2016年11月にJR西日本岩国駅で購入した、岩国駅発錦町行きのJR西日本と錦川鉄道線の連絡乗車券です。
錦川鉄道は川西駅から錦町までの第三セクターの路線ではありますが、全列車が川西駅からJR西日本の岩徳線に乗り入れて岩国まで運転しています。
このため、岩国駅では錦川鉄道の車両を見ることができます。
本きっぷは、券面に「西」マークがついていることから、マルス券ではなくPOSによる発券になっています。
これは、2016年当時は岩国駅に東口があり、ここにはPOS端末があったためです。
この東口は、2017年11月の岩国駅の橋上駅舎完成とともに廃止、この東口のPOSもなくなっています。
そのほか券面の特徴としては、経由の錦川鉄道線が「錦川鉄線」と中途半端に省略されているところでしょうか。(マルス券で発券すると「錦川鉄道」になります。)
当時、東口で購入するとそのまま改札印を押されないまま入場でき、そして終点の錦川駅できっぷの持ち帰りを聞いたら何も押されずに持ち帰れたので、乗車券の券面には何もスタンプが押されていませんが・・・いいのかなあ。
川を見ながら、駅弁を食べながら
岩国駅で客待ちをしていたのは錦川鉄道の主力であるNT3000型気動車。現在は通常この車両がワンマン単行で岩国~錦町をいったりきたりしています。
岩国駅を定刻で発車。西岩国、川西とJR岩徳線を進みますがこのあたりはまだ岩国市の市街地をいった感じ。
川西駅から錦川清流線に入ります。最初の停車駅は山陽新幹線新岩国駅の近くにある清流新岩国駅。
一応新幹線との乗継は考慮はされているものの、ここでの乗降は多くはないようで、この日も乗降はなし。かつては「御庄」と呼ばれていたものの、当地に山陽新幹線新岩国駅が設置されるにあたり、新岩国駅との接続駅化することが見送られた経緯があります。
清流新岩国駅を出ると、いよいよ右側に路線名の由来にもなった「錦川」が見えてきます。
基本的に終点までずっと右側に錦川が沿っているので、座席は錦川方面は右側キープがベスト。
逆に町らしい町はなく、基本的に山中の集落を結んでいくという形なので、利用客は少な目です。
本来は岩国と島根県の日原を結ぶ国鉄岩日線として開通したため、山陽と山陰を結ぶのが主眼で錦川沿いの沿線輸送はあまりあてにされてなかったようです。
このため、国鉄再建のあおりで廃止候補となって錦川から日原までの建設はストップされ、錦川以南は現在の錦川鉄道に転換されました。
沿線は点々家が点在していますが、客は相変わらずガラガラ。併走する国道は主に対岸を走行しており、錦川鉄道側は駅付近以外は家が見つかりません。
そこを逆手にとったのが、「清流みはらし駅」設置です。2016年当時はまだ未設置で、2019年に臨時駅として設置されました。通常の方法では到達不可能な駅で当時話題になっていました。
少し飽きてきたのでランチタイムに。
NT3000型車両は転換クロスシートにテーブルがついていますので、駅弁もそんなに抵抗はありません。
広島駅であらかじめ購入していた「夫婦あなごめし」。あなごが2本切らずにまるごと乗った駅弁で、広島駅弁当でおそらく一番の名物のはず。その割には価格を抑え目で、割と買いやすいのではないかと。「夫婦」の名のとおり2人でシェアすることもできますし。
右手に錦川を見ながらぼーっと駅弁を食べていると、これぞまさに「ローカル鉄道の旅」なんでしょうね。
終点錦町到着。
錦町はかつて「山口県玖珂郡錦町」でしたが今は岩国市に編入されているため、錦川鉄道は全線岩国市内を走ることになります。
地図を見ると島根と山口と広島の3県の県境に位置し、ここから島根県吉賀町の六日町までバスが出ています。(大半の便は休日運休)。さらに六日町から山口線日原までも本数は少ないですがバス便(ただし休日運休)もあり、未成線となった旧国鉄岩日線の遺構をたどることも可能です。
六日町から日原駅鉄道乗継ではなく直接益田までバスで直行する場合は、六日町から益田までの「清流ライン高津川号」も利用可能です。こちらのほうが本数多くて便利ですね。
中継地点の六日市は道の駅「むいかいち温泉、ゆらら」があり、一息つくことが可能です。
(11/4の記事に続く)
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