2011年3月、東日本大震災によって特に関東から東北にかけて大きな被害が出ました。東北の津波がクローズアップされることが多いですが、千葉県も津波のほか液状化現象などで沿岸部を中心に被害が広がっています。
一時は自粛ムードも漂いましたが、電力不足の中、夏あたりからいろいろ元気づけるイベントが行われるようになりました。
この「がんばろう千葉ツーデーパス」はそんなときに発売されたきっぷです。
発売、利用期間が2011年9月23日~11月6日までで、内容は、東京・浜松町と千葉県の銚子、鴨川、勝浦を結ぶ高速バスが乗り放題で4000円。先着1000枚限定。
これはほぼ1往復分の運賃に相当し、これだけ見ればすごくお得そうに見えるのですが・・・
・発売箇所は浜松町限定
・前売りなしで、浜松町駅のチケット売り場がオープン時に発売
・東京都内~千葉県内のみの乗車に限定
これって割としんどくね?
千葉側で購入できず、浜松町限定ということは東京の客を千葉に向かわせる目的と考えたらそれはいったんいいとして、発売枚数制限ありなのに当日発売限定なんて、そんなの恐ろしくて計画的な旅行に使えません。
さらに乗り放題といいながら、千葉県内での乗ったり降りたりができず、事実上2点間の移動のみしかできない、という乗り放題の特性をものの見事にぶっ壊してくれてます。(別料金払えばできますが、それだとかえって高くなる可能性があります。。。)
どれだけ売れてるんだろうか、もしかしたらもう売り切れかも・・・と、発売開始から約一か月後の10/22に、浜松町まで出かけていき購入しました。
券番は御覧の通り87番。もし券番通りの発売順ならば大爆死級の売れ行きです(笑)
これだと再販の声がかかるわけないですね。。。
浜松町と千葉をいったりきたり
きっぷを購入し、まずは銚子往復です。銚子往復は鉄道と同じく、成田線に沿ったルート(小見川ルート)と、総武本線に沿ったルート(旭ルート)に大きく分かれ、行きと帰りで経由を分けてみました。
行きは旭ルート、帰りは小見川ルートです。
銚子行きは浜松町からレインボーブリッジ、湾岸線を経由して、千葉、成田方面に向かいます。
アクアラインは銚子方面にいくにはやや遠回りとなり、今でも千葉周りが多いようです。
湾岸道から東関東自動車道にとおり、大栄ICで高速を降ります。そこから旭までは東総有料道路を通ってきます。この東総有料道路は有料道路といいつつ途中で一般道との交差点があったり(しかも信号付き)して、あまり自動車専用道らしくなかったのですが、2018年に無料化されています。
銚子で下車。ぬれせんべいで昼食として、帰りは小見川経由便。
こちらは車窓右手に利根川を眺めながらの走行。こっちのほうが景色としては楽しいかな?
翌日は浜松町から安房小湊行きに乗車。こっちの特徴はやはりアクアラインを経由すること。
このアクアラインの開通とその後の通行料金の大幅な値下げが、千葉の交通網を大幅に書き換えてしまいました。
特に公共交通機関の中心になったJRは完全に地方ローカル線に転落し、廃線も噂されるようになった一方、アクアラインからのバス、マイカーが大量に千葉を訪れるようになり、特にアクアラインに近い姉ヶ崎付近はアウトレットモールの開業などで、かなりの賑わいを見せるようになっています。
木更津から圏央道で大多喜へ。大多喜はいすみ鉄道の拠点駅ではあるものの、実際は鉄道利用よりもアクアライン~圏央道経由のバスや自家用車がメインでしょう。
そこから南下して勝浦・御宿、そして小湊に向かいます。
小湊からJR外房線で鴨川に向かい、そこから鴨川から浜松町行きの高速バスにのりかえ。
こちらは、安房鴨川から上総亀山付近まで山越えして、そこからは久留里線とほぼ並行して木更津へ。そこからアクアラインで浜松町に向かいます。
つまり久留里線沿線へは、久留里線よりも千葉や東京へ1時間に1本程度と頻発している高速バスのほうがよほど便利ということに。
久留里線の特に久留里~上総亀山間の存廃問題が最近クローズアップされつつありますが、正直ここまでバスが便利だと、どうころんでもバスやマイカーに勝てる気がしないですね。。。
乗り放題といいつつ使い勝手がかなり謎なきっぷでしたが、
1日1往復を2日間したことで一応このきっぷならではの使い方をしたことになります。ただ、正直無理やり間満載のバス旅でした(笑)
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