「つばめ360号」の新幹線特急券です。
当時から数少ない山陽新幹線直通の「つばめ」号で、この「つばめ360号」は小倉行きでした。
一方、当時は新下関行き「つばめ326号」という列車も存在していました。
当時、EX-ICが山陽新幹線に導入され、対象列車に「つばめ」が含まれていたため?と思って調べてみて初めて山陽新幹線に「つばめ」が乗り入れていることに気づきました。
この山陽新幹線直通の「つばめ」はいったん2013年に廃止されますが、その後2017年(だったかな?)に「つばめ306号」として小倉乗り入れが復活し、2023年1月時点では「つばめ302号」が小倉行きとして乗り入れています。なお、小倉以東への乗り入れは2013年の「つばめ326号」廃止以降、現時点まで復活はないようです。
(2023年4月1日追加)2023年3月のダイヤ改正で、新下関始発「つばめ321号」が設定されました。
複雑な特急料金計算
さて、今回は山陽新幹線と九州新幹線の直通の特急料金です。
昨日の記事は北海道新幹線と東北新幹線の直通の場合の特急料金ですが、今日は山陽新幹線と九州新幹線なので、「特940」が山陽新幹線部分の特急料金、「九特830」が九州新幹線部分の特急料金です。
eきっぷで料金に割引がかかっているため、少々わかりにくいですが、元の料金の根拠は前回のはやぶさ同様旅客営業規則第125条で定められています。(下記は消費税10%化以降のものなので、額が少々違います。)
第125条 (中略) f 東京・小倉間の新幹線停車駅と新鳥栖・鹿児島中央間の新幹線停車駅との相互間を乗車する場合に発売する指定席特急券(第57条第7項の規定により発売するものを含む。)に適用する指定席特急料金 (a)(b)以外の指定席特急料金 (b)第57条の3第5項の規定により発売する指定席特急券に適用する指定席特急料金 ① ②以外の指定席特急料金 (中略) (③)小倉駅と新鳥栖駅又は久留米駅との相互間の指定席特急料金 |
まあ、なんとも難しい表現ですが、下記の感じです。
・久留米~博多間の特急料金は1790円
・博多~小倉間の特急料金は2290円
これをベースに合算すると4080円。
ここから規225条の(1)の(イ)の(f)の(b)の②の(③)のルール(ええい、ややこしい!)に従って、
・久留米~博多間の特急料金は1790円から770円引き(=1020円)
・博多~小倉間の特急料金は2290円から920円引き(=1370円)
合算して2390円。これが現在の時刻表にも載っている発売額となります。
eきっぷはここから530円引きなので、現在のeきっぷでの発売額は1860円です。
なお、今回のきっぷは消費税5%の時代の価格なので若干安くなっています。
この現在の発売額の2390円は、小倉~博多間の特定特急料金990円と博多~久留米間の特定特急料金870円の合計1860円に、指定席分として530円を上乗せした金額と合致します。
消費税値上げ前からこの状態になっており、つまりこの規則は特定特急料金との整合性を無理やりあわせようとしてできた産物なのかな、と思います。
新幹線をご利用いただきましてありがとうございます。
九州新幹線は、現時点では車両はN700系と800系の2種類の車種が活躍していますが、山陽新幹線に乗り入れるのはN700系のみ。試運転で800系も山陽新幹線に入線したことはあるそうですが、営業運転での実績はありません。
側面表示の「つばめ360 小倉」の見慣れない表示が新鮮です。
もう一つ気になったのは車内の自動放送。合成音声自体は共通でも九州新幹線と山陽新幹線は微妙に表現が異なり、九州新幹線では
「今日もJR九州をご利用いただきまして、ありがとうございます。この電車はみずほ号、新大阪行きです。」
山陽新幹線では
「今日も新幹線をご利用いただきましてありがとうございます。この電車はみずほ号、新大阪行きです。」
となります。おそらく東海道・山陽新幹線という形で一体で運行しているため、「新幹線」という案内になったのかな、と。
じゃあ、つばめ号は、というと、博多発車後は
「今日も新幹線をご利用いただきましてありがとうございます。この電車はつばめ号、小倉行きです。」
しっかり置き換わっていました。音声合成なので比較的調整は簡単でしょうが、博多発車後にしか聞けないパターンなので、機会があればちょっと気にしてみましょう。
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