時間帯からして日曜午後の秋田新幹線の東京行きなんて混雑が予想されるから多分違うだろうなあ、と思ってこれで申し込むと、行き先は…

行き先は「仙台」往復やまびこが指定されました。

行き先は「仙台」行きは「やまびこ55号」帰りは「やまびこ152号」が指定されました。仙台だから仙台発着の「やまびこ」になるのかな、と思ったら、行きは盛岡行き「やまびこ」だったのが意外。

帰りの「やまびこ152号」は時間の都合が悪かったため、知り合いに譲渡しました。「どこかにビューーン」は6000ポイントですが、実態は3000ポイント+3000ポイントで2回分の「新幹線eチケット」を購入したものとして発行されるので、そのうち1回分を譲渡すること自体は可能です。
具体的には「新幹線eチケット」は、Suicaに紐づけることによって使用できるので、譲渡する場合は譲渡先のSuica番号を登録するだけで完了します。
もっともSuica番号を見知らぬ他人に教えるのもどうかと思いますので、「新幹線eチケット」をヤフオク等でやり取りすることはまずみませんが（笑）

しかしこうやってみると通常のJREポイント引き換えで7940ポイント必要な東京～仙台間が3000ポイントで乗れるのは強いですね。

行き先が予想つかないかわりに格安で往復できる「どこかにビューーン」は、日帰りにも使えるため、首都圏在住でJREポイントさえあれば、恰好の暇つぶし商材として最適なのではないでしょうか。