特急「いにしへ」eチケットレス特急券

いにしへ特急券

京都から奈良までの特急「いにしへ」の特急券です。2025年4月と5月にそれぞれ2日ずつ、京都~奈良間を1往復していました。
京都~奈良間は近鉄が大きなシェアを占めています。平行するJR奈良線は経路が京都から稲荷、宇治を経由して奈良に向かい、近鉄とは別ルートで結ぶため、区間利用を中心にそれなりに利用があります。しかし京都~奈良の観光利用となると奈良側が奈良公園の徒歩圏内ということもあって、やはり近鉄のほうが有利で通常は近鉄利用となっていました。

そんな中大阪~奈良間の特急「まほろば」がそれなりに乗車があったようで、二匹目のどじょうではありませんが、京都~奈良間についても2025年に設定されるようになりました。
価格面だけで言えばどうしても近鉄特急のほうに分があります。

近鉄特急(京奈特急)
・乗車券:760円
・特急券:520円
・合計:1280円

特急「いにしへ」
・乗車券:720円
・特急券:1290円
・合計:2010円

運賃こそJRのほうがわずかに安いですが、特急料金の差がいかんともしがたいものです。そこで、JR西日本はチケットレス特急券を1090円で販売、さらに500ポイントをWESTERポイントでバックするキャンペーンを実施しました。
バックされるWESTERポイントが期間限定というのが如何ともし難い部分ではありますが、それでも500円分バックされると、チケットレス特急券なら事実上690円となり、近鉄特急に近づきます。

さらにJ-WESTカード持ちならeチケットレス特急券が使えるので、支払額は650円で500円分のポイントバックがついてきます。
というわけでJ-WESTカード持ちとしては使わない理由はなく、今回はeチケットレス特急券を購入して利用しています。

意外と似合っている?

京都駅

京都駅に停車中の「いにしへ」。まさかのヘッドマーク風ラッピングには意表を突かれました。

実は「いにしへ」乗車を決めたのは割と直前で、運転日と時刻だけは押さえていたのですが、実際どんな列車が走っているのかは全くノーマーク。
おそらく「まほろば」と同系統だろうな、と思って実際にホームに行くと止まっていた列車にちょっとびっくり。

なんと前面にヘッドマークと特急マークのラッピング?があるではありませんか。意外と似合うのに驚きました。なお、ローマ字では「INISHIE」と「いにしえ」読みになっているため「ヘ」は歴史的かなづかいということになります。

歴史的かなづかいとは、ここでは語頭を除きハ行をワ行(わ、い、う、え、お)と発音する読み方です。

側面

でも側面は専用のマークを用意する余裕がなかったからか「特急」表示のみ。ここどのようなイラストになるのか気にはなったのですが・・・

もっともラッピングは前面のみでその他は特に何も手を加えられていない様子。そして側面の方向幕も「特急」のみで「いにしへ」の文字はなし。これはちょっともったいない。
車両は荷棚下に読書灯があるから旧683系2000番台を改造した289系のようです。

列車はほぼ満席で発車。もっとも客の大半はそれとわかる「鉄」な人たちばかりで想定した客層とはちょっと違うかな・・・?
途中停車駅は宇治のみ。しかし、臨時列車の悲しさ、京都~奈良間を「みやこ路快速」が44分のところを55分かかっています。特に城陽以南の単線区間は長時間の運転停車が頻発し、ダイヤ編成上の苦労がしのばれます。

車窓は見慣れたもので、京都近郊から宇治、そして木津川を渡って奈良に向かいます。ずっと平坦な近鉄とは異なり、やや東よりを走行するため意外と景色は変化に富み、トンネルなどもあります。

宇治からは乗車証明書が配布されました。

乗車証明書

乗車証明書は日付が金で装飾されたなかなか凝ったもの。

配られた乗車証明書は金色の日付が印字されたかなり手の込んだもの。というか伝統的に金色が大好きなJR西日本の特徴が出ています。

木津川を渡ると木津。ここでも運転停車。木津から先は複線なので、列車交換の必要はないはずですが結構止まっていました。

奈良駅到着

奈良駅到着。しばらく停車したため、結構写真を撮る人が多かったです。

定刻に奈良駅到着。しばらくは奈良駅に留置され、写真を撮る人たちがいっぱいです。

なお、この「いにしへ」は夏の臨時列車には含まれませんでしたが、おそらく2025年秋の臨時列車に出てくるものと思われます。そのときはJR西日本の新型特急車両「安寧」「悠久」が出そろうので、もしかすると「いにしへ」もこの「安寧」「悠久」編成によるものになるかもしれません。

5/29の記事に続く)

コメント

  1. たー より:

    JR西日本が発売している奈良エリアへのフリーパスは、大概はJRだけでなく近鉄も利用できるようになっているところを観ると、JR自ら「奈良へは近鉄が基本」ということを認めており、見事に兜を脱いでいるのがわかりますね。数少ないJRが有利な点と言えば新大阪駅からのアクセス、法隆寺へのアクセスでしょうか。。。

  2. りりす より:

    あとは奈良~天理~桜井の移動は意外とJR経由が便利ですね。とはいっても奈良駅の位置関係は絶対的に近鉄有利かと思います。奈良の大仏まで徒歩ですからね・・・

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