7月と8月の2回に分けて、千葉県内がフリーとなるフリーきっぷ「パワフル×スマイルちばフリーパス」が発売されました。
□価格:1,800円(子ども:900円)
□発売期間:1回目:2011/07/01~7/31 2回目 2011/07/20~8/31(終了)
□利用可能期間:1回目:2011/07/20~7/31 2回目 2011/08/20~8/31(終了)
□有効期間:1日間
□フリー区間:千葉県内のJRおよび鹿島線、いすみ鉄道、小湊鉄道、銚子電鉄の普通列車
□発売箇所:フリー区間内の主なみどりの窓口、沿線の主な旅行会社
□備考:特急は料金別払いで可能。
小湊鉄道、いすみ鉄道、銚子電鉄に乗れるのが大きいです。小湊鉄道~いすみ鉄道をつないで乗ると1,600円(房総半島横断乗車券)ですから、これだけ広いエリアで1,800円はかなりお得といえるでしょう。
あくまでも千葉県の利用客をターゲットにしており、都内ではこのきっぷの告知すらされなかったのですが、このオトクな設定からか、他都県からもかなりの利用客が期間中押し寄せたようです。
今回はきっぷのネーミングどおり、「パワフル」に縦横無尽に千葉県内を乗り回してみました。今回はその乗り鉄の記録です。
■ 第1走者:松戸→新松戸、東京メトロ6000系10両
スタートは松戸。松戸からはまずは各駅停車で新松戸を目指します。やってきたのは東京メトロ千代田線用の6000系電車。常磐線各駅停車と千代田線はほぼ一体化した運用体系になっており、当たり前のように東京メトロの車両が千葉県を走ります。
■ 第2走者:新松戸→南船橋、205系8両
新松戸からは、武蔵野線で南船橋を目指します。やってきたのはオレンジの帯の205系。
当初新松戸で武蔵野線ホームに上がると、大量の乗り換え客がいたので驚きましたが、やってきた南船橋行きには誰も乗車しません。どうやら次の東京行きに乗る人が多いようです。
西船橋を過ぎ、京葉線の線路が見えると南船橋です。
■ 第3走者:南船橋→蘇我(快速)、E233系3000番台10両
南船橋からは、京葉線の快速蘇我行きに乗車。今回初めて乗るE233系の最新バージョンである3000番台車です。今までは他線区の中古車が集められていた印象のあった京葉線ですが、この電車は新車として京葉線に入っているようです。
車内はガラガラでした。
■ 第4走者:蘇我→五井、209系2000番台8両
蘇我からは209系。京浜東北線で使われていたのを改造の上、房総地区に回してきたものです。セミクロスシート化、トイレ設置などが行われています。
今日はこのあとこの列車に延々揺られることになります。
都心との反対向きですが、8両なのに立席がでるほどの混雑。そして五井では一斉に下車していきました。まさか・・・
■ 第5走者:五井→上総中野、キハ200形2両
まさか・・・の予想はあたり、大量の客がこの小湊鉄道上総中野行きに乗り込んでいきました。
おそらくパワスマ客が多いのでしょう。小湊鉄道は終点の上総中野に行く列車が極端に少なく、そのためにパワスマ客が特定の列車に集中する傾向にあるようです。
キハ200は旧国鉄のキハ20系列をベースにしたオールロングの気動車です。
かなりの骨董品ですが、冷房化して今でも運転しています。
2両の車内はいっぱいです。パワスマ客が大半でしょう。ようやく立客がいなくなったな?と思ったら終点の上総中野。上総中野近辺は山越え区間となり、トンネルもあったりと五井付近の都市近郊列車とは違う様相を見せます。
■ 第6走者:上総中野→大多喜、いすみ200型1両
2両の車両からほぼ全員の客が1両のレールバスに殺到・・・そりゃ満員になりますわ・・・
ということでいすみ鉄道の1両編成の気動車は超満員で上総中野を出発しました。
黄色のレールバスはLE-CARと呼ばれるレールバス規格のもので、1980年代後半から90年代初頭のかけて、地方の第三セクターなんかに続々と導入されました。
しかし、やはり輸送力に難があるのと、バス部品を多用したのか老朽化が早く、大半の会社で既に引退しています。いすみ鉄道は未だに現役ですが、いつまで使い続けるのでしょうか。
超満員のまま、大多喜に到着。
■ 第7走者:大多喜→大原(急行)、キハ52型1両
※ ここは2011/09/25の記事 で紹介していますので割愛します。
■ 第8走者:大原→安房鴨川(特急わかしお5号)、E257系500番台5両
普通列車で移動しても後の行程は差し支えなかったのですが、ゆったりとしたかったのと、自由席特急料金が500円と安かったので、ここは特急で移動しました。
