前回の記事で佐伯に泊まった理由は、佐伯~延岡間を結ぶ普通列車乗車のためです。この佐伯~延岡間を直通する普通列車は朝6時台の1本のみ。あとはすべて特急「にちりん」となります。
この普通列車は787系電車を使用しており、延岡行きに関してはグリーン車も営業しているため、今回のグリーン券となりました。なお、このグリーン券は車内発売限定となっています。
一方、上りの延岡発佐伯行きは朝晩2本ありますが、これも787系を使用。つまり佐伯~延岡間を直通する定期列車は787系しかないこととなります。
これも経営合理化のなれのはてでしょうか。
当然乗り鉄としてはこの列車に乗るべきだ、ということで佐伯に投宿し翌朝、佐伯駅に向かいました。
乗り鉄でにぎわう佐伯駅
佐伯駅前のホテルに一泊して翌朝6時過ぎに佐伯駅に到着。
人気は・・・この時間にしては結構あるな。改札口には駅員が立っており、朝から改札を行っていました。
大半の人が同好の士と思われ、地元民らしき人はほとんどいません。
グリーン車も窓側席は全部埋まる盛況ぶり。さすが3連休です。
ワンマンではなく車掌乗務です。
さて、787系の前は、2018年までキハ220形単行気動車が使用されていました。
佐伯~延岡間の輸送力に見合った車両・・・ではあったのですが、車両を大分より回してくる必要があったため、大分~佐伯間もキハ220単行で運行していましたが、流石に大分~佐伯を1両で運転するのは無理があったのと、大分~南延岡の電化区間を延々貴重な1両編成で走らせるのはもったいないということで撤退したのでしょう。
一方で、ひゅうがとにちりんの運用間合いを利用してこの787系に白羽の矢が立ったものと思われます。
具体的にはソニックの佐伯行き1往復を大分止めとし、廃止した大分~佐伯間は佐伯行きは普通列車接続、大分ゆきは新設された佐伯発大分行きのにちりん102号となりました。
この新設されたにちりん102号が、早朝の南延岡発佐伯行き普通列車が佐伯駅で変身した姿となります。一方、今回乗車した早朝の佐伯発延岡行きは延岡でひゅうが5号に変身しています。
つまり完全に車両回送の間合いで普通列車を走らせるようになったものです。
このため、特急に抜本的な変更が加えられない限り、普通列車はこのままになるのではないかと思われます。
グリーン車は当然ながら3列シート。コンセントも設置され日本でも豪華な普通列車となりました。
通常は先頭の1号車のみ乗車可能ですが、この日はかなりの乗客(たぶん青春18きっぷ客)がいたため、2号車も開放されていました。
佐伯を発車すると早速車内改札が始まります。ここで今回のグリーン券を購入。
重岡駅で上り佐伯行き普通列車と交換。787系普通列車同士の交換はここのみとなります。
このあたりから山間部に入り、宗太郎駅に到着。鉄道ファンが何人か乗り込みます。おそらく先ほどの重岡駅ですれ違った佐伯行きで宗太郎駅に訪問して、この列車に延岡に戻るプランを立てた人ではないでしょうか。
宗太郎~市棚間で大分県から宮崎県に入ります。
日向長井駅で「にちりん2号」とのすれ違いのため、4分ほど停車。しばらくホームをぶらぶら。
その後は山間部を駆け降りるように進み、終点延岡駅に到着しました。
早朝の延岡駅ではちょっとしたイベントが続きます。
まず、延岡駅に到着すると、向かいには「ななつ星 in 九州」が停車中。18きっぷユーザーにとってはあまり縁のなさそうな列車ですが、流石に即席の撮影会が行われていました。
さらに延岡駅で待っていると延岡駅どまりの「サンシャイン」も到着しました。折り返し南宮崎行きとなります。
713系電車。2両編成2本4両しか残っていない貴重な車両で、JR九州唯一の鋼製近郊型車両です。
真っ赤なボディが印象的で車内はリクライニングシートを完備。現在は運用も風前の灯で、おそらく今年か来年あたりには廃車されるのではないかと思われます。乗車自体は何度か経験済ですが、最後にきっちり写真に収めることができてほっとしました。
間違いなく絶滅危惧種ではあるので、佐伯~延岡の787系の普通列車とともに体験乗車はお早目に。
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