「ANAきた北海道フリーパス」の性格上、旭川以北を使わないという選択肢はないはずなので、一度は「宗谷」「サロベツ」のお世話になることでしょう。このうち、「宗谷」は早朝札幌始発の稚内行きと、深夜札幌帰着の1往復のため、新千歳空港から稚内方面に向けて使いやすいのは「サロベツ」となります。
ただし、そのうち「サロベツ3,4号」はオフシーズンの火曜日~木曜日が運休になる場合があるので注意が必要。サロベツ3号は夜間~深夜運転なので実害は小さいでしょうが、サロベツ4号稚内発13:01旭川着16:45と、札幌方面に一番便利な時間帯に運行される列車なので要注意です。
今回はその「サロベツ1号」の指定券です。ライラック15号を旭川で受けて旭川始発で運行しますが、改札を出ずに旭川で乗り換えると特急料金は通算されるほか、「ANAきた北海道フリーパス」の指定席使用枠が1枠で済むというメリットもあります。
トーテムポールのような天丼
(12/28の記事から続く)
ランチは旭川で、と漠然と決めていてどこにするのかは決めておらず、決まらなくても駅前に山頭火もあるし大丈夫だろ、と思ってたのですが何気に深川で気になる店を見つけたので、「カムイ9号」を深川で下車して歩きます。
15分ほど歩いたところにあるのが「食事処 藤」。以前から知っていた店ではあり、グルメ系 YouTuber あたりもよく取り上げている店ですが、やっぱり無視はできません。
ただ、実はアクセスが深川駅から徒歩圏内だったというのは意外だったので、2月でも晴れ上がって比較的歩きやすいこの機会に訪問することに。
駅を出て正面の道を降りてすぐの大通りを右折。あとはひたすら歩道を歩くと見えてきます。
この店を有名店にしたのがやはりこの天丼の存在。
天丼セット(A)1100円也。天丼のほかに味噌汁、冷そば、付け合わせ、冷ややっこがつきます。(天丼単品で900円)
とにかく天高くそびえたつ天丼には圧倒されるばかり。海老天が下で支えて野菜天がトーテムポールのごとく直立しています。
ささきの大あなご丼もそうでしたが、流石にこの見栄えは初見で見ると衝撃的で、誰しもが写真を撮ります。というかよくこんな天ぷら作れるなあ、と感心しきり。
さて問題は食べ方で、自分は普通にタワーをへし折って食べましたが周りを見ると立ち上がって上からおそるおそる食べる人も多数。店の人に聞くと上手な食べ方を教えてくれるので聞いてみましょう。
しかし、このボリュームで1100円は町の定食屋恐るべし。
明日は晴れそう
タワー天丼を堪能して駅に戻り、ライラック15号で旭川へ。15分ほどで到着して「サロベツ1号」に乗り換えます。789系からキハ261系に乗り換え。電車と気動車ですが、貫通幌がなければ色違いの兄弟車両と言われてもおかしくないぐらい似ています。
毎回思うのですが「稚内」という文字を見ると「最果ての地にいくんだなあ」と思うのは自分だけでしょうか。
冬の北海道は悪天候がつきものですが、今回の旅行では珍しく天候に恵まれ、晴れの日が多かったです。もっとも北に向かうとどんどん雲が出てきて、ああいつもの冬の宗谷本線だなあと。
それでも名寄当たりまでは日差しがあり、雪に反射して非常にまぶしかったため一時的にブラインドを下げることに。これまた雪国「あるある」ではないでしょうか。
さて宗谷本線に乗ると毎回取り上げる音威子府以北の天塩川沿いの光景ですが、2023年~2024年冬はどうも様子が違います。
通常、2月下旬にこの地域に踏み入れると天塩川が全面結氷してその上をエゾジカが走ってたりするのですが、2023~2024年冬は2/24になっても全面結氷していません。それどころか諏訪湖の御神渡りのごとく、氷と氷がぶつかって盛り上がっている箇所すらあります。
もしかしたら2月に結氷して既に溶けてるのかもしれませんが、毎年この時期に来る自分としてはちょっと珍しい光景です。
通常2月に来ると天塩川は↓のような状態です。
さらに下流になり天塩中川付近までくると普通の川のようになっており、2023年冬は暖冬だったんだなあ、と改めて感じました。
幌延を過ぎたあたりから暗くなり、稚内到着時はほぼ真っ暗。
もっともこの時期に来ると稚内は吹雪か地吹雪が出迎えてくれるのですが、この日は曇ってはいたものの、風は全くない穏やかな稚内。
氷点下であってもこれだと非常に過ごしやすいです。
冬の稚内空港の就航率は6割~7割台に落ちます。つまり3回に1回は欠航するという非常に厳しい気象条件です。もっとも最近は滑走路延長や防風柵設置などでマシにはなっているとはいえ、冬の空路での稚内出入りはかなりギャンブルです。
天気予報を見ると明日の稚内は快晴とのこと。これは珍しい。だとするとアレも綺麗に見えるのでは・・・?とちょっとばかり期待してしまいます。
(1/1の記事に続く)
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