本川越から新宿を結ぶ西武新宿線の特急「小江戸18号」の特急券です。
特急「ちちぶ」が頻繁に走る西武池袋線に対し、西武新宿線は週末などに新宿~西武秩父の「おくちちぶ」、新宿~本川越の「むさし」など限定された列車しか運行がありませんでしたが、1993年に当時の新型車両10000系「ニューレッドアロー」によって新宿~本川越間の特急「小江戸」が運行されるようになりました。
昼間は1時間間隔、朝夕は30分間隔で行楽輸送や新宿への通勤輸送に活用されています。
しかし、「ちちぶ」が新型車両「Laview(ラビュー)」に置き換えられる中、「小江戸」の運行について乗車率があまりよくないことから存廃も含めた議論が行われるようになりました。
結果、「小江戸」については2026年度に現行の「ニューレッドアロー」をライナー型車両で置き換えられることが2025年3月に発表されています。

背景として、最長の新宿~本川越間が特急50分前後、急行62分前後(快速急行は49分)と大差ないこと、乗車距離の割りに設備が過剰過ぎると判断されたことが背景にあるようです。
このため急行以下と車両を共通化できる「拝島ライナー」のようなライナータイプの車両を用意して、車両運用の効率化とより気軽に乗れる列車を目指しているのではないかと思います。
おそらくライナー化とともに料金も値下げになるのでは、と思います。
きっぷは西武の磁気券です。最近の西武鉄道は鉄道の磁気券廃止の流れで有人窓口で購入するとペラペラのレシート券になることが多く、特急券自動券売機での購入だと磁気券になるようです。
券面を見てふと思ったのが「レッドアロー」の文字。確か小田急では特急券に列車形式を載せるスタイルを昔からとってましたが、西武も載せるようになったのでしょうか・・・?

本川越駅
(7/6の記事の続き)
狭山市、入曽とスタンプを押していったん本川越に戻ってきます。フリーきっぷ持ちだとこのあたり自由にできるのはうれしい限り。
本川越駅は立派なターミナル駅です。駅ビルも併設しており駅近くでは商店街なども人でにぎわっています。川越は西武のほか、JR、東武もありますが、駅そのものの賑わいはともかく駅周辺の賑わいはおそらく本川越駅付近が一番賑やかではないかと思います。また蔵の街としても有名な川越ですが、その街並み散歩も本川越が一番近いようです。
JR、東武の川越駅と西武の本川越駅は徒歩約15分程度歩きます。
川越駅のスタンプは川越駅ができたときのもの。SLが描かれています。昔は川越駅と呼ばれていたそうです。
やっぱり短い特急「小江戸」
本川越駅の2番乗り場にすでに「小江戸」は入線していました。列車前のホーム上の券売機で特急券を購入し、小江戸号に乗り込みます。
この2番乗り場は7両編成しか入れないため、普通/急行の8両/10両編成は入線できず、事実上特急「小江戸」専用ホームとなっていました。
前面に「特急小江戸」とシンプルなヘッドマークを持つ「ニューレッドアロー」10000系です。
側面に大きな「NRA」のロゴが入っているのがこの車両の特徴。最近の列車では車体のロゴがあることが当たり前のようになっていますが、平成初期の車両でこのようなロゴが入るは割と珍しく、知名度向上に一役買っていたのではと思います。
側面を見ると今時珍しく幕式の方向幕が。平成初期の車両ですが、平成初期のLEDは特に昼間は見ずらいという難点もあったため、あえて幕式を採用するところが多かったようです。
最も令和の世の中で関東で幕式を採用している車両は数少なくなってますが、西武は比較的よく残っている印象です。でもやはり見やすさはピカイチ。
車内はシンプル。同時期登場の東武「スペーシア」100系に比べるとかなりシンプルな内装。もともと新宿~本川越「小江戸」用として登場しただけあって、当初から観光よりも通勤、用務客がターゲットになっていたのではないか思います。
座席は感覚的にはJR東日本のE257系のような感じ。しかし、シートピッチが1070mmと新幹線より広く(E257系より110mmも広く)、かなり前方が広々としています。
そのためか、前席後ろに足置きが設置。これは平成初期の私鉄特急でよく見られた装備ですが、まだ現役のところもあるんですね。
座席は製造当初から変えられている模様。
動き出すと・・・これまた関東ではこれまた珍しい抵抗制御のモーター音が。
座席こそ交換されていますが、方向幕といい走りっぷりといい、平成初期のややなつかしさすら感じる車体にちょっと感動したり。
所要40分ほど。確かにこの程度の乗車でこの設備は過剰設備っぽいですね。
ガラガラなまま、新宿駅に到着しました。
所沢駅
新宿到着後、所用を済ませて所沢駅に戻ります。
所沢駅は、西武新宿線と西武池袋線が交わる交通の一大ジャンクションで、特に所沢駅2番乗り場と3番乗り場は、新宿行きと池袋行きが交互に乗り換え可能なため、乗り換え客が多く見られます。
ところが、同じ都心方面でも新宿行きと池袋行きは向きが反対のため、本川越方面から乗ってきて所沢で池袋行きに乗り換えると逆向きに出発する電車に乗り換えることに。
これ割と初見はびっくりします。逆向きに出発するため「乗り継ぎ間違えた?」とちょっと焦ります(笑)
スタンプはかつて「所澤」と呼ばれていたもの。旧型電車が走り、桜が咲いていますが、なんとなくのんびりした感じの駅に見えます。
今では埼玉県内の西武線では最大の駅に成長し、昼間っから人の流動が絶えない駅となっています。
(7/10の記事に続く)
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