「松江->鳥取」特定特急券(株主優待)

松江→鳥取特定特急券

松江から鳥取の特定特急券です。特定特急券とはまさに「特定」の区間だけに設定される特急券です。もともとの趣旨は、全車指定席が当たり前だった昭和40年代の特急列車において、旅客が少なくなる末端部分を列車、区間を指定して200円引きの座席を指定しない割引特急料金としての発売したのが始まりです。

旅客営業規則第125条で規定され、かつては日本全国に多数の区間に設定がありました。
例えば昭和55年の時刻表を紐解くと、特急の末端区間の41区間が指定されていました。当時の特定特急料金は700円~800円で、当時の特急料金の最低額が100kmまでの自由席が1000円だったため、文字通りお得な特急料金でした。

現在は、在来線は秋田新幹線区間(盛岡~秋田)、山形新幹線区間(福島~新庄)のほかは、山陰地区の米子~益田間、鳥取~出雲市間の中の101km以上の区間のみとなっています。特定特急料金はJR発足当初は1200円でしたが、消費税の関係で1320円まで値上げしていたものの、基本的には据え置きでした。

「鳥取→出雲市」特定特急券
鳥取~出雲市の特定特急券です。特定特急券とは国鉄時代に全車指定席だったころに、末端区間の指定席がガラガラだったことから区間を区切って特定の価格で発売したものです。まさに特定の区間において利用できるとい...

しかし2023年4月にここについに抜本的なメスが入り、

101~150kmまで・・・1560円
151~200kmまで・・・1800円

と大幅に値上げされました。特に151km~200kmまでは、約36%値上げとかなり大きいです。それでも同距離の自由席特急料金(2300円)より500円も安く、もともとの特定特急料金が激安だったことを示しています。

今回はそんな特定特急料金です。松江~鳥取間は101~150kmにあたるため、1560円の株主優待で半額の780円となっています。
しかしスタンパーが「やくも」。米子車掌区はスタンパーは「やくも」しかないのだろうか。そういえば、東京行きサンライズ出雲のスタンパーも「やくも」だったな。

四か国語放送を導入したワンマン特急

中海

多分関東の人の半分は「宍道湖」と間違える(らしい)中海の景色。まあ安来を出てこの光景を見たら知名度の高い「宍道湖」と勘違いするかもしれない(笑)

松江を半分ぐらいの乗車率で発車。高架を降りると加速をはじめます。途中で水辺沿いを走りますがそれが中海(なかうみ)。知名度が低いためか、「やくも」等で初めて山陰の地に踏み入れるとこの景色を宍道湖と勘違いする人が多数いるようです。

米子で運転士が交代し、さらに車掌がいなくなりいわゆる「ワンマン特急」に。車内放送は自動放送になりました。(これは車掌がいる区間も自動放送になっています。)
そして特徴的なオルゴール音の「アルプスの牧場」は、自動放送に引き継ががれたものの、オルゴール音ではなく、やたら音質のいい電子音の「アルプスの牧場」になってしまいました(笑)

自動放送は日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語放送。このため放送が長い長い(笑)JR九州などでも4か国語放送やってますが、インバウンドが少ない山陰路(島根県はインバウンド入り込み数全国最下位)そこまで必要ですかねえ。

水尻池

米子~鳥取間は海沿いの区間は意外と少なめですが、このように池が多いのが特徴です。このほか東郷池、湖山
池などがみられます。

米子を過ぎると直線区間が多くなり、強力気動車キハ187の本領発揮。120km/hですっとばします。景色は倉吉以西が海も含めた平坦部分、倉吉以東がトンネル多めの山間部と見事に分かれています。

スーパーまつかぜ

鳥取駅に到着した「スーパーまつかぜ」。まさに爆走といっても差し支えない走りっぷりです。

米子駅を5分ほど遅れて発車しましたが、鳥取駅には当たり前のように定刻に到着していました。すでに同区間は何度も乗っていますが、山陰道経由の高速バスを廃止に追いやった韋駄天ぶりは登場から20年経過しても健在です。

そして向かいのホームでは乗り継ぎ予定の豊岡行きが待っていました。朱色に塗られたキハ47系2両。

鳥取乗り換え。

鳥取で乗り換えた豊岡行きはキハ47の2両。加速はいたってのんびり。

朱色のキハ47は、毎日通勤で乗っているので別に珍しくもなんともないのですが、全国的には減少傾向でJR北海道では風前の灯、JR四国も数年で廃車予定。JR九州も置き換え計画が発表されましたが、JR西日本だけは未だに特に置き換え計画もなく走っています。

車内

車内は国鉄時代のクロスシートが並びます。

車内はボックスシートが並びます。3割ほどの乗車率なので、一人でワンボックス占拠状態。考えてみればこういうのんびりとボックスシートに揺られての旅って、最近あまり見られなくなったような。

「スーパーまつかぜ」から乗り換えたのでいかにも加速が鈍重に感じます。鳥取市街地を抜けるといきなり山間部に入ります。

滝山信号場

鳥取~福部間にあるスイッチバック式の「滝山信号場」草生していますが、現役のスイッチバック式信号場です。

山間部に行く途中でスイッチバックが見えます。滝山信号場で、草生しているけど現役の信号場です。
ここでのスイッチバックの経験は一度ありますが、今後ここの信号場が使われることはあるのでしょうか。

余部橋梁

余部橋梁からの眺め。やっぱり何度見てもいいものだ。

浜坂でしばし小休止。ここから余部橋梁に向けて走っていきます。餘部駅に到着するとすでに夕暮れ。余部橋梁ではすでに日没時間となり、トワイライトタイムの幻想的な海の光景が見られました。
キハ47でのんびり旅は城崎温泉で終了。ここから特急に乗り換えます。

(10/4の記事に続く)

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