2024年4月で乗継割引が全面的に廃止されましたが、JR西日本ではそれに代わる東海道・山陽新幹線に対する乗継の割引特急券を発売しています。
EX予約もしくはスマートEXで購入していることが前提で、通常はチケットレス形式で発売され、新幹線を下車後、そのままスムーズに乗り換えが可能です。
新山口、岡山、姫路、新大阪、京都の各駅での乗継は上記の乗継チケットレス特急券となりましたが、米原での「しらさぎ」乗継は、乗継であってもチケットレスにならず通常の乗車券・特急券形式となりました。おそらく、北陸新幹線があるためと思われます。
米原~敦賀の乗継きっぷは、乗車券・特急券込みで500円のバーゲン価格。通常の運賃・料金が2160円ですので約77%引きです。東京->敦賀で考えるとこんな感じ。(東京~米原は「ひかり」利用・通常期)
購入方法 | 運賃・料金 |
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東京~米原スマートEX+「しらさぎ」乗車券・特急券 | 14590円 |
東京~米原スマートEX+「しらさぎ」乗継きっぷ | 12930円 |
東京~米原EX予約+「しらさぎ」乗継きっぷ | 12680円 |
東京~敦賀乗車券+「ひかり」「しらさぎ」特急券 | 15340円 |
東京~敦賀乗車券+「ひかり」e特急券+「しらさぎ」eチケットレス(J-WESTカード限定) | 13380円 |
東京~米原「EX早得1(自由席)」+「しらさぎ」乗継きっぷ | 11590円 |
東京~敦賀(新幹線eチケット(トクだ値14)/eチケット早特14) | 11310円 |
東京~敦賀eチケット(北陸新幹線経由) | 16160円 |
参考までに北陸新幹線経由も載せています。出色の割引なのが北陸新幹線経由のトクだ値14/eチケット早特14で、通常運賃・料金の3割引。ただし、14日前までに購入が必要で、かつ枚数制限があり乗車率の高い列車は比較的すぐ埋まってしまいます。
一方米原経由では、EX早得1+乗継きっぷの組み合わせが最強。新幹線は自由席利用になってしまいますが、名古屋~東京間は「のぞみ」も可能で前日まで発売というのが強い(発売は乗車6日前より)。また自由席ということもあってか比較的枚数制限がゆるく、買いやすさという面ではこちらもありそうです。
東京~敦賀については「しらさぎ」乗継きっぷがかなり強くて、乗継割引廃止以上に割引が効く面白い状態になっています。
価格的には申し分ないのですが、最大のネックはそのきっぷの引き取り方法です。
ネックは米原駅のきっぷ売り場
今回、利用は京都~米原~敦賀で利用しました。京都~米原のEX予約発券が2160円、プラスして乗継きっぷ(500円)を加えると2660円です。この価格、京都~敦賀のサンダーバード利用(3420円)より760円も安かったりします。
ちなみに京都~敦賀間を新快速でいくと1690円。サンダーバード利用でも、J-WESTカード専用のeチケットレスを組み込むと2780円と比較的安価です。
最大のネックはこの「しらさぎ」の乗継きっぷ、JR西日本管内でしか発券できません。東京、名古屋方面から来た場合、乗換駅の米原でしか引き取りができないというのが最大の弱点です。他の乗継きっぷはチケットレスなので引き換え不要でそのまま乗れますが、このきっぷのみ引き換えが必要です。
この弱点、乗車した11/2はさらに悪化していました。大雨によるダイヤ乱れです。
11/2は、台風崩れの低気圧と季節外れの秋雨前線の影響で、全国的に大雨に。東海道・山陽新幹線も午前に大雨による運転取りやめが発生していました。
12時前には運行再開しましたがダイヤは大幅に乱れたまま。京都駅ではきっぷの変更をしようと長蛇の列が。
そこで、この時間帯に時刻表に載っていない突発臨として「のぞみ900号」「のぞみ902号」がこの時間帯設定されました。グリーン車以外全車自由席。ジャパンレールパスやぷらっとこだまなど、通常「のぞみ」が利用できないきっぷや商品でも乗車可能とのこと。
京都から大量のインバウンドを乗せ、「のぞみ900号」と続行便の「のぞみ902号」が立て続けに出発していきました。
「のぞみ」は米原に止まらないので自分は約10分遅れでやってきた「こだま728号」に乗車。自由席は8割ほど埋まっていて窓側席は全部埋まっていましたが、自分は次の米原で降りるので問題なし。
外は土砂降りの中、京都を発車しました。
10分遅れのまま米原に到着。「乗継きっぷ」を引き取りしようと、米原駅のみどりの窓口にいくと、ダイヤ乱れのせいか長蛇の列が。
米原にはみどりの券売機が1台とみどりの窓口が1窓ありますが、いずれも長蛇の列が。
しかもダイヤ乱れの変更措置のため、進みがかなり遅い・・・
結局発車25分前に米原駅に着いたものの、引き取りに20分かかってしまい「しらさぎ」乗車はギリギリに。
正直、ハラハラしました。このダイヤ乱れの中、きっぷ受け取りが時間内にできずに乗り遅れた人もいそう。そもそも米原駅できっぷの引き取りができる券売機が1台しかないのも問題な気もしますが、そのあたりどうなのでしょうか。
引き取り不要なチケットレス化を進めたほうがいい気がしますが、敦賀はともかく福井、金沢など北陸新幹線方面の「乗継きっぷ」をチケットレス化しようとするとJR東日本との仕様の調整が必要で、このあたり難しいのかもしれませんね。
車輛は681系。しらさぎ用に側面にJR東海のコーポレートカラーでるオレンジ帯を巻きます。そろそろ引退のはずですが、まだ走っていました。
列車は定刻に出発。きっぷ引き取りできなかった人がいないかちょっと心配でしたが、そもそも東海道新幹線自体の時刻がぐだぐだになっていたので、もしかしたら引き取り以前に乗り遅れたのかもしれませんね。
雨は小康状態となり、敦賀には定刻に到着。大半の乗客は北陸新幹線乗り場に向かっていきました。
なお、東海道新幹線はその後、静岡、小田原でも大雨を観測し、終日運転抑止と再開を繰り返す、かなり荒れた日となりました。
3連休初日ということで、影響を受けた人も多かったはず。
(11/12の記事に続く)
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