5両編成なので混雑が気になりましたが、自由席はスカスカ。先頭車には数人しか乗っていません。
アクアライン開通とそれを経由するバスの躍進で、房総特急は壊滅的ダメージを受けましたが、土曜の午前の行楽地行き列車でコレでは先が思いやられます。
しかし、車掌が全く回ってこないのですが、車内改札ちゃんとやってるんだろうか。
■ 第9走者:安房鴨川→五井、209系2000番台4両
安房鴨川からは内房線まわりの千葉行きを選択。2度目の209系です。
内房線は浜金谷近辺で海沿いを走るようになり、随一のビュースポットなのですがうかつにも寝てしまい、起きたらなんと木更津発車後orzなんてもったいない。
お昼もだいぶ過ぎ、お腹も空いてくるころですが、そういえば五井駅の小湊鉄道への連絡通路で弁当売ってたよなあ・・・まだ売ってるかなあ・・・とふらふらと、五井駅で本日2度目の下車。
結果は玉砕。。。
仕方ないので駅前のパチンコ屋の一角で営業している立ち食いそば屋で、やや遅い昼食となりました。
■ 第10走者:五井→千葉、113系8両
五井からは本日初遭遇となる113系電車。
以前はこの電車ばかりが千葉県内を走っていましたが、思えば減ったもんですね。
■ 第11走者:千葉→銚子、209系2000番台4両
千葉からは三度209系のお世話に。ここから総武本線経由で銚子に向かいます。
千葉から銚子への総武本線経由と成田線経由の2通りがありますが、総武本線経由のほうが本数は多いようです。
席が埋まるぐらいの混雑で出発しましたが、途中駅で乗り降りが激しく、結局最後まで席が埋まる程度の混雑率で銚子到着です。
■ 第12/13走者:銚子→外川→銚子、2000系2両
銚子からは銚子電鉄で戸川往復です。前回きたときからは車両が変わっており、どこかからの中古車には変わりないもの、新しい電車になっていました。
前回訪問時は凄まじく古い電車ですが、今回はだいぶ改善されています。しかし線路状態は相変わらずで、車両の端のほうに座っていると、いすからずり落ちそうなぐらい揺れます。
まあこれが地方私鉄の現状なんでしょう。外川から折り返し便に乗り、銚子に戻ります。
■ 第14走者:銚子→成田、211系2000番台5両
あたりもだいぶ暗くなりましたががさらに乗り続けます。
今度は成田線周りの千葉行き。車両は今回の旅では初登場の211系です。
車内はオールロングシートですが、客は少なく、なんとなくけだるさ感が漂います。
久住駅で対向列車待ち合わせのために長時間停車。
外に出てみると、帰国ラッシュの時間帯にあたり、ひっきりなしに飛行機が成田空港めがけて降下しているのが良く見えました。
■ 第15走者:成田→我孫子、E231系10両
すっかり夜の帳もおりて、真っ暗な状態で成田へ。
ここから我孫子行きに乗り換えです。車両はE231系。常磐線快速電車で使われている車両と同じで、常磐線快速として成田線から上野に乗り入れる列車もあります。
10両編成はガラガラ。景色は望めないので、やはり寝てしまっていました。
■ 第16走者:我孫子→松戸、203系10両
最終走者は、我孫子始発の東京メトロ千代田線直通の代々木上原行きです。
車両は203系。朝一の6000系が東京メトロ車で、こちらがJR車になります。
我孫子で名物の唐揚げそばを食して乗車。でもさすがに疲れました。
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とまあ今回はひたすらまる1日乗り回しみました。
16列車、13種類の形式に乗るという最近では珍しい「乗り倒し」ツアーになってしまいましたが、たまにはこういうのもいいかな。
コメント
あらあら~調べると小湊鐡道で同じ列車に乗ってましたね。
私は次の上総村上で下車しましたけど(笑)
この日は小湊初乗車ということで駅めぐりをしてました。
小湊・いすみ片道乗っただけでもモトが取れ、茨城県民にとっては近いのでおサイフに優しいきっぷでした。
しかしもう引退してしまった113/203系に乗れたのは運が良いですね。
群馬フリーパスSPみたいに、北総鉄道・新京成・京成の3社も含めたフリーパス(あと芝山鉄道も)があるといいですね!!まだ成田湯川駅に行ってないし(笑)
>keiさま
203系も引退したんですね。知りませんでした。
先週の日曜に乗った記憶があるのですが、引退はつい最近なのでしょうか。
>やべっちさま
北総鉄道を加えるとさすがに1,800円では済まない気が・・・(笑)
確かに千葉都市モノレールや山万なんかも加えて真の千葉県内フリーパスを作っても面白いかもしれませんね。